2011年03月02日

干しスケトウダラ専門店

産卵期の명태(ミョンテ=明太=スケトウダラ)を寒い冬空に干すことで、身が凍ったりゆるんだりという過程を経て作られるのが황태(ファンテ=黄太)。身が黄色っぽくなることからそう呼ばれる。このファンテを使った料理の専門店がある。その名も 「황태바다=ファンテ(黄太)パダ(海)」。

ファンテといえば、ファンテを適度な大きさにちぎったものとモヤシ・大根などを一緒に煮たスープ 「황태탕(ファンテタン)」 がよく知られているが、この店では他にも 「황태구이(ファンテクイ=焼いたもの)」、「황태전골(ファンテチョンゴル=すき焼き風)」、「황태삼합(ファンテサマップ=三合)」(=ファンテ・サムギョプサル・ツルニンジンの根の3種盛り)などもメニューに並ぶ。

この日いただいたファンテクイ定食(7,000w)は、メインのファンテクイの他に황태국(ファンテクッ=ファンテのスープ)やさまざまなおかずがつく。

このファンテクイはもともと강원도(江原道=カンウォンド)강릉(江陵=カンヌン)が発祥の料理。まず水で戻したファンテに、醤油とごま油を混ぜた油醤(ユジャン)をまんべんなく塗りつける。そしてヤンニョム(調味料)も塗りつけて一度焼く。

次に、ヤンニョムジャン(醤)(=コチュジャン・醤油・砂糖・みじん切りのネギとニンニク・ごま塩・ごま油・コショウを混ぜて作ったもの)を、あらかじめ焼いておいたファンテに塗りつけてしばらく寝かせる。その後ヤンニョムジャンをさらにもう少し塗りつけ、再び両面を焼いたら出来上がり。なかなか手間がかかるもののようだ。

まず、おかず類とファンテクッが出てくる。おかずは海草の酢の物・唐辛子の葉の漬物・モヤシの和え物・焼き豆腐・ジャコの和え物・ほうれん草の和え物・山菜ナムルなど、どれからいただこうか迷ってしまうほどたくさん出てくる。

干しスケトウダラ専門店

干しスケトウダラ専門店

干しスケトウダラ専門店

またファンテクッはファンテの香ばしいスープに、セリの爽やかな香りがよく合っておいしい。

干しスケトウダラ専門店

メインのファンテクイは、더덕(トドッ=ツルニンジンの根)をヤンニョムで和えたもの・キノコと玉ねぎを炒めたものと一緒に、見た目にも美しく盛り付けられて出てくる。ファンテクイはヤンニョムジャンが塗りつけられているので赤い色をしているが、全く辛くない。また生の魚ではなく干した魚なので身の水分が少なくなっているが、食べてみるとパサパサした感じもなく香ばしくて大変おいしい。そのまま食べてもおいしいし、薄切り大根の酢漬けで包んで食べてもおいしい。

干しスケトウダラ専門店

トドッはサクサクした食感で、ゴボウや朝鮮人参のような味。朝鮮人参ほど苦味はない。ツルニンジンの根を乾燥させた사삼(沙参=ササム)という生薬は韓薬としても使われ、去痰・解熱作用などがあるそうだ。

干しスケトウダラ専門店

황태바다(ファンテパダ)
(051) 902-9666
釜山市水晶洞 水晶市場の端(水晶洞郵便局側)


同じカテゴリー(海鮮・魚介類・クジラ肉)の記事
明太子料理専門店
明太子料理専門店(2013-11-16 08:56)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
干しスケトウダラ専門店
    コメント(0)