2012年05月28日
アイデア商売
現在のアパートに引っ越してきて約3か月。引っ越したと言っても、同じアパート群のすぐ近くの棟に移っただけなのだが。現在のアパートに移ってから、なかなかいいアイデアだと思う商売を2つ見かけるようになった。
1つはクリーニングの回収サービス。毎朝8時頃になると、アパートの廊下で 「세탁(セッターッ)」(洗濯)と大声で呼びかける男性の声が聞こえる。各階を回りながら、1つのフロアにつき2~3回ほど 「セッターッ」 と呼びかける。廊下中に響き渡るよく通る声だが、不快な声ではない。柔らかい独特の声だ。
クリーニング屋はアパートの敷地内にも2か所ほどあり、衣類を持っていくのが大変ということはない。しかしわざわざクリーニング屋さんが玄関先まで取りに来てくれるなら、ドアを開けて預けるだけなのでその方が楽チンだ。
しかも、ポイントは朝8時ごろに来るというところ。
会社勤めの人なら、朝家を出て職場に向かうときにクリーニング店に寄って衣類を出すことも多いだろう。また主婦なら買い物に行くついでに出すだろう。人々がクリーニング店に衣類を出しに行くその前に、先制攻撃するというわけだ。しかし、あまりに早朝に呼びかけに回ると迷惑になる。かといって、人々がクリーニング店に衣類を出しに行った後では遅い。朝8時頃というのが絶妙のタイミングなのだ。
もう1つのポイントは、毎朝(週末以外?)来るというところ。例えば夕方になって 「あ、これクリーニングに出さなくちゃ」 と思っても、毎朝来てくれるのが分かっていれば 「明日の朝また取りに来てくれるからいいや」 となるだろう。そしてクリーニングが終わった衣類は、また各家庭に配達してくれる。非常に便利だ。
客の気持ちになって考えたサービスだ。クリーニング屋さんも、客がじっと来るのを待っていてはダメだということだろう。
そして、もう1つ、いいアイデアだと思う商売は、車磨き。
通勤時間にはまだ早い朝7~8時頃、アパートの駐車場には車がたくさんとまっている。その駐車場で、車の持ち主がそれぞれ出勤していく前に、バケツと布を手に車を次々と磨き上げていくおじさんがいる。
出勤する前に車をピカピカに磨きあげます、という商売だ。具体的にどういう条件で磨いているのかは分からないが、磨いてもらった車の持ち主がそのおじさんにお金を払っているのを、夫は見かけたことがあるそうだ。週に何回でいくら、などと決めて個人的に契約しているのだろうか。
朝、車に乗る時、ピカピカになっている方が誰だって気分が良い。しかし早起きして車を磨くほどの余裕はない。これもニーズをつかんだアイデア商売だ。
特に韓国では、車はその人のステータスとみなされるほど、大きくて立派な車に乗りたいと願う人が多いと聞く。家も同じく、できれば大きな家、広いアパートに住みたいと望む人が多い。
家については、家を背負って出歩くわけではないので、実際に家まで来ないとその人がどんな家に住んでいるか他人は知りようがない。しかし車については、それに乗って移動するわけだから、どんな車に乗っているかは多くの人に見られる。いわば 「車」 という名のステータスに乗って走っているようなものなので、家よりも車に対するこだわりが強い人もいると聞く。それほど大切な車なので、やはりピカピカの状態で走りたいと思うのも当然だろう。
車の持ち主にとっては、自分で磨くことを考えると、多少の費用はかかってもアパートの駐車場で磨いてくれるので手間いらずだ。車を磨くおじさんにとっては、人目につきやすい駐車場で車を磨くことで 「じゃあ私の車もお願い」 と、集客効果が期待できるという利点がある。仕事をしながら、宣伝費用をかけずにPRできるというわけだ。ピカピカに磨き上げられた車が、何よりの広告になる。
なかなかいいアイデアだ。
そういえば、先日一時帰国したとき、大型マートの駐車場で 「お買い物している間に車を磨きます」 という広告を見かけた。なるほど。これも1つのアイデア。
商売は、利用者や消費者の目線になって考え、ニーズをつかんでこそ、いいアイデアが生まれるのだろうと思った。

1つはクリーニングの回収サービス。毎朝8時頃になると、アパートの廊下で 「세탁(セッターッ)」(洗濯)と大声で呼びかける男性の声が聞こえる。各階を回りながら、1つのフロアにつき2~3回ほど 「セッターッ」 と呼びかける。廊下中に響き渡るよく通る声だが、不快な声ではない。柔らかい独特の声だ。
クリーニング屋はアパートの敷地内にも2か所ほどあり、衣類を持っていくのが大変ということはない。しかしわざわざクリーニング屋さんが玄関先まで取りに来てくれるなら、ドアを開けて預けるだけなのでその方が楽チンだ。
しかも、ポイントは朝8時ごろに来るというところ。
会社勤めの人なら、朝家を出て職場に向かうときにクリーニング店に寄って衣類を出すことも多いだろう。また主婦なら買い物に行くついでに出すだろう。人々がクリーニング店に衣類を出しに行くその前に、先制攻撃するというわけだ。しかし、あまりに早朝に呼びかけに回ると迷惑になる。かといって、人々がクリーニング店に衣類を出しに行った後では遅い。朝8時頃というのが絶妙のタイミングなのだ。
もう1つのポイントは、毎朝(週末以外?)来るというところ。例えば夕方になって 「あ、これクリーニングに出さなくちゃ」 と思っても、毎朝来てくれるのが分かっていれば 「明日の朝また取りに来てくれるからいいや」 となるだろう。そしてクリーニングが終わった衣類は、また各家庭に配達してくれる。非常に便利だ。
客の気持ちになって考えたサービスだ。クリーニング屋さんも、客がじっと来るのを待っていてはダメだということだろう。
そして、もう1つ、いいアイデアだと思う商売は、車磨き。
通勤時間にはまだ早い朝7~8時頃、アパートの駐車場には車がたくさんとまっている。その駐車場で、車の持ち主がそれぞれ出勤していく前に、バケツと布を手に車を次々と磨き上げていくおじさんがいる。
出勤する前に車をピカピカに磨きあげます、という商売だ。具体的にどういう条件で磨いているのかは分からないが、磨いてもらった車の持ち主がそのおじさんにお金を払っているのを、夫は見かけたことがあるそうだ。週に何回でいくら、などと決めて個人的に契約しているのだろうか。
朝、車に乗る時、ピカピカになっている方が誰だって気分が良い。しかし早起きして車を磨くほどの余裕はない。これもニーズをつかんだアイデア商売だ。
特に韓国では、車はその人のステータスとみなされるほど、大きくて立派な車に乗りたいと願う人が多いと聞く。家も同じく、できれば大きな家、広いアパートに住みたいと望む人が多い。
家については、家を背負って出歩くわけではないので、実際に家まで来ないとその人がどんな家に住んでいるか他人は知りようがない。しかし車については、それに乗って移動するわけだから、どんな車に乗っているかは多くの人に見られる。いわば 「車」 という名のステータスに乗って走っているようなものなので、家よりも車に対するこだわりが強い人もいると聞く。それほど大切な車なので、やはりピカピカの状態で走りたいと思うのも当然だろう。
車の持ち主にとっては、自分で磨くことを考えると、多少の費用はかかってもアパートの駐車場で磨いてくれるので手間いらずだ。車を磨くおじさんにとっては、人目につきやすい駐車場で車を磨くことで 「じゃあ私の車もお願い」 と、集客効果が期待できるという利点がある。仕事をしながら、宣伝費用をかけずにPRできるというわけだ。ピカピカに磨き上げられた車が、何よりの広告になる。
なかなかいいアイデアだ。
そういえば、先日一時帰国したとき、大型マートの駐車場で 「お買い物している間に車を磨きます」 という広告を見かけた。なるほど。これも1つのアイデア。
商売は、利用者や消費者の目線になって考え、ニーズをつかんでこそ、いいアイデアが生まれるのだろうと思った。

Posted by dilbelau at 09:11│Comments(0)
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