2011年02月05日

大邱薬令市 7

つづき

通りの一角に 「약령문(薬令門)」 と書かれた門があり、その奥には 「약령시한의약문화관(薬令市韓医薬文化館)」 がある。

大邱薬令市 7

門と文化館の間のスペースにも、薬を煎じる약탕기(薬湯器)のオブジェが(▼)。

大邱薬令市 7

この文化館は、それまでの 「薬令市展示館」 を2009年に新しくしたものだそう。

大邱薬令市 7

入り口横にはやはり巨大な薬湯器のオブジェ(▼)。昔は薬を煎じる際には銀製か磁器の容器が用いられた。鉄製の容器は、薬の成分が沈殿したり化学反応を起こして変成することもあるという理由で、使用が禁じられていたのだそうだ。銀製の容器よりも磁器の容器の方が安かったため、磁器の容器が広く用いられていたそう。フタつきの容器もあるが、フタのないものでは容器の口の部分に紙でフタをして煎じていた。

大邱薬令市 7

文化館のすぐ横には 「대구제일교회(大邱第一教会)」(▼)。ツタのからまるレンガ造りの建物は、周囲の雰囲気とは異質な感じがしてかなり目立っている。

大邱薬令市 7

昔は 「남성정교회(南城正教会)」 と呼ばれていた第一教会は、1893年に設立された歴史のある教会で、市道有形文化財第30号に指定されている。アメリカの長老会の宣教師William M. Baird=(韓国名・배위량=裵偉良)が1893年4月にテグを訪れ、伝道を行いながら礼拝を行っていた場所がこの教会の始まりだったそうだ。

大邱第一教会は、慶尚北道およびテグ地域で最初の新教(プロテスタント)の教会で、この教会から分派した教会だけでも20余りあるのだそうだ。

さて、薬令市韓医薬文化館に入る。入場無料だ。展示場は2階と3階。まずはエレベーターで上がって3階から見学するようになっている。

内部は実に充実していて、韓薬のことやここ大邱薬令市のことが詳しく解説されている。3階は 「韓方歴史室」。主に韓薬を作るために必要な道具や、韓薬材料、当時の薬令市の様子などが展示されている。

大邱薬令市 7

大邱薬令市 7

大邱薬令市 7

大邱薬令市 7

2階は 「韓方体験室」。韓医薬の概念について、さまざまな体験を通して学ぶことができる。李済馬という人物によって草案された 「四象体質」 という韓方医学理論では、人を少陽人・少陰人・太陽人・太陰人の4つの体質に分けて考える。実際にタッチパネルで自分がどの体質か見ることができるコーナーもある。

つづく


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