2012年06月03日
釈迦生誕日に三光寺へ 1
陰暦の4月8日は、韓国では 「부처님이 오신 날」(釈迦生誕日)。陽暦では毎年日付が変わるが(今年は5月28日)、毎年祝日として扱われる。ちなみに韓国ではキリストの生誕日(クリスマス)も祝日だ。
釈迦生誕日には、毎年韓国各地の寺院で法要式などが盛大に行われ、信者をはじめとする多くの人が寺を訪れる。私たちも、2010年には民楽(ミルラッ)にある 「옥련선원(玉蓮禅院)」 へ、2011年は「韓国チベット仏教寺院 광성사(クァンソンサ)」 へ行ってみた。当時夫が通っていた韓国語の学校のクラスメイトの1人がチベット人のお坊さんで、お寺に来るよう声をかけてくれたのだ。
今年は釜山の寺院の中でも規模の大きい 「삼광사(三光寺=サムグァンサ)」 に行ってみることにした。
三光寺のHPによると、西面(ソミョン)のロッテ百貨店向かい側からマウルバス15番に乗れば、寺の境内まで行くことができるとのことだったので、私たちもロッテ百貨店向かい側の停留所を目指して歩いていた。すると、地下鉄9番出口のエスカレーターを上がったところで、人の行列とその先に目的のマウルバス15番が停まっているのが見えた。私たちが利用しようと思っていたロッテ百貨店前の停留所の1つ手前の 「영광도서(ヨングァン図書)」 の停留所だった。
並んでいるのは大半が三光寺に向かう人々のようだ。私たちもその列の後ろについたが、停車中のマウルバスはすでに満員で発車していった。マウルバスは、一般の市内バスより小型で料金も少し安く、一般の市内バスが通らないエリアをカバーするように、細い路地も縫うように走る。一般の市内バスより乗客も少なめでのどかな感じのするバスだ。
そのマウルバスが、日本の通勤ラッシュの電車のようにぎゅうぎゅう詰めになって発車していった。あんなに混雑したマウルバスは初めて見た。
次のバスを待っていると、後ろに並んでいた初老のおばさんが、私たちが日本語で話しているのを聞いて 「まぁ、日本人ね。日本人ですってよ」 と。「日本の人も三光寺に行くのね」 とおっしゃるので 「お釈迦様の生誕日なので・・・」 と答えると、私の背中をなでながら 「まぁ、奇特なこと!!」 と。
私たちは釈迦生誕日の様子を見物しがてら軽い気持ちで行くだけなのに、どうやら信仰心が篤い日本人だと勘違いされたようだった。「はぁ・・・」 とあいまいに返事をしていると、次のマウルバスがほんの1~2分でやってきた。この日は臨時に増便してシャトルバスのようにピストン運行していたのだろう。私たちが乗ったマウルバスも、先ほど見送ったマウルバスのようにぎゅうぎゅう詰めになって発車した。
バスは、現在 「釜山市民公園」 造成工事中(2015年完工予定)の、旧・ハヤリア米軍基地の横を通り過ぎ、15~20分ほどで三光寺付近に到着。しかし周辺の道路は大渋滞。警官も交通整理をしているが、自家用車やタクシーがどんどんやってくるので追いつかないほどだ。
私たちが利用したマウルバス15番は、本来なら三光寺の境内まで運行するとのことだが、この日は大渋滞のためとても境内までは進入できない。運転手は、参道の入口付近でバスを停め 「今日は上(境内)までは上がれません。三光寺に行く方はここで降りてください」 と指示する。付近の混雑ぶりを見ると境内までバスが上がれないのはもっともだと思ったが、中には 「上がってくれたらいいのに・・・」 とつぶやいている人もいた。
ちなみに、境内まで上がっていくのはマウルバス15番だけだが、「三光寺入り口」 という停留所には、市内バス44・54・63・81・83-1・133番も停車する。
バスの中もぎゅうぎゅう詰めだったが、バスを降りても人・人・人だった。道の両側に出店が並び、さながら日本の初詣のようだ。参道の出店らしく、お坊さんの作務衣のような服も売っている(▼)。お坊さんだけでなく、信者さんが寺にお参りするときや一般の人が着ている姿も時々見かける。
ピカピカと金色に輝いているのは、「金福」 だそう(▼)。料理で使うおたまのような形をしていて、これで福をすくい取るということだろうか。1本2,000wだそうだ。
日本の 「福かき熊手」 と同じようなものだろうか。
他にも、一般的に見かけるような飲食物を売る屋台もたくさん。どの屋台も、今がかきいれ時という気合いが感じられた。こちらはホットドッグや번데기(ポンテギ=蛹の煮付け)、サツマイモスティックなど(▼)。
とうもろこし売りの屋台(▼)。韓国のとうもろこしは、日本で一般的に食べられるスウィートコーンとは品種が違う。モチモチしていて味は薄い。
地面にシートを敷き、そこに直接商品を並べて売る姿もよく見かけた。丸くて赤いのは대추(テチュ=なつめ)、左端の黒いのは黒米(▼)。
三光寺向かって上がっていく人、三光寺から下りてくる人で参道は混み合っていた。
つづく
釈迦生誕日には、毎年韓国各地の寺院で法要式などが盛大に行われ、信者をはじめとする多くの人が寺を訪れる。私たちも、2010年には民楽(ミルラッ)にある 「옥련선원(玉蓮禅院)」 へ、2011年は「韓国チベット仏教寺院 광성사(クァンソンサ)」 へ行ってみた。当時夫が通っていた韓国語の学校のクラスメイトの1人がチベット人のお坊さんで、お寺に来るよう声をかけてくれたのだ。
今年は釜山の寺院の中でも規模の大きい 「삼광사(三光寺=サムグァンサ)」 に行ってみることにした。
三光寺のHPによると、西面(ソミョン)のロッテ百貨店向かい側からマウルバス15番に乗れば、寺の境内まで行くことができるとのことだったので、私たちもロッテ百貨店向かい側の停留所を目指して歩いていた。すると、地下鉄9番出口のエスカレーターを上がったところで、人の行列とその先に目的のマウルバス15番が停まっているのが見えた。私たちが利用しようと思っていたロッテ百貨店前の停留所の1つ手前の 「영광도서(ヨングァン図書)」 の停留所だった。
並んでいるのは大半が三光寺に向かう人々のようだ。私たちもその列の後ろについたが、停車中のマウルバスはすでに満員で発車していった。マウルバスは、一般の市内バスより小型で料金も少し安く、一般の市内バスが通らないエリアをカバーするように、細い路地も縫うように走る。一般の市内バスより乗客も少なめでのどかな感じのするバスだ。
そのマウルバスが、日本の通勤ラッシュの電車のようにぎゅうぎゅう詰めになって発車していった。あんなに混雑したマウルバスは初めて見た。
次のバスを待っていると、後ろに並んでいた初老のおばさんが、私たちが日本語で話しているのを聞いて 「まぁ、日本人ね。日本人ですってよ」 と。「日本の人も三光寺に行くのね」 とおっしゃるので 「お釈迦様の生誕日なので・・・」 と答えると、私の背中をなでながら 「まぁ、奇特なこと!!」 と。
私たちは釈迦生誕日の様子を見物しがてら軽い気持ちで行くだけなのに、どうやら信仰心が篤い日本人だと勘違いされたようだった。「はぁ・・・」 とあいまいに返事をしていると、次のマウルバスがほんの1~2分でやってきた。この日は臨時に増便してシャトルバスのようにピストン運行していたのだろう。私たちが乗ったマウルバスも、先ほど見送ったマウルバスのようにぎゅうぎゅう詰めになって発車した。
バスは、現在 「釜山市民公園」 造成工事中(2015年完工予定)の、旧・ハヤリア米軍基地の横を通り過ぎ、15~20分ほどで三光寺付近に到着。しかし周辺の道路は大渋滞。警官も交通整理をしているが、自家用車やタクシーがどんどんやってくるので追いつかないほどだ。
私たちが利用したマウルバス15番は、本来なら三光寺の境内まで運行するとのことだが、この日は大渋滞のためとても境内までは進入できない。運転手は、参道の入口付近でバスを停め 「今日は上(境内)までは上がれません。三光寺に行く方はここで降りてください」 と指示する。付近の混雑ぶりを見ると境内までバスが上がれないのはもっともだと思ったが、中には 「上がってくれたらいいのに・・・」 とつぶやいている人もいた。
ちなみに、境内まで上がっていくのはマウルバス15番だけだが、「三光寺入り口」 という停留所には、市内バス44・54・63・81・83-1・133番も停車する。
バスの中もぎゅうぎゅう詰めだったが、バスを降りても人・人・人だった。道の両側に出店が並び、さながら日本の初詣のようだ。参道の出店らしく、お坊さんの作務衣のような服も売っている(▼)。お坊さんだけでなく、信者さんが寺にお参りするときや一般の人が着ている姿も時々見かける。
ピカピカと金色に輝いているのは、「金福」 だそう(▼)。料理で使うおたまのような形をしていて、これで福をすくい取るということだろうか。1本2,000wだそうだ。
日本の 「福かき熊手」 と同じようなものだろうか。
他にも、一般的に見かけるような飲食物を売る屋台もたくさん。どの屋台も、今がかきいれ時という気合いが感じられた。こちらはホットドッグや번데기(ポンテギ=蛹の煮付け)、サツマイモスティックなど(▼)。
とうもろこし売りの屋台(▼)。韓国のとうもろこしは、日本で一般的に食べられるスウィートコーンとは品種が違う。モチモチしていて味は薄い。
地面にシートを敷き、そこに直接商品を並べて売る姿もよく見かけた。丸くて赤いのは대추(テチュ=なつめ)、左端の黒いのは黒米(▼)。
三光寺向かって上がっていく人、三光寺から下りてくる人で参道は混み合っていた。
つづく
Posted by dilbelau at 07:40│Comments(0)
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