2012年05月14日

川俣正さん個人展 1

3月17日から5月5日まで中区の 「ギャラリー604」 で、インスタレーション作家・川俣正さんの個人展が開かれていた。魚市場で使われる魚を入れる木箱を使ったインスタレーションとのこと。最終日の5日、夫と見に行ってみた。

「ギャラリー604」 は、地下鉄中央洞駅5番出口からすぐのところにある。これまでもそのあたりは何度も歩いたことがあったが、大通りから少し路地に入ったところなのでその存在を知らなかった。錆びた鉄板のような素材で覆われた外観は独特で、目を引く。

川俣正さん個人展 1

ドアを押し開けると、すぐ目の前にもう作品が展示されている。ものすごい数の木箱だ。全部で3,600個使われているという。

川俣正さん個人展 1

木箱のトンネルを通って奥へ進むと、トンネルを出たところにも木箱があふれている。木箱の作品は、地下1階と1階の2つのフロアーに渡っての展示で、1階突き当りのこの部分(▼)は地下1階と連続して滝を表現している。

川俣正さん個人展 1

トンネルをくぐって入口方面を振り返ったところ(▼)。

川俣正さん個人展 1

1階部分は木箱がたくさん設置され、まるで迷路のようになっている。爽やかな木の香りでいっぱいだ。

川俣正さん個人展 1

川俣正さん個人展 1

川俣さんは魚の木箱を使ったことについてこう話す。「2年前釜山に来たときに思いついた構想なんです。釜山を代表するチャガルチ市場で偶然、魚を入れる木箱が山のように積まれている様子を見て、ピンと来たんです」。彼はその魚の木箱を、一番釜山らしい材料だと感じたのだそう。

はじめは魚の入っていた木箱をそのまま使おうと考えた。しかし生臭いためあきらめ、1個あたり1,500ウォンで新品を注文して作業することにしたのだと。確かに、もしこれらの木箱から魚の臭いがしていたとしたら、それはそれでリアリティがあるとも言えるだろうが、鑑賞するには少々不都合だっただろう。

こちらは川俣さんの直筆と思われる、このアートの構想案・図面(▼)。

川俣正さん個人展 1

川俣正さん個人展 1

展示を鑑賞していると、奥から若い女性係員が出てきた。私たちが日本語で話しているのを見て、ほかの係員に話したのだろう、間もなく別の係員が出てきて 「川俣さんのことご存知なんですか? こちら(芳名帳)にお願いします」 と日本語で。

名前を書こうと思ったが、芳名帳はすでに空きスペースがなくなっていた。日本人の名前もたくさん書いてあった。展示会の盛況ぶりがうかがえた。

つづく


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