2008年11月18日
2008年11月18日(火)オンニとおしゃべり その1
毎日とまではいかないまでも、2~3日に1回ぐらいはお互いの家で、一緒にコーヒーを飲みながらおしゃべりするのが日常になっていたSオンニ。ここ1週間ほどお互いにタイミングが合わず、お顔を見ていなかったのでどうしていらっしゃるかと思っていたら、ちょうどスープを持って来てくださった。
菜っ葉類といりこ・しいたけ・大根など、具だくさんのお味噌汁。いりこや椎茸からいいおダシが出ていて、やさしい味でとてもおいしい。韓国人は、これに青唐辛子を入れて辛くしたものを好む人もいるそうだが、Sオンニは私たちの口に合うようにと、辛くない味つけにして作ってくれた。夫が帰宅したら、早速今晩いただこう。

ゆっくりおしゃべりするのは久しぶりだったので、あれやこれやと話に花が咲く。
その「渋い」という単語の意味が分からない私。オンニの話の中で、聞き取れなかったり理解できなかったりする言葉はけっこうある。あるのだが、文脈から判断して意味を推測したり、私が分かる言葉で言い直してもらったりして、なんとか日常の会話上では支障はない。ないのだが、何度言い直してもらっても私が理解できないときには、私の電子辞書が登場する。
「渋い」がどういう意味か、一生懸命説明してくれようとするオンニ。
『「渋い」っていうのがどんな味かと言うと…、そうねぇ~、えーっと、何と言うか、「酸っぱい」とか「苦い」とも違って、そのー、口の中に何かがくっつくような感じっていうか…、ん~~~、何ていうのかしら…』
と、根気よく説明してくれる。その説明を聞いて、だいたい「渋い」という意味だろうとは察しがついたが、念のため辞書で調べてみようと、綴りを書いてもらう。
が、「え~、綴りねー、えーっと…、どうだったっけ?…えー…、こ、こうだったかな!」
「떫다」
なるほど、やはり「渋い」という意味だった。確かに。「渋い」という味を、日本語を勉強している外国人に説明しようとすると、こりゃなかなか難しい。
おかげでまた一つ単語を覚えることができた。ありがとう、オンニ!
「リンゴといえばね、『氷の谷』(어름골)っていう名前聞いたことある?そこでとれるリンゴが、すんごぉ~くおいしいのよ。特に最近みたいに気温がぐっと冷え込んで、日もたっぷり浴びると、リンゴの中に蜜がいっぱいできて、そりゃそりゃおいしいのよ。」
『氷の谷』(어름골)…。どこかで聞いたことのある名前だと考えていたら、そうだった。先日行った海印寺からの帰り道、高速道路からその看板が見えて、I さんたちと話題になったのだった。夏でも氷があるところだと聞いていた。
オンニによると、「夏でも氷がある」というよりは、山から吹き下ろしてくる風が1年中とても冷たい、岩場なのだそうだ。真夏の暑いときに行っても、その冷気のために寒くてずっとそこに座っていられないほど、冷たい風が岩場から出てくるのだそうだ。夏でもあまりに冷えるので、時々太陽の下に出て身体を温めないといけないほどだそう。
その「1年中ひんやりしている」という特徴を利用して、昔の허준(ホジュン)という韓医学の医者が手術をするときには、この『氷の谷』(어름골)で行ったのだそうだ。今のようにエアコンで室温を調節できなかった時代、寒いぐらいに涼しい、『氷の谷』(어름골)で手術をすれば、手術中、外気に触れる内臓が傷むのを防ぐことができたのだそうだ。
なるほど。
허준(ホジュン)といえばドラマ化もされている。日本にいるとき時々行っていたレンタルビデオ屋にも、そのドラマのシリーズがたくさん棚に並んでいた。面白いという評判を聞いていたので、2人で一度借りてみようかと思ったこともあったが、巻数があまりにも多くて最後まで見る自信がなく断念したのだった。
もしかしたら、そのドラマの中には、허준(ホジュン)が『氷の谷』(어름골)で手術をするシーンも出てくるのかもしれない。
つづく
菜っ葉類といりこ・しいたけ・大根など、具だくさんのお味噌汁。いりこや椎茸からいいおダシが出ていて、やさしい味でとてもおいしい。韓国人は、これに青唐辛子を入れて辛くしたものを好む人もいるそうだが、Sオンニは私たちの口に合うようにと、辛くない味つけにして作ってくれた。夫が帰宅したら、早速今晩いただこう。
ゆっくりおしゃべりするのは久しぶりだったので、あれやこれやと話に花が咲く。
<渋い>
柿をむきながら話をしていると、홍시(熟柿)の話になった。パンパンに張った皮の下にある、じゅくじゅくの甘~い実をスプーンですくっていただく홍시(熟柿)。店頭に並んでいるような食べごろの熟柿になる前の実は、食べごろの熟柿の甘さからは想像できないほど「渋い」のだそうだ。その「渋い」という単語の意味が分からない私。オンニの話の中で、聞き取れなかったり理解できなかったりする言葉はけっこうある。あるのだが、文脈から判断して意味を推測したり、私が分かる言葉で言い直してもらったりして、なんとか日常の会話上では支障はない。ないのだが、何度言い直してもらっても私が理解できないときには、私の電子辞書が登場する。
「渋い」がどういう意味か、一生懸命説明してくれようとするオンニ。
『「渋い」っていうのがどんな味かと言うと…、そうねぇ~、えーっと、何と言うか、「酸っぱい」とか「苦い」とも違って、そのー、口の中に何かがくっつくような感じっていうか…、ん~~~、何ていうのかしら…』
と、根気よく説明してくれる。その説明を聞いて、だいたい「渋い」という意味だろうとは察しがついたが、念のため辞書で調べてみようと、綴りを書いてもらう。
が、「え~、綴りねー、えーっと…、どうだったっけ?…えー…、こ、こうだったかな!」
「떫다」
なるほど、やはり「渋い」という意味だった。確かに。「渋い」という味を、日本語を勉強している外国人に説明しようとすると、こりゃなかなか難しい。
おかげでまた一つ単語を覚えることができた。ありがとう、オンニ!
<氷の谷>
柿を食べていると、「あ、そうそう。リンゴもあげるわ」と1袋どさっと持ってきてくださった。他にももらいものがあるから、とたくさんくださる。「リンゴといえばね、『氷の谷』(어름골)っていう名前聞いたことある?そこでとれるリンゴが、すんごぉ~くおいしいのよ。特に最近みたいに気温がぐっと冷え込んで、日もたっぷり浴びると、リンゴの中に蜜がいっぱいできて、そりゃそりゃおいしいのよ。」
『氷の谷』(어름골)…。どこかで聞いたことのある名前だと考えていたら、そうだった。先日行った海印寺からの帰り道、高速道路からその看板が見えて、I さんたちと話題になったのだった。夏でも氷があるところだと聞いていた。
オンニによると、「夏でも氷がある」というよりは、山から吹き下ろしてくる風が1年中とても冷たい、岩場なのだそうだ。真夏の暑いときに行っても、その冷気のために寒くてずっとそこに座っていられないほど、冷たい風が岩場から出てくるのだそうだ。夏でもあまりに冷えるので、時々太陽の下に出て身体を温めないといけないほどだそう。
その「1年中ひんやりしている」という特徴を利用して、昔の허준(ホジュン)という韓医学の医者が手術をするときには、この『氷の谷』(어름골)で行ったのだそうだ。今のようにエアコンで室温を調節できなかった時代、寒いぐらいに涼しい、『氷の谷』(어름골)で手術をすれば、手術中、外気に触れる内臓が傷むのを防ぐことができたのだそうだ。
なるほど。
허준(ホジュン)といえばドラマ化もされている。日本にいるとき時々行っていたレンタルビデオ屋にも、そのドラマのシリーズがたくさん棚に並んでいた。面白いという評判を聞いていたので、2人で一度借りてみようかと思ったこともあったが、巻数があまりにも多くて最後まで見る自信がなく断念したのだった。
もしかしたら、そのドラマの中には、허준(ホジュン)が『氷の谷』(어름골)で手術をするシーンも出てくるのかもしれない。
つづく
Posted by dilbelau at 14:31│Comments(0)
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