2010年09月24日

男子厨房に入るべし?? 

つづき

さて、私たちが夫の教え子さんの叔父さま宅へ到着したとき、叔父さまの奥さまやお母さまは、台所で차례(茶礼=チャレ)用の食べ物の準備の仕上げをしているところだった。

男子厨房に入るべし?? 

(▲)スイカやメロンなどの果物は上部を飾り切りして、見た目にも美しく。スイカの左隣にあるのは、茹でた豚肉、その左は焼き豆腐。ぶどうの左側にあるのは、剥き栗(生)とナツメ。その手前の魚は조기(イシモチ)、その手前のタコの下にある魚は명태(スケトウダラ)。タコの右隣に積まれているのは、お手製の전(ジョン)や부침(プチム)といった焼き物の類だ。

また、こちら(▼)にも、上部を切り落とし一部皮をむいた梨とリンゴ。みかんもきれいに皮を一部むいてある。いずれも見た目にも美しく、お供えするご先祖さまが食べやすいように、ということだ。梨とリンゴの間にあるものは、곶감(干し柿)。左下はお餅だ。正方形の술떡(マッコリを練りこんで作ったお餅)の上にあるのは、お母さまお手製の송편(ソンピョン)。

男子厨房に入るべし?? 

(▼)台所で準備されているお母さまと奥さま(奥)。

男子厨房に入るべし?? 

これら数々のお供えの食べ物を用意するのは、さぞかし大変だろうと思う。テレビでも、チュソクの食べ物を準備するため、市場に買出しに来ている大勢のおばさんたちの姿が報道されていた。このお宅でも、買出しには3回出かけられたそうだ。魚などを買う日、果物類を買う日、その他こまごまとしたものを買う日、の3回だ。

そう説明する奥さまの言葉を聞いていて、ご主人である教え子の叔父さまが 「ぼくも買い物を手伝ったじゃないか」 と冗談ぽくおっしゃる。

それを受けて奥さまは 「そうなんです。少~しずつ、少~しずつは手伝ってくれるんですけどね(笑)。でもね、ソウルなんかの京畿道の男の人は、ジョン(焼き物)を焼いたりするぐらいの簡単なメニューなら、料理も手伝ってくれる人が多いんですって。来年は、うちでも焼いてもらおうかしら(笑)」 と。

このあたりは日本も似ていると思うが、昔は 「男子厨房に入らず」 だった風潮が現代では変わってきて、簡単な料理ならするという男性が韓国でも(昔に比べれば)増えつつあるようだ。

つづく


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