2011年12月13日

海辺で忘年会

先日、職場の忘年会が開かれた。私が所属する国際部の4人でのアットホームな忘年会だ。韓国人上司2人と、交換記者として赴任している日本人記者1人、そして私というメンバーだ。

韓国でも昔は 「망년회(忘年会=マンニョンフェ)」 という言葉が使われていたようだが、最近では 「송녕회(送年会=ソンニョンフェ)」 ということがほとんどだ。

その日の仕事を終え、上司の車に乗せてもらって4人で向かった先は송정(松亭=ソンジョン)海水浴場方面。目指すは上司おすすめの海辺にある刺身屋さんだ。

松亭ビーチ沿いの道路を海を右手に見ながら走り、東端にある죽도공원(竹島公園)を越え、さらに海沿いに北東方向に進むと 「공수마을(コンスマウル)」 という案内板がある。そのエリア内にたくさんある刺身屋さんの一つだ。昔は漁村として賑わっていた地域なのだそうだ。ちなみに刺身屋の前を通り過ぎもう少し進んだところには、해동용궁사(海東龍宮寺)がある。

刺身屋さんには17時半ごろ到着。目の前には海が広がっており、波の音が聞こえる。賑やかな海雲台や広安里とは違い、静かで風情がある。日が暮れて少しずつ暗くなってきた海辺に立つ街灯のオレンジ色の光が暖かかった。

海辺で忘年会

海辺で忘年会

沖のほうでは何かの養殖をしているようで、ブイのようなものがたくさん浮かんでいた。

海辺で忘年会

さて、上司おすすめの刺身屋は 「아랫목횟집(アレンモッフェッチッ)」(▼)。以前は昔ながらの雰囲気のある建物だったそうだが、今は近代風のビルになっている。店は2・3階部分。上司いわく、昔の建物の方が風情があって好きだったと。

海辺で忘年会

「아랫목(アレンモッ)」 とは、かまどで焚く火を利用して床下を温めていた昔の韓国の家屋の中で、火の焚口に一番近い(一番暖かい)部分のこと。逆に焚口から一番離れている部分は 「윗목(ウィンモッ)」 と呼ばれる。

かまどで火を焚いたときに出る煙と熱の通り道を床下にはわせ、家の反対側にある煙突から外に出すという昔ながらのオンドルだ。かまどから出た煙を煙突からただ排出するのではなく、煙もろとも熱をも床下を通過させることで室内を暖めるという構造。生活の知恵だ。

床下の煙・熱の通り道は、煙がうまく煙突の方に流れるように高低の差をつけてある。かまど側を低く、煙突に近い側を高くすることで煙がスムーズに流れるようにしてあるのだ。部屋の中でかまど側に近い部分(すなわち通り道の低い方)が 「아래(アレ=下)」 で、かまどから遠い部分(通り道の高い方)が 「위(ウィ=上)」、というわけだ。

つづく


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この記事へのコメント
こんばんは!

機張郡の海沿いは高い建物も少なくなんかほっとする場所ですね。

2年くらい前にデビョンから海沿いに行ったところにある

「アナゴの屋台村」みたいな所を思い出しました。

???マウルってとこだったけど、ひなびた漁港で

風情があってとっても好きな場所です。

あぁ~来年がまちどうしいアジョシでした。
Posted by アジョシ at 2011年12月14日 20:16
アジョシ さま

もしかしてウォルジョンマウルというところでしょうか。
テビョンのあたりもひなびた雰囲気で、いいですよね。
街なかはどこも人も車も多いので、たまにこういう静かなところに行くとほっとしますね。
来年の訪韓が楽しみですね^^
Posted by dilbelaudilbelau at 2011年12月14日 20:44
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    コメント(2)