2013年10月10日

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

先日、釜山在住の日本人の友人Nさんと、夫と私の3人で昼食を食べに行った。向かったのは、「おいしいと評判らしいよ」 というNさんの提案で、大淵洞(テヨンドン)にある물회(ムルフェ)の店 「원조 포항 물회」(元祖浦項ムルフェ)。大きな看板と店先の水槽が目印(▼)。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

いつも行列ができているテジクッパッの店 「쌍둥이돼지국밥」(サンドゥンイテジクッパッ)のすぐ隣にあり、この日もサンドゥンイテジクッパッの前にはこの通りの行列が(▼)。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

待ち合わせの時間より早めに着いたので店先の椅子に座って待っていたのだが、そのうち店の入口に空席待ちの客が並び始めたようだったので、店内の様子をうかがってみた。すると、入ってすぐのところに、銀行などで見かける番号札の器械が置いてあるのに気がついた。

비단비」(ピダンビ)や 「동래삼계탕」(トンネサムゲタン)のように、手書きの番号札を店員さんから受け取って順番を待つというのはこれまでにもあったが、食堂で、器械で番号札を引いたのは初めてだった。

そうこうしているうちに友人もやってきて、3人で店先で待っていた。同じように順番を待つ客がたくさんいた。それにしても、こうして外で待っている客にはどうやって順番がきたことを知らせるのだろうと思っていると、やがて店内にいる店員さんの声が、マイクを通して聞こえてきた。「〇〇番のお客さん、どうぞお入りください」。

声の聞こえてくる方を見ると、店の出入り口の真上あたりにスピーカーが取り付けられており、そこから声が聞こえてくるのだった。おそらく昔はいちいち店員さんが外にまで呼びに来ていたのだろうが、そのうちそれでは間に合わなくなって、この方法を採用したのだろう。

さらに自動ドアの上部には小さな電光掲示板があり、そこにも順番がきた客の番号が表示されるようになっていた(▼)。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

自動ドアのガラス部分には、テレビで取り上げられたことを紹介するポスターがデカデカと貼ってある(▲)。韓国では、食堂などがテレビや新聞などで取り上げられるのは一種のステータスで、こういうポスターはあちこちで見かける。

しばらく待って、私たちの番号が呼ばれた。店内はぎっしりお客さんで埋まっていた。メニューは、一番人気のムルフェの他にも、各種刺身、ご飯の上に刺身をトッピングしたフェッパッなど豊富。ちょうど旬の전어(チョノ=コノシロ)もメニューにあった。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

私たちはムルフェ(9,000w)を注文。事前にネットで韓国人のブログを見たところ、この店はヤンニョムを客が自分で調合(?)するとのことだった。砂糖・コチュジャン・酢・スープの黄金比率が各テーブルに書かれてあり、その通りに、または各自の好みで微調整してムルフェの味を決めていくと。

テーブルには砂糖やコチュジャン、青唐辛子のぶつ切り、酢が置いてある。やかんに入っているのはスープ。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

おかず類と、ムルフェに入れて食べる麺や氷(▼)。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

しかし、実際に運ばれてきたムルフェには、すでにヤンニョムがトッピングされている状態で、「ヤンニョムはもう(配合が)できてます。このままよく混ぜて、スープと氷を入れて召し上がってください」 と店員さん。「あ、後でメウンタン(海鮮スープ)が出てくるので、ご飯はスープと一緒に食べてください」。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

以前は、砂糖山盛り1さじ、酢3さじ、コチュジャン1.5さじ、夏は氷4片、冬は3片・・・と具体的に書かれていて、テーブルでちょっとした料理気分を味わえるようだったが、いつからか、あらかじめ厨房で配合してくるシステムに変わったようだ。そういえばテーブルの注意書きにもそう書いてある。

1.コチュジャンとヤンニョムはすでに配合された状態で出てきます。
2.スプーンを左手、お箸を右手で持ち、全体が均一に赤っぽくなるまで混ぜます。
3.氷5片とククス(麺)を加えます。
4.スープを2カップほど入れます。
5.よくかき混ぜて召し上がってください。

ということで、その注意書き通りにしたものがこちら(▼)。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

刺身と、キャベツ・キュウリ・セリなどの野菜がたっぷり入っている。以前、広安里ビーチ沿いで食べたムルフェはシャーベット状のスープがけっこう辛かったが、この店のムルフェは青唐辛子を入れなければ辛くない。韓国人は青唐辛子をたっぷり入れていた。

刺身の歯ごたえと野菜のシャキシャキ感がマッチしておいしかった。暑くて食欲があまりないときでも、これなら食べやすい。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

そうこうしているうちにメウンタン(▼)が運ばれてくるので、ムルフェを食べつつ、メウンタンにも手を伸ばし・・・。山椒がきいていてとてもおいしいスープだった。

行列のできる店 「浦項ムルフェ」

おいしくいただいて店を出ると14時近くだったが、まだ店先にはたくさんの客が順番を待っていた。少し涼しくなってきてこれなら、真夏にはさぞすごい行列ができるのだろう。

원조 포항 물회(ウォンジョ ポハン ムルフェ)
釜山市南区大淵洞887-3
(051) 621-8288
営業時間:11~23時


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