2010年04月01日

'10.4.1(木)珍品・小豆のうどん

先日、近所の食堂で見かけて非常に気になっていたメニュー。

その名も 「팥칼국수」。「팥(パッ)」 は 「小豆」、「칼국수(カルククス)」 は 「手打ちうどん」 なので、日本語にすると 「小豆うどん」。食堂の表に貼られている写真には、ぜんざいのようなスープに入ったうどんが写っている。

韓国には夏になると 「콩국수(コンククス)」 という、冷たく冷やした大豆のうどんがお目見えする。うどんのスープは乳白色で大豆そのものの香りがする濃厚なもの。麺も大豆を使って作られる。

大豆で作られるうどんがあるのだから、小豆で作られるうどんがあっても不思議ではないといえばないのだが、今まで見たことも食べたこともなかったので、どんな味だろうかと気になっていた。

いざ、店へ。

それほど大きくない店は、おばさんが1人で切り盛りされている。
各種カルククス、スジェビ(すいとん)、ピビンパ、テンジャンチゲ、納豆汁などがメニューにある。
私が 「팥칼국수(小豆のカルククス)=5,000ウォン」 を注文してほどなく入ってきた他の客も、同じく小豆のカルククスを注文した。もしかしてこの店の人気メニュー??などと、期待がふくらむ。

カウンターの向こうの厨房で、麺を切ったりゆでたりするおばさんの姿が見える。
やがて運ばれてきた、これが小豆のうどんだ。

10.4.1(木)珍品・小豆のうどん

韓国には小豆を似た料理として、ご飯粒が入っていて甘さ控えめな팥죽(パッチュッ)と、ご飯粒は入っておらず日本のぜんざいに似た甘い단팥죽(タンパッチュッ)があるが、このうどんのスープは甘さ控えめな팥죽系。

スープは時間が経つと上澄みはさらっとしているが、底の方からかき混ぜるとけっこうどろっとしている。小豆の粒は入っていない。好みで塩を加えていただく。麺はきしめんタイプの平たい麺で、けっこうしっかりした歯ごたえだ。ボリュームたっぷり。カルククス類はスープも好きで、たいていは全部飲み干してしまうのだが、この小豆のカルククスのスープは胃にずっしりとくる感じで、とても全部はいただくことができなかった。

食べ慣れていないせいか、このぜんざいのスープにうどんというのは、私にはやや違和感がある感じだが、身体にはとてもよさそうな料理だ。小豆は全羅北道の南原産のものを使っているのだそうだ。

また、カルククスについてくるパンチャン(おかず)はたいてい、「キムチとカクトゥギ」 だけであることが多いのだが、この店はパンチャンが充実しているのも嬉しかった。

10.4.1(木)珍品・小豆のうどん

写真手前かぼちゃの右にある野菜、わざと根っこも一緒につけたまま和え物にしてある。わざわざ根っこを取らずにいるのだから、根っこごと一緒に食べるのだろうと思いいただいてみたら、かすかに朝鮮人参系の味がした。見たことのない野菜だったので、おばさんに名前を尋ねると 「냉이」。発音が日本語の 「ネギ」 に似ているこの野菜、春の七草の一つでもあるナズナなのだそうだ。

韓国では厄除けの食べ物とされる小豆。その小豆をたっぷり使ったカルククスをいただいて、たいへんおなかいっぱいに。ご馳走さまでした。

10.4.1(木)珍品・小豆のうどん

10.4.1(木)珍品・小豆のうどん

귀가원(貴家園)
釜山市水営区南川1洞17-35
(051) 624-7200 / 4200


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