2010年07月19日
今日はサムゲタンを食べる日
先日の夕方、Sオンニが 「今日は晩ご飯の用意しなくていいからね」 と言いながらうちに来られた。「今から삼계탕(サムゲタン=参鶏湯)作るから」 と。
オンニのご主人は鶏肉の流通関係のお仕事をされていることもあり、オンニはよく家でサムゲタンを作られる。家で作るだけでなく、どこかキャンプに行くときなども、材料を持っていって現地でサムゲタンを作って食べることもあるそうだ。
「(鶏のおなかの)中に入れるのに、ちょっとお米ちょうだい。もち米に白米も混ぜて入れようと思って。」 オンニの家では白米に粟や麦などの雑穀も混ぜ込んであるので、白米だけが必要なときはたまにこうしてうちに ”ちょっと分けて” と来られるのだ。もちろん、そんなときは後で出来上がった料理をおすそ分けしてくださる。
「今から作るから、もうちょっとしたらお鍋持って来てね」 と一旦帰られた。
すると少しして、オンニの方からまた来て下さった。「煮てからあげようと思ったんだけど、うちの分3羽とあなたのところの分2羽と、5羽いっぺんに入る鍋がないから、煮るのはここで煮てね」 と、すでにおなかの中に材料を詰めた鶏2羽とニンニク・朝鮮人参を持ってきてくださった(▼)。

「これをお鍋に入れて、水入れてしばらく煮たらいいから。」 1時間も煮ればいいそうだ。オンニはオンニでご自宅用のものを煮ている最中なので、また家に戻られる。
早速言われた通りに。
火加減はこれぐらいでいいのかなと思っていると、ちょうどいいタイミングでまたオンニが様子を見に来てくれた。「うまくいってる?」 まるで私の様子が見えているかのようなタイミングだ。
「ちょうど、こんな感じでいいのかなーと思ってたところなんです」 と、鍋の中の様子を見てもらう。
「うん、うん、いいわよ。この感じでもうちょっと煮てね」
オンニがこの日サムゲタンを用意して下さったのは、今年は7月19日(月)が초복(初伏)といって、韓国ではサムゲタンを食べて暑さを乗り切るという日だからだ。
初伏というのは삼복(三伏)のうちの一日で、夏至の後の第三の庚(かのえ)の日。その次が중복(中伏)で同じく夏至の後の第四の庚の日で、今年は7月29日だ。そして最後の말복(末伏)は立秋の後の最初の庚の日で、今年は8月8日。
これら初伏・中伏・末伏の3日を合わせて三伏といい、暑さを乗り切るためにサムゲタンを食べる日だとされている。
そのことは学校でも習ったが、その3日のうちどの日にサムゲタンを食べるのが一番よいのかと、オンニに尋ねてみると 「全部よ~!3日とも食べるのよ!」 と。
「今年はこれ(今作ってるサムゲタン)が初伏のサムゲタンになるから、後はあなたたちは中伏と末伏に食べればいいのよ」 とのこと。
へぇ~、3日とも食べるんだと驚いていると、オンニはその後さらに驚くことをおっしゃる。「サムゲタンを食べられない人は、代わりにスイカを食べるのよ」
スイカ??
確かにそう聞こえたが、聞き間違いかと思って確かめてみても、やはりスイカだという。
「サムゲタンも ”시원하다” だけど、スイカも食べると ”시원하다” でしょ。だからサムゲタンを食べられない人は、スイカ。」
この 「시원하다」 という形容詞は、なかなか日本語に訳しにくい単語だ。辞書には涼しいとか清々しい、爽やかだ、快い、すっきりしている、などと出ているが、例えば暑いサウナでたっぷり汗をかいた後や、暑いときに熱いものを食べたとき、非常に辛くて汗が出るようなものを食べたときなどにも使われる。
サムゲタンはいかにも滋養のある食べ物だし、이열치열(以熱治熱)の原理で夏の暑いときにこそ、熱いものを食べて暑さを吹き飛ばすという意味で、暑い三伏のときに食べるもの。
スイカも確かに ”涼しい” 食べ物だが、三伏に暑さを乗り切るという意味で食べるサムゲタンとは、ちょっと意味が違うと思うのだが・・・。
それはさておき。
そんなおしゃべりをしているうちに、やがてサムゲタンの出来上がり。

オンニお手製の岩塩・こしょう・ごまミックス(▼)まで下さる。「食べるときに、スープに入れて味を調節したり、鶏肉をこれにつけて食べてね」 と。

何から何まで、至れり尽くせりだ。
それにしても家族でもないのに、ただのご近所さんというだけで、何かにつけこんなによくしてくださるオンニ。多分、私たちのことも家族と同じように思って下さっているのだと思う。韓国人は日本人に比べて ”情が深い” ことで知られるが、オンニは特にそうだと思う。
押しつけがましくなく、さりげなく私たちのことを気にかけてくださり、本当にありがたい。
サムゲタンだけでも充分なのに、この後 「あ、そうだ。サムゲタン食べるとき、あれも一緒に食べるとおいしいから・・・」 と、さらに手作りの品を持ってきてくださった。
つづく
オンニのご主人は鶏肉の流通関係のお仕事をされていることもあり、オンニはよく家でサムゲタンを作られる。家で作るだけでなく、どこかキャンプに行くときなども、材料を持っていって現地でサムゲタンを作って食べることもあるそうだ。
「(鶏のおなかの)中に入れるのに、ちょっとお米ちょうだい。もち米に白米も混ぜて入れようと思って。」 オンニの家では白米に粟や麦などの雑穀も混ぜ込んであるので、白米だけが必要なときはたまにこうしてうちに ”ちょっと分けて” と来られるのだ。もちろん、そんなときは後で出来上がった料理をおすそ分けしてくださる。
「今から作るから、もうちょっとしたらお鍋持って来てね」 と一旦帰られた。
すると少しして、オンニの方からまた来て下さった。「煮てからあげようと思ったんだけど、うちの分3羽とあなたのところの分2羽と、5羽いっぺんに入る鍋がないから、煮るのはここで煮てね」 と、すでにおなかの中に材料を詰めた鶏2羽とニンニク・朝鮮人参を持ってきてくださった(▼)。
「これをお鍋に入れて、水入れてしばらく煮たらいいから。」 1時間も煮ればいいそうだ。オンニはオンニでご自宅用のものを煮ている最中なので、また家に戻られる。
早速言われた通りに。
火加減はこれぐらいでいいのかなと思っていると、ちょうどいいタイミングでまたオンニが様子を見に来てくれた。「うまくいってる?」 まるで私の様子が見えているかのようなタイミングだ。
「ちょうど、こんな感じでいいのかなーと思ってたところなんです」 と、鍋の中の様子を見てもらう。
「うん、うん、いいわよ。この感じでもうちょっと煮てね」
オンニがこの日サムゲタンを用意して下さったのは、今年は7月19日(月)が초복(初伏)といって、韓国ではサムゲタンを食べて暑さを乗り切るという日だからだ。
初伏というのは삼복(三伏)のうちの一日で、夏至の後の第三の庚(かのえ)の日。その次が중복(中伏)で同じく夏至の後の第四の庚の日で、今年は7月29日だ。そして最後の말복(末伏)は立秋の後の最初の庚の日で、今年は8月8日。
これら初伏・中伏・末伏の3日を合わせて三伏といい、暑さを乗り切るためにサムゲタンを食べる日だとされている。
そのことは学校でも習ったが、その3日のうちどの日にサムゲタンを食べるのが一番よいのかと、オンニに尋ねてみると 「全部よ~!3日とも食べるのよ!」 と。
「今年はこれ(今作ってるサムゲタン)が初伏のサムゲタンになるから、後はあなたたちは中伏と末伏に食べればいいのよ」 とのこと。
へぇ~、3日とも食べるんだと驚いていると、オンニはその後さらに驚くことをおっしゃる。「サムゲタンを食べられない人は、代わりにスイカを食べるのよ」
スイカ??
確かにそう聞こえたが、聞き間違いかと思って確かめてみても、やはりスイカだという。
「サムゲタンも ”시원하다” だけど、スイカも食べると ”시원하다” でしょ。だからサムゲタンを食べられない人は、スイカ。」
この 「시원하다」 という形容詞は、なかなか日本語に訳しにくい単語だ。辞書には涼しいとか清々しい、爽やかだ、快い、すっきりしている、などと出ているが、例えば暑いサウナでたっぷり汗をかいた後や、暑いときに熱いものを食べたとき、非常に辛くて汗が出るようなものを食べたときなどにも使われる。
サムゲタンはいかにも滋養のある食べ物だし、이열치열(以熱治熱)の原理で夏の暑いときにこそ、熱いものを食べて暑さを吹き飛ばすという意味で、暑い三伏のときに食べるもの。
スイカも確かに ”涼しい” 食べ物だが、三伏に暑さを乗り切るという意味で食べるサムゲタンとは、ちょっと意味が違うと思うのだが・・・。
それはさておき。
そんなおしゃべりをしているうちに、やがてサムゲタンの出来上がり。
オンニお手製の岩塩・こしょう・ごまミックス(▼)まで下さる。「食べるときに、スープに入れて味を調節したり、鶏肉をこれにつけて食べてね」 と。
何から何まで、至れり尽くせりだ。
それにしても家族でもないのに、ただのご近所さんというだけで、何かにつけこんなによくしてくださるオンニ。多分、私たちのことも家族と同じように思って下さっているのだと思う。韓国人は日本人に比べて ”情が深い” ことで知られるが、オンニは特にそうだと思う。
押しつけがましくなく、さりげなく私たちのことを気にかけてくださり、本当にありがたい。
サムゲタンだけでも充分なのに、この後 「あ、そうだ。サムゲタン食べるとき、あれも一緒に食べるとおいしいから・・・」 と、さらに手作りの品を持ってきてくださった。
つづく
Posted by dilbelau at 21:19│Comments(2)
│オンニのこと
この記事へのコメント
「시원하다」「」なお漬物
先日のキムチの事でも可愛い先生もが「시원하다」なキムチという言葉を使っていました。
日本の温泉に入っていた韓国人も 「시원하다」と言っていたし
難しくもあり、しかし見方を変えると色々と使える単語ですね。
綺麗なな鶏肉
そして配合が知りたくなるお手製の岩塩・こしょう・ごまミックス
しかしスイカ=サムゲタン
不思議な組み合わせです。
先日のキムチの事でも可愛い先生もが「시원하다」なキムチという言葉を使っていました。
日本の温泉に入っていた韓国人も 「시원하다」と言っていたし
難しくもあり、しかし見方を変えると色々と使える単語ですね。
綺麗なな鶏肉
そして配合が知りたくなるお手製の岩塩・こしょう・ごまミックス
しかしスイカ=サムゲタン
不思議な組み合わせです。
Posted by う~にゃん at 2010年07月25日 10:18
う~にゃん さま
そうですね。시원하다は本当にいろいろな場面で耳にする言葉ですね。
このサムゲタンも、とってもおいしかったですよ。
中にはもち米の他に、朝鮮人参・ナツメ・栗が入っていました。
暑い夏を乗り切るパワーをもらった気がします。
そうですね。시원하다は本当にいろいろな場面で耳にする言葉ですね。
このサムゲタンも、とってもおいしかったですよ。
中にはもち米の他に、朝鮮人参・ナツメ・栗が入っていました。
暑い夏を乗り切るパワーをもらった気がします。
Posted by dilbelau
at 2010年07月25日 10:39
