2009年05月23日

'09.5.23(土)『レ・フレール』 を超えた!

つづき

昨日の演奏会は、休憩を挟んで第一部と第二部に分かれており、『火の鳥』 は第二部。
第一部の2番目のプログラム S.Prokofiev の 『ピアノコンチェルト1番D♭ラ長調作品10』 に出演したピアノ演奏家、박종화(パク・チョンファ)さん。

09.5.23(土)『レ・フレール』 を超えた!

彼の演奏は、本当にほんとう~~~~に見事なものだった。

やや長めの髪を後ろで一つに束ねた、黒い燕尾服姿の彼がステージ上に現れると、一段と大きな拍手が沸き起こっていた。私達は彼のことをこの日初めて見たのだが、韓国の音楽ファンの人たちには有名なピアノ演奏家なのだろう。

何がすごいといって、あれだけの演奏を、私と同じ10本の指だけで弾いているとはとても信じられないほどの素晴らしさ。しかも、アンコール曲も含めるとかなりの数の曲を演奏されたが、どの曲のときも譜面というものを譜面台に置いていない。

プロの演奏家なら珍しいことでもないのかもしれないが、あれだけの楽曲を全部暗譜して演奏しているとは、神業としか思えない。

10本(以上あるように感じたが)の指は、まるでそれぞれが意思を持っているかのように鍵盤の上を舞っている。もはや鍵盤を弾いているというより、指が鍵盤の上を右に左に自由に舞っている感じ。

指だけでなく、身体全体をバネのように使って演奏する彼の姿は、神がかってさえいるかのように見える。
彼がステージ上に現れただけで、あれだけの拍手を浴びていたのがよく分かる。

박종화(パク・チョンファ)さんは、若干20歳で1995年クイーンエリザベス国際音楽コンクールで最年少入賞、ならびに最優秀演奏者賞を受賞したのをはじめ、スペイン・サンタンテ国際ピアノコンクール入賞など、数多くのコンクールで受賞されているのだそうだ。

日本を含む世界各国での演奏会にも出演してるのとのこと。

去年、釜山で開かれた兄弟のピアノデュオ 『レ・フレール』 のコンサートを観に行ったときも、その素晴らしい演奏にたいへん感動したが、今回の박종화さんの演奏は、『レ・フレール』 をもしのいでいると感じた。

『レ・フレール』 が2人合わせて20本の指で演奏しているものを、박종화さんはたった10本の指で、彼らに匹敵する、あるいはそれ以上の素晴らしい演奏を見せてくれた。

人間、究極まで訓練すれば、こんなことまでできるものかと、「感動」 という言葉だけでは表現できないような何かを感じさせてくれた。


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