2010年09月14日

海底トンネル連結

ずっと前に、釜山と巨済島を結ぶ橋を工事しているのだという話を、オンニから聞いたことがあった。その橋が開通したら、釜山と巨済がうんと近くなるのだと。

昨日、その橋の工事のことがニュースで取り上げられていた。この橋は、島と島を高架橋で結んでいる部分と、海底トンネルでできている部分があるのが特徴だ。(高架大橋の区間中、가덕도(加徳島)と중죽도(中竹島)、대죽도(大竹島)間の3.7km区間が、韓国最初の試みである海底沈埋トンネルで建設されている。)

以下、そのニュースについて書かれた 「한국경제(韓国経済)」 김태현記者の記事より

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釜山市江西区の加徳島と巨済市の長木面を結ぶ、高架大橋と海底トンネルの連結式が13日開かれた。海底の道路である沈埋(침매)トンネルの最後の18番目の函体(コンテナ形の大型コンクリート構造物)が連結されると、3.7kmの海底トンネルが地上へ上がってきた。工事が始まってから5年。釜山と慶南が、海底トンネルと高架大橋で通じる瞬間だった。各種電気工事などが完了して12月に開通すれば、東南圏の経済圏が新しく浮上することになる。

海底トンネル連結

(▲写真は한국경제=韓国経済より)

<往復4車線・海底道路>

この日釜山・加徳島の천성마을の船着場、高架大橋が始まるこの場所から車で10分ぐらい入ると、トンネル連結現場が現れた。海底に 「沈」 めて 「埋」 める 「沈埋工法」 が完成された場所だった。海底を掘って、道路の形をした一つの四角形の函体を埋める、先端海底トンネル工法がすなわち 「沈埋工法」 だ。地上と連結された後、車を運転し10分ほどトンネルの中へ入っていった。 ”水深18m、沈埋トンネル 加徳地点 3.7km” という表示板があった。

海底トンネルは往復4車線だった。工事車両が、陸地トンネルと同じように出入りし始めた。車に乗って沈埋トンネルを通過すると、海の上、地上にある高架大橋に出た。猪島と巨済島を結ぶ高架大橋の3主塔も見える。高架大橋は全長8.2m。高架大橋の現在の工程率は94%。12月9日の開通を前に、工事の最終段階の真っ只中だった。

海底トンネル連結

(▲写真は연합뉴스=連合ニュースより)

<沈埋トンネルは技術の宝庫>

海底トンネルは、常に不安感を伴う。しかし、”いらぬ心配だ” とは、施工者である대우건설(大宇建設)の説明だ。道路には90mごとに、もしもの車両出動と火災など事故に備え、人が避難することが出来る場所を設けた。海の中に沈んでいる函体の上部も安全だと話した。函体は海の底に沈められており、その上に石材を積み安全性を高めた。コンクリート構造物も2~4m程度の厚さがあり、船舶などの衝突に備えられている。震度6~7の地震や、トンネル上端部に10万トンの重さの荷重がかかったときにも耐えられるように設計されている。

沈埋トンネル工法は、5つの世界記録を持っている。組み立て式トンネルブロック1個の長さが180mと、世界で一番長い。建設区間の水深が48mと、沈埋トンネル工事の中で最も深い。10~30mの泥層という非常に弱い海底基盤の上に、1.5mの砂層を敷いた後に函体を置いた最初の沈埋トンネルだ。地震や津波などの自然災害に備え、水が漏れないようにするために、世界で最初に ”ダブルセグメントジョイント” という、二重の接合方式でトンネルブロックを連結したという点だ。

<東南経済圏、急浮上>

橋が開通すれば、釜山と慶南・巨済間を通行する距離が、140kmから60kmに短くなり、所要時間が2時間10分から50分へと短縮される。巨済にある家から釜山へ出・退勤したり、短時間でショッピングをすることができる距離に縮まるというわけだ。不動産の需要度が高まるであろうと、専門化は分析している。流通やサービス産業も、既存の地図とは変わることになる。

港湾はもちろん、造船や自動車、機械産業の相互交流が拡大され、物流費も年間4000億ウォンが節減される。人の交流もやはり活発になり、人材を探すことも容易になり、関連産業のシナジー効果を上げるだろうと見られている。”南海岸時代観光ベルト” の一つとして、釜山-巨済-南海-麗水-木浦を結ぶ、新しい観光コースが開発されると期待される。

13日の連結式には、허남식(許南植)釜山市長、김두관(金斗官)慶南道知事をはじめとし、釜山と巨済地域の主要人物や대우건설(大宇建設)の서종욱社長など、工事関係者200余名が参加したそうだ。

海底トンネル連結

(▲写真は연합뉴스=連合ニュースより)

高架大橋の区間中、가덕도(加徳島)と중죽도(中竹島)、대죽도(大竹島)間の3.7km区間が、韓国最初の試みである海底沈埋トンネルで建設されている。つまり、釜山・加徳島側から巨済島へと向かう場合、最初に海底トンネル3.7kmを通過し、その後橋梁4.5kmを通過するということになる。

昨日のテレビニュースでは、この橋の通行料について釜山市民にアンケートを取ったところ、9,000~10,000wまでが妥当だとする意見が約98%だったそうだ。(巨済でのアンケートではもう少し安い、7,000~8,000wまでが妥当だとする意見が最も多かったそうだ。)

この橋が12月に完成して開通したら、いずれ釜山と巨済を結ぶ路線バスも運行されるだろう。私はまだ一度も行ったことがない巨済島。この橋を通って、是非一度行ってみたい。


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