2012年02月21日
チャガルチ、呼び込み禁止
最近、チャガルチ市場の様相が変わってきているのだそうだ。以下、2月20日付国際新聞よりご紹介(写真も)。
「오이소! 보이소! 사이소! (オイソ!ボイソ!サイソ!)」(来て!見て!買ってって!)
チャガルチ市場から、客を呼び込む賑やかな声が消えた。代わりに登場したのは、店ごとに呼び込みの文句を書いた段ボールの板。壁に張ったり、店員が手に持って通りかかる客に見せたりしている。しかし、店員は自分から客に声をかけようとはしない。チャガルチ市場に何があったというのだろう。

2月19日、(社)釜山魚介類処理組合の関係者はこう説明する。「チャガルチ市場から客を呼び込む声が消えたのは、今月1日に 『チャガルチ市場の呼び込み行為根絶のための組合員懲戒規則』 を改訂し、施行し始めたからだ」。今までにも、呼び込み行為をなくすためのキャンペーンや取り締まりはあったが、指導程度の軽いものだった。しかし今年からは呼び込み行為に対する懲戒を大幅に強化したため、市場の様子に変化が起こったのだ。
組合は、店員が自分から先に客に声をかけることを禁じた。値段を聞いてくるなど客の方から声をかけてきたら、その時点ではじめて 「いらっしゃいませ」 などと挨拶することができる。しかし、店の前を通りかかった客の腕をつかんだり、手招きしたりして摘発された場合、1回目は警告、2回目からは3日間の営業停止処分が下る。このためCCTVや、取り締まり員(約10名)の見回りにより、呼び込み行為がないか常時監視している。
組合がこのように強い取り締まりに踏み切ったのは、客に対し良いイメージを与えることが、顧客増大に最も重要だと判断したためだ。これまで各店ごとに、我先にと激しく客を呼び込むあまり、客が気分を害して何も買わずに帰って行くケースが少なくなかった。チャガルチ市場で働く김연숙(キム・ヨンスク)氏(43)は、「お客さんが入って来たら、我も我もと呼び込むためあまりにうるさく、疲れてしまうお客さんもいる。お客さんが快適に自由にショッピングを楽しめてこそ、また買いに来てくれるのだから、呼び込み行為根絶に賛同することにした」 と話す。
釜山魚介類処理組合の김종진(キム・ジョンジン)組合長は 「チャガルチ市場を名実ともに釜山一の観光地にするため、呼び込み行為の根絶と接客教育を強化するなどし、イメージ刷新に最善を尽くしたい」 と話す。
確かに、チャガルチ市場に限らず、韓国では客の呼び込みが強引なことが少なくない。私は経験がないが、実際に腕をつかまれたことがあるという友人もいる。
ちょっとでも立ち止まって商品を見たり手にとって見ようものなら、店員が素早く飛んできていろいろ話しかけてくる。適当に生返事をしても、店員は諦めることなくずっとついて歩いていろいろ話しかけてくる。私はこれでイヤになる。どうしても必要で買いに来たのでなければ、買わずに店員の声から逃げるようにその場を去る。
商品を何となく見てるだけなのに、「고객님(コゲンニ~ム=お客様~)、何とかかんとか、こちらの商品はどうとかこうとか・・・」 という弾丸トークが始まると、「またか」 とうんざりしてしまう。そっとほうっておいてくれたら、もしかしたら買うかもしれないのに、その呼び込み、売り込みのせいで購買意欲をなくしてしまうのだ。
なので、今回のチャガルチでの呼び込み根絶というのは、個人的には悪い気はしない。しかし、特にこういう魚市場などは、活気ある呼び込みの声が飛び交ってこそ、「市場」 ではないかという気もする。
「客が話しかけてくるまで、店員が話しかけられず、代わりに板に文字を書いて客に見せる」。どうにも不自然だ。先日夫と訪れた大辺港では、商品をじっと見ていると 「いらっしゃい」 程度の声はかかったが、実にあっさりしていた。いつまでもしつこく呼び込んだりもせず、声の大きさも控え目だ。それくらいなら、客の側も負担にならないし気にならない。
要は 「程度」 ではないだろうか。何事もほどほどが大事だということだ。呼び込みも、サービスも、度を過ぎると客の負担になる。そのあたりを自覚していれば、「段ボールに書いた文字でなく、声で」 呼びこんでも問題はなかろう。
*****
「오이소! 보이소! 사이소! (オイソ!ボイソ!サイソ!)」(来て!見て!買ってって!)
チャガルチ市場から、客を呼び込む賑やかな声が消えた。代わりに登場したのは、店ごとに呼び込みの文句を書いた段ボールの板。壁に張ったり、店員が手に持って通りかかる客に見せたりしている。しかし、店員は自分から客に声をかけようとはしない。チャガルチ市場に何があったというのだろう。

2月19日、(社)釜山魚介類処理組合の関係者はこう説明する。「チャガルチ市場から客を呼び込む声が消えたのは、今月1日に 『チャガルチ市場の呼び込み行為根絶のための組合員懲戒規則』 を改訂し、施行し始めたからだ」。今までにも、呼び込み行為をなくすためのキャンペーンや取り締まりはあったが、指導程度の軽いものだった。しかし今年からは呼び込み行為に対する懲戒を大幅に強化したため、市場の様子に変化が起こったのだ。
組合は、店員が自分から先に客に声をかけることを禁じた。値段を聞いてくるなど客の方から声をかけてきたら、その時点ではじめて 「いらっしゃいませ」 などと挨拶することができる。しかし、店の前を通りかかった客の腕をつかんだり、手招きしたりして摘発された場合、1回目は警告、2回目からは3日間の営業停止処分が下る。このためCCTVや、取り締まり員(約10名)の見回りにより、呼び込み行為がないか常時監視している。
組合がこのように強い取り締まりに踏み切ったのは、客に対し良いイメージを与えることが、顧客増大に最も重要だと判断したためだ。これまで各店ごとに、我先にと激しく客を呼び込むあまり、客が気分を害して何も買わずに帰って行くケースが少なくなかった。チャガルチ市場で働く김연숙(キム・ヨンスク)氏(43)は、「お客さんが入って来たら、我も我もと呼び込むためあまりにうるさく、疲れてしまうお客さんもいる。お客さんが快適に自由にショッピングを楽しめてこそ、また買いに来てくれるのだから、呼び込み行為根絶に賛同することにした」 と話す。
釜山魚介類処理組合の김종진(キム・ジョンジン)組合長は 「チャガルチ市場を名実ともに釜山一の観光地にするため、呼び込み行為の根絶と接客教育を強化するなどし、イメージ刷新に最善を尽くしたい」 と話す。
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確かに、チャガルチ市場に限らず、韓国では客の呼び込みが強引なことが少なくない。私は経験がないが、実際に腕をつかまれたことがあるという友人もいる。
ちょっとでも立ち止まって商品を見たり手にとって見ようものなら、店員が素早く飛んできていろいろ話しかけてくる。適当に生返事をしても、店員は諦めることなくずっとついて歩いていろいろ話しかけてくる。私はこれでイヤになる。どうしても必要で買いに来たのでなければ、買わずに店員の声から逃げるようにその場を去る。
商品を何となく見てるだけなのに、「고객님(コゲンニ~ム=お客様~)、何とかかんとか、こちらの商品はどうとかこうとか・・・」 という弾丸トークが始まると、「またか」 とうんざりしてしまう。そっとほうっておいてくれたら、もしかしたら買うかもしれないのに、その呼び込み、売り込みのせいで購買意欲をなくしてしまうのだ。
なので、今回のチャガルチでの呼び込み根絶というのは、個人的には悪い気はしない。しかし、特にこういう魚市場などは、活気ある呼び込みの声が飛び交ってこそ、「市場」 ではないかという気もする。
「客が話しかけてくるまで、店員が話しかけられず、代わりに板に文字を書いて客に見せる」。どうにも不自然だ。先日夫と訪れた大辺港では、商品をじっと見ていると 「いらっしゃい」 程度の声はかかったが、実にあっさりしていた。いつまでもしつこく呼び込んだりもせず、声の大きさも控え目だ。それくらいなら、客の側も負担にならないし気にならない。
要は 「程度」 ではないだろうか。何事もほどほどが大事だということだ。呼び込みも、サービスも、度を過ぎると客の負担になる。そのあたりを自覚していれば、「段ボールに書いた文字でなく、声で」 呼びこんでも問題はなかろう。
Posted by dilbelau at 21:15│Comments(0)
│南浦洞・チャガルチ市場