2011年12月12日

ハムさんのクロックマダム

Tres Bon(トレボン)」 のシェフ、ハムさんが腕を振るう料理の味にすっかりとりこになった私。この日はサンドウィッチをいただいてみることにした。メニューにはサンドウィッチの種類も豊富だ。何がおすすめですかと尋ねてみると 「そうですね。今日みたいな日には、クロコなんかどうですか」 とハムさん。Croque Madame(クロックマダム)のことだ。

クロックムッシュという名前は聞いたことがあるが、クロックマダムは初めて聞いた。野菜をサンドして上にチーズをのせたものですよ、と。では、とそのクロックマダム(8,000w)をいただくことにした。

クロックムッシュはハムや野菜をサンドし、上にチーズをのせてとろけさせたサンドウィッチ。クロックマダムは本来、クロックムッシュの上に目玉焼きをトッピングしたものなのだそうだ。しかし、この店のクロックマダムはハムさんのアレンジで、目玉焼きをトッピングする代わりにチーズを2種類に増やしているのだそう。

ナイフ・フォークが出てきたので、それを使って食べるものかと思って手に取ると、ハムさんの奥さまが 「これは両手で持ってガブリと食べるのが一番おいしいですよ」 と教えてくれた。もちろん、そちらの方が食べやすそうだしおいしそうだ。サービスでアメリカンを出してくださった。

ハムさんのクロックマダム

これがまた実においしい。パンはもちろん自家製。毎朝焼いているのだそうだ。中はふんわり軟らかく、表面はしっかり焼けていて香ばしく歯ごたえもよい。特にパンの端の部分はサクサクとし、甘くないお菓子のような食感だ。

そのおいしいパンにサンドされているのは、ベーコン・レタス・トマト・ピクルス、そしてリンゴ。マヨネーズ風のソースがよく合う。どの具も新鮮でおいしい。トロリととろけた2種類のチーズもおいしさを引き立てる。

ハムさんのクロックマダム

パンの表面はしっかりしていて、ファーストフード店のハンバーガーのように上下から力を加えればへしゃげてしまうというようなことはない。しかもけっこう厚みがあるので食べるのにはコツがいるが、パンとサンドした具、そしてチーズが合わさった味はなんとも言えないおいしさだ。グルメ評論家なら 「口の中に広がる味のハーモニー」 とでも表現するだろうか。

隣のテーブルではカップルらしき若い男女が食事中。男性はスパゲティ、女性は同じくクロックマダムを食べているようだ。女性は、彼氏の前で大口を開けてサンドウィッチにかぶりつくのはためらわれたのだろう、サンドウィッチを 「分解」 しながら食べていた。

それを見たハムさん、笑って 「これはガブッとかぶりついて、いろんな味が口の中で混ざり合うのがおいしいんですけどね・・・。大き過ぎましたか」 と苦笑。

しかしその女性も、今から数十年後アジュンマと呼ばれるようになった頃に、もしまたクロックマダムを食べる機会があったとしたら、そのときはきっと豪快にかぶりついて食べることだろう。

ハムさんのクロックマダム

Tres Bon(トレボン)
釜山市水営区南川洞5-29 1階 (광남초등학교(広南小学校)後門前)
(051) 625-1334
定休日:日曜日


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