2013年05月27日

チベット寺院クァンソンサ

旧暦4月8日は釈迦生誕日で、韓国では祝日だ(ちなみにクリスマスも祝日)。今年は5月17日で、例年同様、全国各地の寺院で奉祝行事が行われた。聞くところによると、今年は約2万カ所のお寺で行事が行われたとか。

釈迦生誕日といえば、多くの寺で供養のための연등(燃灯)を灯す。燃灯の数で言えば、釜山では三光寺(サムグァンサ)が最多で、実に4万個だそう。取り付けるのも外すのも大変そうだが、4万個の燃灯が灯された光景は一見の価値がある。

昨年の釈迦生誕日に三光寺を訪れたとき、昼間の、まだ燃灯が灯されていないところしか見なかったが、灯されていない状態でもかなり見応えがあった。

さて、今年の釈迦生誕日(5月17日)は2年ぶりに、峨眉洞(アミドン)にあるチベット仏教寺院광성사(クァンソンサ)に夫と行ってみることにした。以前夫が大学で韓国語を勉強していたときのクラスメイトの1人がチベット人僧侶で、クァンソンサに在籍していた。その後、連絡を取り合ったりはしていなかったが、寺で再会できればいいなと。

クァンソンサは地下鉄1号線토성(トソン=土城)駅から徒歩圏内にあるが、今年はバスで行ってみた。市内バス134番の아미치안센터(アミ治安センター)で下車するとすぐだ。

釈迦生誕日の提灯も吊り下げられているが、建物はあまりお寺っぽい雰囲気ではない。そうと言われなければお寺だとは気付かないだろう。建物にはチベットセンターも入っている。

チベット寺院クァンソンサ

クァンソンサには11:20頃に到着。すでに行事が始まっていた。2年前同様、仏像を安置してある法堂に大勢の信者が集まり、チベット人の僧侶が韓国語で説法していた。僧侶の韓国語の実力は相当なもので、韓国人信者を前に釈迦の教えを説く姿は実に堂々としていた。

チベット寺院クァンソンサ

仏像の前には第14代ダライラマの写真(▼)。写真右手の壁に収納されているのは、経典。

チベット寺院クァンソンサ

この僧侶は2004年8月22日に初めて韓国にやってきたそうだ。以来約8年間、韓国のチベット寺院で活動してき、今年5月には申請していた帰化が認定されたそう。説法の後、その知らせが信者に伝えられると、大きな拍手が沸き起こっていた。

説法の後は、信者が1人ずつ順に僧侶の前に進み出る。

チベット寺院クァンソンサ

信者は説法をしていた僧侶の前に来ると、両手を合わせ頭を下げる。すると僧侶は1人1人の頭に、塔の形をした置き物のようなものを当てる(▼)。実際のチベット寺院にある 「八宝如意塔」 という塔のミニチュアらしい。何かご利益があるようだ。

チベット寺院クァンソンサ

次に違う僧侶の前で両手を差し出し、丸い団子のようなものを1つずつ受け取る(▼)。きな粉かゴマ粉をまぶしたような団子だ。そしてまた別の僧侶から黄色っぽい液体を少量、手のひらの上にのせてもらい、団子も液体もその場で食べる。2年前に来た時は黄色っぽい液体はなかった。あれは一体何だったのだろう。

チベット寺院クァンソンサ

釈迦牟尼仏(中央▼)をはじめ、ナーランダの仏や菩薩、大士などの姿が描かれている탱화(仏画)。キルトのように布を縫い付けることで絵を描いている。

チベット寺院クァンソンサ

儀式が終わると、地下の広間で昼食をいただく。世話役の人たちが各テーブルに1人分ずつセットしてくれている。ピビムパッに味噌汁、キムチ(▼)。

チベット寺院クァンソンサ

お下がりの果物やお餅、ケーキも。

チベット寺院クァンソンサ

チベット寺院クァンソンサ

法堂でも食事の場所でも、夫のクラスメイトだったチベット人僧侶の姿は見かけなかった。お寺の関係者に聞いてみたら、韓国語を本格的に勉強するため現在はソウルで大学に通っているのだそうだ。いずれ勉強が終わればここに戻ってくるのだろうか。数年後には、この日説法していた僧侶のように、流暢な韓国語で説法している姿をお見かけするかもしれない。

韓国チベット仏教寺院 「광성사」(クァンソンサ)
釜山市西区峨眉洞2街 85-3番地
*地下鉄1号線土城駅8番出口から아미(峨眉)小学校方面へ約200m
*市内バス134・190番 「아미치안센터」(アミチアンセンター)下車
(051) 243-2468
http://www.koreatibetcenter.com


同じカテゴリー(その他寺院・城址)の記事
都会のオアシス 1
都会のオアシス 1(2013-07-09 08:32)

虎に間違われた岩
虎に間違われた岩(2013-01-23 08:55)

チベット仏教寺院 3
チベット仏教寺院 3(2011-05-24 09:07)

チベット仏教寺院 2
チベット仏教寺院 2(2011-05-23 09:01)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
チベット寺院クァンソンサ
    コメント(0)