2008年12月29日
2008年12月28日(日)鴨肉の焼肉
釜山に来る前、浜松で同じ韓国語の教室で勉強していた友人が韓国に遊びに来られた。彼は昔から韓国のことが好きで、毎年新年のカウントダウンは韓国で過ごしているというほど。今回もソウルで新年を迎える予定だそうで、これで7年連続になるそうだ。韓国内の鉄道もほとんど乗りつくしているというほどの、韓国好きの方。
彼と、日本人の友人Nさんと、私たち夫婦の4人で待ち合わせて、お気に入りの納豆汁の店へ向かった。が、あいにく今日は休み…。Nさんおすすめの鴨肉の焼肉店へ案内してもらうことにした。
Nさんも韓国で仕事をされてもう7年。偶然だが、私以外は「韓国通」とも言える人たちが集まっての食事の場と相成った。
「옹기촌」という名前のその店の看板メニューは、「硫黄鴨」(유황오리)の焼肉。「硫黄鴨」とは、硫黄を餌に育った鴨のこと。
韓国では、昔から硫黄は最上の「陽」の塊で、鴨は最上の「陰」の塊と言われ、硫黄を餌に育った鴨は、その両方「陰と陽」が中和された、体に良い食べ物とされているのだそうだ。健康な人はもちろん、陰と陽のバランスが崩れ体調をくずした人にも最高の健康食になると言われているそうだ。また鴨肉は、肉類の中でもアルカリ性食品で、体内に蓄積されない不飽和脂肪酸が他の肉より多いとのこと。
硫黄を食べて育った薬用鴨 「硫黄鴨」(유황오리)は、「生きている金丹」と呼ばれる。硫黄は火気不足で生じた体内の老廃物と毒を治める 「火の玉」とされるが、毒性があまりにも強くむやみに使うことはできない。 しかし鴨は苛性ソーダを飲んでも死なないぐらい生命力が強く、体質的に毒を治めるのだそうだ。
この店には、「硫黄鴨」を使ったメニューがいくつかあるが、私たちは「硫黄鴨肉のハーブ焼き」1羽分と「味付け硫黄鴨肉焼き」1/2羽分を注文。
まずは「硫黄鴨肉のハーブ焼き」から。テーブルに据えられた炭火の上で、豪快に焼く。

焼いている間に、キムチやパンチャン、サンチュ類が机の上にのりきらないほど出てくる。

やがて鴨肉が焼けてくると、店員が手際よくハサミで一口大に切り分けてくれる。好みでサンチュで包んだり、味噌をつけたりしていただく。

肉は柔らかく、かつジューシーでとてもおいしい。脂もそこそこついているのだが、豚肉よりあっさりしている感じがする。1羽分食べ終えたところでまだ少し物足りない気がしたので、「味付け硫黄鴨肉焼き」を1/2羽分注文。
先ほどの「硫黄鴨肉のハーブ焼き」は、鉄板の網の隙間から余分な脂が下に落ちるようになっていたが、「味付け硫黄鴨肉焼き」は網のない平面の鉄板で焼く。そのため、いったん炭をテーブルから取り外し、カセットコンロを持ってきてその上に置いた鉄板で焼く。

「味付け硫黄鴨肉焼き」には、鴨肉にまじって떡국に使う薄切りのもちも入っている。もちはすぐに柔らかくなって鉄板にくっついてしまうので、先に食べるようにと店員が教えてくれる。
この양념は、その赤い色から想像するほど強烈な辛さではないが、そのままいただくよりはサンチュで包んでいただく方が、辛さ具合がほどよい感じになって食べやすい。えのきだけやエリンギ、ニラなども一緒に焼いていただく。
同じ鴨肉でも調理の仕方で全く味わいが変わる。どちらもおいしかったが、私はハーブ焼きの方がより鴨肉本来の味が楽しめるようで好きだった。
おなかもほぼいっぱいになってきたところで、ご飯をいただく。白ご飯ではなく、黒米などの雑穀の入った美しい薄紫色のご飯。この店ではご飯を注文すると、サービスで뼈탕(骨でダシをとったスープ)が出てくるのだそうだ。

上にたっぷりのっかっているものは、ゴマの粉。具は菜っ葉類。シンプルなスープなのだが、ゴマの粉が大変香ばしくまた柔らかい味で後を引く。추어탕(ドジョウ汁)の味にも少し似ていると思う。
飲みきれないかと思うほどたくさん入っていたスープも、おしゃべりしながらいただいていると、いつの間にかお鍋の底が見えていた。大変おいしくいただいて会計を済ませ店を出ようとしていると、店員が慌ててドアを開けて「サービスです」と私たちにみかんをくださった。早速頬張ると、爽やかな香りが口の中に広がってとてもおいしく感じた。

옹기촌(オンギチョン)
釜山市南区大淵3洞29-12
(051) 626-6360
彼と、日本人の友人Nさんと、私たち夫婦の4人で待ち合わせて、お気に入りの納豆汁の店へ向かった。が、あいにく今日は休み…。Nさんおすすめの鴨肉の焼肉店へ案内してもらうことにした。
Nさんも韓国で仕事をされてもう7年。偶然だが、私以外は「韓国通」とも言える人たちが集まっての食事の場と相成った。
「옹기촌」という名前のその店の看板メニューは、「硫黄鴨」(유황오리)の焼肉。「硫黄鴨」とは、硫黄を餌に育った鴨のこと。
韓国では、昔から硫黄は最上の「陽」の塊で、鴨は最上の「陰」の塊と言われ、硫黄を餌に育った鴨は、その両方「陰と陽」が中和された、体に良い食べ物とされているのだそうだ。健康な人はもちろん、陰と陽のバランスが崩れ体調をくずした人にも最高の健康食になると言われているそうだ。また鴨肉は、肉類の中でもアルカリ性食品で、体内に蓄積されない不飽和脂肪酸が他の肉より多いとのこと。
硫黄を食べて育った薬用鴨 「硫黄鴨」(유황오리)は、「生きている金丹」と呼ばれる。硫黄は火気不足で生じた体内の老廃物と毒を治める 「火の玉」とされるが、毒性があまりにも強くむやみに使うことはできない。 しかし鴨は苛性ソーダを飲んでも死なないぐらい生命力が強く、体質的に毒を治めるのだそうだ。
この店には、「硫黄鴨」を使ったメニューがいくつかあるが、私たちは「硫黄鴨肉のハーブ焼き」1羽分と「味付け硫黄鴨肉焼き」1/2羽分を注文。
まずは「硫黄鴨肉のハーブ焼き」から。テーブルに据えられた炭火の上で、豪快に焼く。
焼いている間に、キムチやパンチャン、サンチュ類が机の上にのりきらないほど出てくる。
やがて鴨肉が焼けてくると、店員が手際よくハサミで一口大に切り分けてくれる。好みでサンチュで包んだり、味噌をつけたりしていただく。
肉は柔らかく、かつジューシーでとてもおいしい。脂もそこそこついているのだが、豚肉よりあっさりしている感じがする。1羽分食べ終えたところでまだ少し物足りない気がしたので、「味付け硫黄鴨肉焼き」を1/2羽分注文。
先ほどの「硫黄鴨肉のハーブ焼き」は、鉄板の網の隙間から余分な脂が下に落ちるようになっていたが、「味付け硫黄鴨肉焼き」は網のない平面の鉄板で焼く。そのため、いったん炭をテーブルから取り外し、カセットコンロを持ってきてその上に置いた鉄板で焼く。
「味付け硫黄鴨肉焼き」には、鴨肉にまじって떡국に使う薄切りのもちも入っている。もちはすぐに柔らかくなって鉄板にくっついてしまうので、先に食べるようにと店員が教えてくれる。
この양념は、その赤い色から想像するほど強烈な辛さではないが、そのままいただくよりはサンチュで包んでいただく方が、辛さ具合がほどよい感じになって食べやすい。えのきだけやエリンギ、ニラなども一緒に焼いていただく。
同じ鴨肉でも調理の仕方で全く味わいが変わる。どちらもおいしかったが、私はハーブ焼きの方がより鴨肉本来の味が楽しめるようで好きだった。
おなかもほぼいっぱいになってきたところで、ご飯をいただく。白ご飯ではなく、黒米などの雑穀の入った美しい薄紫色のご飯。この店ではご飯を注文すると、サービスで뼈탕(骨でダシをとったスープ)が出てくるのだそうだ。
上にたっぷりのっかっているものは、ゴマの粉。具は菜っ葉類。シンプルなスープなのだが、ゴマの粉が大変香ばしくまた柔らかい味で後を引く。추어탕(ドジョウ汁)の味にも少し似ていると思う。
飲みきれないかと思うほどたくさん入っていたスープも、おしゃべりしながらいただいていると、いつの間にかお鍋の底が見えていた。大変おいしくいただいて会計を済ませ店を出ようとしていると、店員が慌ててドアを開けて「サービスです」と私たちにみかんをくださった。早速頬張ると、爽やかな香りが口の中に広がってとてもおいしく感じた。
옹기촌(オンギチョン)
釜山市南区大淵3洞29-12
(051) 626-6360
Posted by dilbelau at 00:08│Comments(0)
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