2010年02月27日

'10.2.27(土)寿司への熱き想い

つづき

太巻きの次はいよいよ握り寿司体験・・・、というときに主催者側の方から、席が一つ空いているのでよかったらご一緒に体験してみませんか?と声をかけていただき、喜んで参加させてもらうことにした。

ネタを左手の上におき、右手でワサビをチョイチョイとつける。用意された握り寿司用のシャリをネタの上にのせ、手の上でクルリとひっくり返し、まずは右手の親指を使ってネタの上から軽く押さえる。次に右手の人差し指と中指の2本をネタの上において形を整え、さらに右手の親指と人差し指でシャリごとはさみこむようにして同じく形を整えて完成・・・。

なのだそうだが、実際にやってみるとこれがなかなか難しい!

寿司職人さんが客と会話しながら、いとも簡単そうにチョチョイのチョイで握っているように見える所作は、熟練のなせる技なのだという当たり前のことを、あらためて感じさせられた。

それでも何となく、寿司っぽく見えなくもない私の作品。

10.2.27(土)寿司への熱き想い

さて、太巻きも握り寿司も完成したら、お待ちかねの試食タイム。日本の寿司文化を体験してもらうからには、徹底的に体験して欲しいという浜崎料理長のお考えで、あえてテーブルにはお箸は用意されていない。日本式に直接手で召し上がって下さい、ということだ。

それぞれ自分が握った握り寿司を試食している間に、スタッフが太巻きを切り分けてくれる。おいしいお味噌汁も用意してくれていた。

10.2.27(土)寿司への熱き想い

10.2.27(土)寿司への熱き想い

みながほぼ食べ終わった頃、浜崎料理長からのお話。”ただ寿司作りを体験して試食をしておしまい”、ではなく、体験してもらうからには日本の食文化、特に寿司にまつわる話を、参加した韓国の人々に紹介し、日本文化に対する理解を深めてもらいたい、という熱意、そして寿司に対する情熱が感じられるお話だった。

10.2.27(土)寿司への熱き想い

日本では、一般の調理師と寿司調理師は別々の資格になっているほど、寿司という料理の分野は日本の料理の中でも特化したものであること。また寿司の調理師は、休日には美術館に行ったり茶道の稽古をしたりしつつ、美しいものや自然の恵みに対する感性を磨く努力を続けていること。韓国でも寿司が定着しつつあるが、韓国の寿司職人は感性を磨くことよりも、技術を磨くことにより重点を置く傾向があるのではないかと感じる・・・。

この日の寿司作り体験での握り寿司は8かん、スタッフが切り分けた太巻きも8切れ、と末広がりの 「八」 を意識していること。日本では、手で食べることが許される唯一の(おにぎり等を除いて)料理であること・・・。

などなど、日本の寿司についての説明を熱意をもってされていた。

その後参加者から出た、日本にある回転寿司屋は店によって値段が随分違うのは何故か?という質問に対する答えは、日本人である私にも ”ナルホド” だった。

浜崎料理長の答えは一言、”かけている手間が違います”。

ネタに使う魚の種類によって、海から上がってすぐの状態で食べるより、16~18時間、あるいは24時間、また魚によっては3日ほど熟成させてからネタとして使う方がおいしい、というのは寿司業界の中ではもはや常識。だが、それだけ熟成させる(しかも魚によって熟成時間が異なる)には手間もかかる。

この手間を惜しまず一番おいしい状態で食べてもらえるよう心がけている店は、当然寿司の値段もそれ相応に上がる。寿司職人は日夜、どうやったら今以上によりおいしく食べてもらえるかを考えている・・・。

熱く語る浜崎料理長。寿司に対する深い情熱と愛情が感じられるお話だった。

この日は、自分で握ったお寿司をいただいたが(それでもネタがよいので、見た目はぶかっこうでも大変おいしかった)、次回は是非料理長が握ったお寿司をいただきに来てみたいと思った。

MARINE POLIS
釜山市海雲台区佑洞1436-1 アデリスビルディング110
(051) 744-6374
営業時間:昼(セットメニュー)11:30~14:45、夜(回転寿司)17:00~22:45
定休日:なし


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この記事へのコメント
お疲れでした 寿司を外国に伝える事は、大変ですよね!かっぱ寿司が上陸したと聞きましたが 本当の寿司を外国の人に理解して食べてもらいたいですね。デパートの地下の小さな回転寿司 繁盛してますが少し違いますから マリンポリスで安くて限りなく日本スタイルの寿司が食べれるのは、良いですね!マリンポリスは、一階にパン屋が有るビルですかね?パン屋の裏のビルの地下にも寿司バイキングスタイルのレストランが有り行きましたが日本人には、食べれる寿司では有りませでした 是非とも一度は伺いたいと思います。最後に一つ教えてください 醤油は 九州スタイルでしたか?また関東スタイルでしたか?教えてください。
Posted by BUBUSAN at 2010年02月28日 01:43
BUBUSAN さま

1階にパン屋があるビルかどうかは、はっきり分かりません。
何しろあのあたりはめったに行かない上に、あの日は台風のような暴風雨のため、店を探すのに精一杯で回りにどんな店があったか覚えていないのです。

冬柏島の西側で、海に面した高層ビルです。

九州スタイルの醤油というのは、甘いたまり醤油のことでしょうか?
違和感なくいただきましたので、関東スタイルだと思いますが・・・。
Posted by dilbelaudilbelau at 2010年02月28日 09:31
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