2009年03月16日

'09.3.16(月)衝撃的な 「弁当」

…つづき

さて、その 『도시락 (弁当)』 なるものは一体どんなものか…?!

注文してから出てくるまでの間に、友人が説明してくれるところによると、

「アルマイト製のお弁当箱にご飯とかおかずが入っていて、そこまでは普通のお弁当なんだけど、お弁当箱の蓋をしたまま思いっきり振るの!そしたら中がぐちゃぐちゃに混ぜ合わさるから、それをいただくの」

ということらしい。

らしいのだが、当然の疑問がわく。

「なぜ振るのか…?」
「グチャグチャになるというのは、どの程度のグチャグチャなのか?」
「…おいしいのか?」

などと考えていると、問題の(?) 『도시락 (弁当)』 が運ばれてきた。今のような密閉容器がなかったころ使われていたような、アルマイト製の長方形の弁当箱。日の丸弁当を連想する。

09.3.16(月)衝撃的な 「弁当」

いざ、開けると…

09.3.16(月)衝撃的な 「弁当」

韓国では一般的なおかずが入ったお弁当。ご飯に目玉焼き、ハム、じゃこの佃煮、黒豆、そしてキムチ。

なのだが、これを両手でしっかり持ってしっかり振る!日本から来られた友人が、以前にも食べたことがあるということで、代表して振ってくれていた。

すると、隣のテーブルから急に

「弁当箱を縦にして、もっと振らなきゃ!」

という女性の声が。見れば大学生らしいグループ。中には日本語ができる女性もいて、日本語で説明してくれる。恐らくは、私たちが 『도시락 (弁当)』 を注文した声が聞こえて、「食べ方知ってるのかしら?」などとひそかに(?) 観察していたのだろう。

あるいは、私がその未知なる 『도시락 (弁当)』 について、友人に質問攻めにしていたので、その様子が見るともなく目に入っていたのだろうか。

そのアドバイス通り、弁当箱を垂直に立てるようにしてさらに振る。そして開けてみると…

09.3.16(月)衝撃的な 「弁当」

「……」

お世辞にもおいしそうとは決して言えない。どちらかというと 「無残な…」 という感じ。

まるで、この弁当箱をカバンに詰め込み、遅刻すまいと必死に学校まで走って行った中学生が、いざ昼食の時間に弁当箱を開けてみるとこうなっていた…というような状況。

それを見ていた先ほどの女性たち、今度は

「ご飯が固まってるから、ご飯をスプーンでよくほぐしてから振らなくちゃ!」

と、更なるアドバイスをくれる。

結局最後はピビンパを食べる時のように、スプーンで混ぜていただいた。味は、見た目の印象ほど悪くはなく、「まあ一風変わったピビンパかな」 と思えなくもない。

思えなくもないが、やはりたいていの日本人なら、振らずにそのまま食べた方がおいしいと感じるだろうね、などと言いながらいただいた。

聞けば、もともと韓国の軍隊ではこのように振って食べていたのだとか。弁当を悠長に味わって食べている時間も余裕もない状況で、ぱぱっと食べ終えるための工夫ではなかっただろうかと思う。

また、ピビンパのようにスプーンでかき混ぜる時間さえもが惜しくて、このように振ることで混ぜるようになったのではないかと…。

いやはや、それにしても衝撃的なお弁当だった。

* * *

この 「이바돔 (おもてなし料理)」 というお店、감자탕 (カムジャタン) の他にも、古漬けのキムチを使ったチゲや、カルビ焼き、トンカツなどのメニューもあるそうだ。

http://www.ebadom.com

09.3.16(月)衝撃的な 「弁当」



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この記事へのコメント
オーーー!!
凄まじい、お弁当。
私も振らずに、御飯とオカズを交互に食べる方が好きですね。
Posted by 田舎暮らしのともちゃん田舎暮らしのともちゃん at 2009年03月16日 23:04
田舎ぐらしのともちゃん さま

そうでしょう?
韓国はつくづく 「混ぜて」 食べる文化だと感じました。
(この場合は 「混ぜて」 ではなく 「振って」 ですけどね)^^
Posted by dilbelaudilbelau at 2009年03月17日 00:12
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