2011年09月18日

『青い塩』

チュソク(旧暦のお盆)前日の11日も、朝から雨が降ったりやんだりのあいにくのお天気。こんな日は映画でもと、夫と대연(大淵=テヨン)のCGVへ。

すでに故郷へと向かった人が多いせいか、アパート周辺もやけに静かで街なかの道路もガラガラだ。いつもは賑やかな大学街もひっそりしている。

この日観たのは송강호(ソン・ガンホ)と신세경(シン・セギョン)主演の 「푸른소금(青い塩)」。監督は이현승(イ・ヒョンスン)。

『青い塩』

映画の一般料金は8,000wだが、その日の初回上映分は早朝割引でたったの5,000wで観られる(一部早朝割引のない作品もあり)。今のレートでわずか約360円。この安さは本当に魅力だ。

その日の初回の上映開始時間は映画によっていろいろだが、この日の 「푸른소금」 は9:30。「早朝割引」 という名前は付いているが、無理なく観られる時間だ。

ストーリーは、過去を隠して平凡に生きていこうとする、裏の組織のボスだったユン・ドゥホン(ソン・ガンホ)と、正体を隠してドゥホンを監視するために彼に接近するジョ・セビン(シン・セギョン)を中心に展開する。

映画には松亭(ソンジョン)や広安大橋、冬柏島など、見慣れた釜山の風景や、釜山사투리(サトゥリ=方言)もたくさん登場して、親しみがわいた。またソン・ガンホのさすがの演技と、シン・セギョンの初々しい演技のバランスもよく安心して観ていられた。

ラストは思いがけぬ展開になって少し意外だったが、後味はよかった。ソン・ガンホが釜山の隣の金海(キメ)市出身の俳優ということもあり、また釜山での撮影シーンもたくさん出てくるので、釜山でも人気の映画となるだろう。

さて、「푸른소금(青い塩)」 という個性的なタイトル、韓国内でもどういう意味かと話題になっていたが、イ・ヒョンスン監督によると、

「人を生かすことも殺すこともできるのが塩だ。この世の全ての生き物が生命を維持するために欠かせないのが塩だが、過度に摂取すると死に至ることもあるという二面性を持つ。セビンとドゥホンも、そういう関係に置かれていたと思う。また青という色も、明るい面と暗い面の両面があり、塩と同じく二重性がある」

ということだそうだ。

また、私がなるほどと思った名セリフ。以下はセビンがドゥホンに言った言葉。

『아저씨, 세상에 가장 중요한 세 가지 금이 있다. 첫 번째로 세상 사람들이 모두 다 좋아하는 황금. 두 번째가 생명 유지에 꼭 필요한 소금이야! 짠 거.』

『アジョシ、この世にはとっても大切な 「금(クム)」 が3つあるの。1つ目は、みんなが大好きな 「황금(ファングム=黄金)」。2番目は、生命維持に欠かせない 「소금(ソグム=塩)」。塩辛いやつね』

映画では、この後3つ目の 「금(クム)」 を言う前にセビンが去っていき、そのまま次のシーンへと進んでいく。これが絶妙の伏線となる。

その後別のシーンでドゥホンが、以前所属していた裏の組織のメンバーたちに同じ3つの 「금(クム)」 の話を持ち出す。 「소금(ソグム=塩)」、「황금(ファングム=黄金)」 までは同じ。そして3つ目は・・・。

ドゥホンの口から出た言葉は 「지금(チグム=今)」。

なるほど、なるほど。映画の中では、3つ目の 「지금(チグム=今)」 はドゥホン本人が考え出した答えという設定。その答えは、聞けばなるほどと思うものの、自分ではなかなか思いつかなさそうなものだ。セビンの頭の中にあった3つ目の 「금(クム)」 も、同じ 「지금(チグム=今)」 だったのだろうか。

「黄金、塩、今」 なかなか印象に残った名セリフだった。


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この記事へのコメント
英題"Hindsight"。映画祭で見ようかとピックアップした10数本のうちの1本。まだ公開中だったんですね。
Posted by tdavao at 2011年09月19日 21:22
tdavao さま

そういう英題だったとは知りませんでした。
確か8月31日に封切られたと思います。
Posted by dilbelaudilbelau at 2011年09月19日 21:59
おもしろそうな映画ですね クムとは どういう意味かなぁ?
一番大事なものとは~
映画同好会(名前検討中
Posted by 村石太ハート フローム ジャパン at 2011年12月09日 21:21
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    コメント(3)