Busan nikki 1 (2008～2013)

市役所の展示室で 「インドネシアのチアチア族の生活とハングル愛の物語」 を見終えるとちょうどお昼どき。市役所の3階に食堂があるとのことなので、どんな感じか夫とのぞいてみた。

入り口のショーケースにはメニューの見本。1種類しかないようだ。市役所の職員は11：30～13：00、一般の人は12：30～13：30と、利用時間を区分けしている。



このときちょうど12：30を少し回ったところ。続々と客が入っていく。料金は3,500wだそうだ。見たところそれほど期待できそうでもなかったが、ものは試しにと入ってみることにした。

受付で食券を買ったら、あとはセルフサービス。ご飯とおかずは自分で好きなだけとる。ご飯とおかずをよそったら隣のカウンターへ。おばさんが器に汁物をよそっており、その汁物を受け取るときに食券を専用の箱に入れるというシステム。



見るからに辛そうだったが、食べてみると本当に辛かった。辛さには比較的強い方だが、ため息が出るほど辛かった。おかずは左から、イカ・野菜・カレトッ（餅）のピリ辛炒め（ナクチポックム風）、青菜のキムチ、青唐辛子の漬け物、炒り海苔。汁物は、菜っぱ入りピリ辛味噌汁。



炒り海苔以外は見事に全部辛い。それもかなり。韓国の辛い料理の中には、旨味や風味も感じられる 「辛くておいしい」 ものと、辛さの刺激を追求した 「ただ辛いだけ」 のものがあるように思うが、ここのは後者。食べ終えても 「おいしかった」 というより 「辛かった」 という印象しか残らなかった。

隣に座っていたおばさんは、どのおかずもてんこ盛りにしていて、あんなに食べられるのかな（量的にも辛さ的にも）と思っていたが、顔色一つ変えずマイペースで食べ続け、ついに完食していた。さすがだ。辛さに対する耐性をあらためて実感した。



しかしここの食堂の利点は、ご飯も含めてお代わり自由ということのようだ。私たちがヒーヒー言いながら食べているときにも、お代わりに立つ人の姿が目立った。中には空になった味噌汁のお椀に、ご飯をお代わりしその上に炒り海苔をどっさりのせていく人もいた。

釜山はソウルに比べると外食代金が安い方だとは言え、物価の上昇に伴ってここ数年の間だけでもけっこう値上がりした。3,500wで好きなだけ食べられるというのは、大きな魅力なのだろう。

食べ終わった食器はセルフサービスで返却口へ。水とコップは入り口横にある。食器を返して食堂を出る前に立ち飲みするのだ。韓国の大学の学食もそういうシステムだ。

市役所の食堂がどういう感じかよく分かったが、きっともう2度と行くことはないだろう･･･。