2012年03月29日
この道ひとすじ35年
先日、ブログを通して知り合ったMさんが釜山に遊びにいらっしゃったので、夫と3人で昼食をご一緒した。釜山鎮駅で待ち合わせて、おでん定食や焼き魚定食がおいしい 「명성횟집(ミョンソンフェッチプ)」 に行くことにしていた。
この日は日曜日で、しかも日が良いのか鎮駅周辺には結婚式に出席する(した)と思しき人々がかなりたくさんいた。한복(ハンボク=韓服)姿の人も目立つ。日本の 「大安」 のように、結婚するのに良いとされる暦のようなものがあるのだろうか。鎮駅周辺の細い道は、人も多ければ車も多い。路駐の車をよけつつ、突進してくる車にも気を配りつつ店への道を歩く。
「명성횟집」 は第1・3日曜日が定休日だが、この日は第4日曜日なのでオープンしているはず。しかし、店にはシャッターが下りていて 「第1・3日曜日定休」 という張り紙がしてある。どう見ても休みだ。臨時休業だろうか。残念。
仕方がないので他の候補の店へ。水晶洞辺りにはおいしい店がたくさんあるのだが、日曜日定休という店がけっこう多い。その中でも開いていた、「창녕식당(チャンニョンシクタン=昌寧食堂)」 でいただくことにした。「수정회시장(水晶刺身市場)」 内の一角にある。
釜山にあるのに、店の名前に 「창녕(チャンニョン=昌寧)」 という地名がついているのは、店のおばさんが慶尚南道・昌寧郡の出身だからだ。この店はもう34~35年になるという。ククス(麺)は구포국수(クポククス=亀浦ククス)という、有名な麺を仕入れて使っているのだそうだ。
メニューは、국수(温かいスープのククス)、회국수(刺身がトッピングされたスープなしのククス)、김밥(キムパプ)、초밥(寿司)、회밥(刺身丼)などがあるが、一番人気は회국수(フェグクス=4,000w)。私たちはそれを3つとキムパプ1本を注文した。
注文の品が来るのを待っている間に、Mさんが最近日本ではこの本が大人気なのよと教えてくださったのは 『韓国の人情食堂』 という本。『韓国の美味しい町』 や 『マッコルリの旅』 などの著書で知られる鄭銀淑(チョン・ウンスク)さんの本で、品切れとなっている書店も多いのだとか。
『韓国の人情食堂』 をペラペラめくっていると、見覚えのある写真が目にとまった。なんと今まさにいる水晶刺身市場の写真だ。本文を読んでみるとまたビックリ。今座っている昌寧食堂のことが紹介されている。何という偶然。
そうこうしているうちに、フェグクスが運ばれてきた。見覚えのない若い女性だったので尋ねてみると、店のおばさんのお嬢さんだそう。今まで働いていたもう1人のおばさんが店に来られなくなったので、お譲さんが店を手伝うことになったのだそう。

ヤンニョムをからめた麺に、うっすら粉わさびをまぶした刺身、つぶしたニンニク、サンチュやセリなどの野菜が添えられている。全体をよく混ぜていただく。

使われる刺身はその日によって違う。この日は 「밀치(ミルチ)」 だそう。聞き覚えのない名前だったので帰宅後調べてみると 「ミルチ」 は慶尚南道の方言で 「가숭어(カスンオ)」(メナダ)のことなのだそう。
ククスにからめてあるヤンニョムは、日によって辛さの程度が違う。うっすら汗がにじんでくるほどパンチのきいた辛さの日もあれば、この日のようにほとんど全く辛くない日もある。その日使っている魚の種類に合わせて辛さも調節しているのか、単なるその日の 「手加減」 なのか(多分後者??)。
この店のキムパプには油揚げが入っていて、噛むほどに口の中にやさしい甘さが広がっておいしい。フェグクスと一緒に出てくるおすましも非常においしい。

厨房で立ち働くおばさん(▼)。

客席(▼)。細い階段を上がると2階にも席がある。

フェグクスを食べると、まるでミートスパゲティを食べるときのように、口の周りにヤンニョムがついてしまう。それをふきふき、おしゃべりを楽しみつつ大変おいしくいただいた。ククスとはいえけっこうボリュームがあり食べ応えがある。
창녕식당(昌寧食堂)
釜山市東区水晶2洞12-9 7統3班
(051) 465-8298
この日は日曜日で、しかも日が良いのか鎮駅周辺には結婚式に出席する(した)と思しき人々がかなりたくさんいた。한복(ハンボク=韓服)姿の人も目立つ。日本の 「大安」 のように、結婚するのに良いとされる暦のようなものがあるのだろうか。鎮駅周辺の細い道は、人も多ければ車も多い。路駐の車をよけつつ、突進してくる車にも気を配りつつ店への道を歩く。
「명성횟집」 は第1・3日曜日が定休日だが、この日は第4日曜日なのでオープンしているはず。しかし、店にはシャッターが下りていて 「第1・3日曜日定休」 という張り紙がしてある。どう見ても休みだ。臨時休業だろうか。残念。
仕方がないので他の候補の店へ。水晶洞辺りにはおいしい店がたくさんあるのだが、日曜日定休という店がけっこう多い。その中でも開いていた、「창녕식당(チャンニョンシクタン=昌寧食堂)」 でいただくことにした。「수정회시장(水晶刺身市場)」 内の一角にある。
釜山にあるのに、店の名前に 「창녕(チャンニョン=昌寧)」 という地名がついているのは、店のおばさんが慶尚南道・昌寧郡の出身だからだ。この店はもう34~35年になるという。ククス(麺)は구포국수(クポククス=亀浦ククス)という、有名な麺を仕入れて使っているのだそうだ。
メニューは、국수(温かいスープのククス)、회국수(刺身がトッピングされたスープなしのククス)、김밥(キムパプ)、초밥(寿司)、회밥(刺身丼)などがあるが、一番人気は회국수(フェグクス=4,000w)。私たちはそれを3つとキムパプ1本を注文した。
注文の品が来るのを待っている間に、Mさんが最近日本ではこの本が大人気なのよと教えてくださったのは 『韓国の人情食堂』 という本。『韓国の美味しい町』 や 『マッコルリの旅』 などの著書で知られる鄭銀淑(チョン・ウンスク)さんの本で、品切れとなっている書店も多いのだとか。
『韓国の人情食堂』 をペラペラめくっていると、見覚えのある写真が目にとまった。なんと今まさにいる水晶刺身市場の写真だ。本文を読んでみるとまたビックリ。今座っている昌寧食堂のことが紹介されている。何という偶然。
そうこうしているうちに、フェグクスが運ばれてきた。見覚えのない若い女性だったので尋ねてみると、店のおばさんのお嬢さんだそう。今まで働いていたもう1人のおばさんが店に来られなくなったので、お譲さんが店を手伝うことになったのだそう。
ヤンニョムをからめた麺に、うっすら粉わさびをまぶした刺身、つぶしたニンニク、サンチュやセリなどの野菜が添えられている。全体をよく混ぜていただく。
使われる刺身はその日によって違う。この日は 「밀치(ミルチ)」 だそう。聞き覚えのない名前だったので帰宅後調べてみると 「ミルチ」 は慶尚南道の方言で 「가숭어(カスンオ)」(メナダ)のことなのだそう。
ククスにからめてあるヤンニョムは、日によって辛さの程度が違う。うっすら汗がにじんでくるほどパンチのきいた辛さの日もあれば、この日のようにほとんど全く辛くない日もある。その日使っている魚の種類に合わせて辛さも調節しているのか、単なるその日の 「手加減」 なのか(多分後者??)。
この店のキムパプには油揚げが入っていて、噛むほどに口の中にやさしい甘さが広がっておいしい。フェグクスと一緒に出てくるおすましも非常においしい。
厨房で立ち働くおばさん(▼)。
客席(▼)。細い階段を上がると2階にも席がある。
フェグクスを食べると、まるでミートスパゲティを食べるときのように、口の周りにヤンニョムがついてしまう。それをふきふき、おしゃべりを楽しみつつ大変おいしくいただいた。ククスとはいえけっこうボリュームがあり食べ応えがある。
창녕식당(昌寧食堂)
釜山市東区水晶2洞12-9 7統3班
(051) 465-8298
Posted by dilbelau at 09:03│Comments(2)
│麺類
この記事へのコメント
dilbelauさんの食ブログはお腹が空いている時は
味が伝わってきますよ~~~
あ~~~、食べたい~~~
味が伝わってきますよ~~~
あ~~~、食べたい~~~
Posted by ブレゲ
at 2012年03月29日 10:37

ブレゲ さま
この料理は韓国ならではだと思います。
麺も良質のものを使っているので、のびた感じもせず最後までおいしくいただけますよ。
この料理は韓国ならではだと思います。
麺も良質のものを使っているので、のびた感じもせず最後までおいしくいただけますよ。
Posted by dilbelau
at 2012年03月29日 12:09
