Busan nikki 1 (2008～2013)

先日の夕食どきのこと。
いつものSオンニのノックの音にドアを開けると、小ぶりの器を持ったオンニが、
「ちょっと貸してほしいものがあるんだけど･･･」
と、ちょっと照れ笑いしたように立っていらっしゃる。

『で、何を？』
と尋ねた私に、一言、
「쌀（お米）･･･」

何でも、先ほど買い物に行ったとき、お米を買い忘れたことに気付いてもう一度売り場に戻ろうとしたが、一緒に行っていたご主人にせかされて買えなかったのだそう。

その器にお米を入れて渡すと、
「明日返しに来るから」

『　(^^) お米ぐらい返してくれなくていいですよ～』
と言う私に、
「返さなきゃだめでしょ」
と冗談半分で笑って帰られたオンニ。

その後、数分してまたオンニのノックの音。
どうやらそのお米のことが気になっていたようで（そんなに大した量でもないのに･･･）、
「これ、濃くて身体にいいから飲んで」
と、渡してくださったのは、以前にも一度くださったことがある 「칡즙（葛の汁）」。



以前、鎮海に行ったときに偶然この 「칡즙（葛の汁）」 を移動販売している軽トラックを見かけ、夫が飲んでみた。私も物は試しにとほんのわずか、口をつける程度、味見させてもらったが、その苦さ・渋さといったら並大抵のものではない。この手の独特な匂い・味のする漢方薬的な飲み物を、比較的平気な顔をして飲んでしまう夫も、この 「칡즙（葛の汁）」 のことは 「土のついた根っこをそのまま飲んでいるよう」 と言うほど。

しかし、とにかく身体にはいいそうだ。
おいしくいただくことはできなさそうだが、ありがたくいただきます！