2010年11月08日
刺身の買出し
以前、백일장 대회(韓国語の作文大会)で1等をもらったとき、いただいた賞金で何かおいしいものを食べに行きましょうと、オンニと約束していた。
今までにもこういう大会で賞金をいただくたびに、オンニは冗談ぽく 「何かご馳走してね~」 とおっしゃっていた。
私も行きたいという気持ちはあったのだが、オンニのご主人はお仕事柄、毎日夜勤を終えてたいていお昼前に帰って来られる。オンニは帰って来られたご主人に昼食を用意して一緒に食べるため、昼食を外食しましょうというのは誘いにくく、かといって夕食もご主人と家で食べられることがほとんどなので、同様に・・・。
たまにしか会えない人ならともかく、2軒お隣に住んでいて毎日のように顔を合わせる間柄ということもあり、そのうち、そのうち・・・と思っているうちに、結局まだその約束を果たせずにいたのだった。
しかし、今まで賞金をいただいた大会では、スピーチ大会でも作文大会でも、ほとんど全て話の内容にオンニの話が出てくるのだ。いわば、受賞できたのはオンニのおかげということでもあり、今回こそは約束通り何かおいしいものを一緒に食べましょうと、具体的に予定を立てた。
「おいしいもの」 といってもいろいろあるが、今回の作文大会で書いた内容は 「가을 전어(秋のコノシロ)」、「봄 도다리(春のメイタガレイ)」 を中心とした話だったので、「전어(コノシロ)」 を食べようということに候補は決まっていた。
ちょうど昨年の春には、オンニが私に 「春といえば ”봄 도다리” といって韓国ではよく食べるのよ」 とご馳走してくれたのだった。そのお礼に、今度は私が 「秋のコノシロ」 をということで。
オンニは 「(ご主人には)何か食事の準備をしておいて、私たちだけで食べに出かけてもいいけど」 とおっしゃるのだが、それではなんだかご主人に申し訳ない。せっかくだからご主人も一緒に食べられるように、ということで決まったのが、刺身を店で食べるのではなく、買ってきてオンニの家でオンニのご主人も夫も一緒に4人で食べましょう、というもの。
「ご飯と汁物は私が準備しておくから、刺身とヤンニョムだけ買ってきて食べたらいいでしょ。家で食べる方が安いし楽よ」 と。
ご飯と汁物を用意してくれるといっても、きっとオンニのことだから他にもおかず類をいろいろ用意してくれる気がして、かえって手間をかけてしまって悪いなと思ったが 「いいじゃないの~。手間なんかじゃないわよ」 というオンニのお言葉に甘えることにした。
さて、当日オンニの運転する車で刺身を買いに해변시장(海辺市場)へ。週末の夕方とあって、私たちのように刺身を買いに来ている人、その他野菜などを買いに来ている人などで、市場周辺は大変混み合っている。
海産物売場は、チャガルチや民楽の刺身センター、その他の魚市場と同じく小さい規模の店がずらりと並ぶ。生け簀で泳ぐ魚たちを見ながら、オンニと奥の方へと進んでいく。

各売場のおばさんたちからは、盛んに 「〇〇はどうですかー」、「〇〇買ってくださいねー」 などと声がかかる。私にはどの店の魚も似たり寄ったりのように見えるのだが、オンニは 「入り口入ってすぐの売場が一番新鮮そうに見えたけど・・・」 など、しっかり吟味しながら進んで行かれる。頼もしい。
お目当ての전어(コノシロ)を中心に何カ所かで値段を聞きながら進み、やがてオンニが買う店を決めた。ご夫婦らしきおじさんとおばさんが2人で切り盛りされている店だ。
コノシロだけでは飽きるだろうからと、一緒に買うことにしたのは솜팽이(カサゴ)と가오리(エイ)。注文すると網でそれぞれすくい上げ、その場で重さを量る。オンニはおばさんが量っている量りの目盛りを、しっかりチェックしていて 「もう1匹サービスしてよ」 などと交渉してくれる。

おじさんたちも、「もう(注文の1キロを)超えてるんですけどね・・・」 と笑いながらもう少し入れてくれる。
買うべき魚をすくい上げて重さを確認したら、2人でさばいてくれる。息のあった慣れた手つきだ。実に鮮やかにさばいていかれる。

私たちより先にさばいてもらっていたお客さんが、店のおじさんにサザエを1つサービスしてもらっていたのを見ていたオンニは、その後 「私たちにもサザエ1つおまけしてちょうだいよ~」 と。
苦笑いしているおじさんに、「さっきのお客さんにはサービスして、私たちにはくれないの?買った魚の値段も同じなのに」 とさらにやんわりお願いすると、仕方ないですねというように笑いながら、私たちにもサザエを1つサービス。
豪快に殻を打ちつけて割り中の身を取り出して、「この部分は食べたら下痢するからね」 とさばいて、食べやすく切り分けてくれる。コノシロもカサゴもエイもサザエも、どれもすぐ食べられる状態にしてパックに入れて渡してくれる。しめて6万ウォン。
つづく
今までにもこういう大会で賞金をいただくたびに、オンニは冗談ぽく 「何かご馳走してね~」 とおっしゃっていた。
私も行きたいという気持ちはあったのだが、オンニのご主人はお仕事柄、毎日夜勤を終えてたいていお昼前に帰って来られる。オンニは帰って来られたご主人に昼食を用意して一緒に食べるため、昼食を外食しましょうというのは誘いにくく、かといって夕食もご主人と家で食べられることがほとんどなので、同様に・・・。
たまにしか会えない人ならともかく、2軒お隣に住んでいて毎日のように顔を合わせる間柄ということもあり、そのうち、そのうち・・・と思っているうちに、結局まだその約束を果たせずにいたのだった。
しかし、今まで賞金をいただいた大会では、スピーチ大会でも作文大会でも、ほとんど全て話の内容にオンニの話が出てくるのだ。いわば、受賞できたのはオンニのおかげということでもあり、今回こそは約束通り何かおいしいものを一緒に食べましょうと、具体的に予定を立てた。
「おいしいもの」 といってもいろいろあるが、今回の作文大会で書いた内容は 「가을 전어(秋のコノシロ)」、「봄 도다리(春のメイタガレイ)」 を中心とした話だったので、「전어(コノシロ)」 を食べようということに候補は決まっていた。
ちょうど昨年の春には、オンニが私に 「春といえば ”봄 도다리” といって韓国ではよく食べるのよ」 とご馳走してくれたのだった。そのお礼に、今度は私が 「秋のコノシロ」 をということで。
オンニは 「(ご主人には)何か食事の準備をしておいて、私たちだけで食べに出かけてもいいけど」 とおっしゃるのだが、それではなんだかご主人に申し訳ない。せっかくだからご主人も一緒に食べられるように、ということで決まったのが、刺身を店で食べるのではなく、買ってきてオンニの家でオンニのご主人も夫も一緒に4人で食べましょう、というもの。
「ご飯と汁物は私が準備しておくから、刺身とヤンニョムだけ買ってきて食べたらいいでしょ。家で食べる方が安いし楽よ」 と。
ご飯と汁物を用意してくれるといっても、きっとオンニのことだから他にもおかず類をいろいろ用意してくれる気がして、かえって手間をかけてしまって悪いなと思ったが 「いいじゃないの~。手間なんかじゃないわよ」 というオンニのお言葉に甘えることにした。
さて、当日オンニの運転する車で刺身を買いに해변시장(海辺市場)へ。週末の夕方とあって、私たちのように刺身を買いに来ている人、その他野菜などを買いに来ている人などで、市場周辺は大変混み合っている。
海産物売場は、チャガルチや民楽の刺身センター、その他の魚市場と同じく小さい規模の店がずらりと並ぶ。生け簀で泳ぐ魚たちを見ながら、オンニと奥の方へと進んでいく。
各売場のおばさんたちからは、盛んに 「〇〇はどうですかー」、「〇〇買ってくださいねー」 などと声がかかる。私にはどの店の魚も似たり寄ったりのように見えるのだが、オンニは 「入り口入ってすぐの売場が一番新鮮そうに見えたけど・・・」 など、しっかり吟味しながら進んで行かれる。頼もしい。
お目当ての전어(コノシロ)を中心に何カ所かで値段を聞きながら進み、やがてオンニが買う店を決めた。ご夫婦らしきおじさんとおばさんが2人で切り盛りされている店だ。
コノシロだけでは飽きるだろうからと、一緒に買うことにしたのは솜팽이(カサゴ)と가오리(エイ)。注文すると網でそれぞれすくい上げ、その場で重さを量る。オンニはおばさんが量っている量りの目盛りを、しっかりチェックしていて 「もう1匹サービスしてよ」 などと交渉してくれる。
おじさんたちも、「もう(注文の1キロを)超えてるんですけどね・・・」 と笑いながらもう少し入れてくれる。
買うべき魚をすくい上げて重さを確認したら、2人でさばいてくれる。息のあった慣れた手つきだ。実に鮮やかにさばいていかれる。
私たちより先にさばいてもらっていたお客さんが、店のおじさんにサザエを1つサービスしてもらっていたのを見ていたオンニは、その後 「私たちにもサザエ1つおまけしてちょうだいよ~」 と。
苦笑いしているおじさんに、「さっきのお客さんにはサービスして、私たちにはくれないの?買った魚の値段も同じなのに」 とさらにやんわりお願いすると、仕方ないですねというように笑いながら、私たちにもサザエを1つサービス。
豪快に殻を打ちつけて割り中の身を取り出して、「この部分は食べたら下痢するからね」 とさばいて、食べやすく切り分けてくれる。コノシロもカサゴもエイもサザエも、どれもすぐ食べられる状態にしてパックに入れて渡してくれる。しめて6万ウォン。
つづく
Posted by dilbelau at 21:25│Comments(0)
│オンニのこと