カモメの肉ではなく・・・

dilbelau

2011年12月26日 08:56

今年の1月に帰国された夫の元同僚の方が、約1年ぶりに釜山に遊びに来られたので、先日夫の職場の方々と夕食会を。私も同席させてもらった。

場所は広安里沿いの 「서래갈매기」(ソレカルメギ)。釜山だけで30店舗以上ある、豚肉の焼き肉店だ。メインメニューは 「갈매기살(カルメギ肉)」。数年前、初めてこの 「갈매기살」 という文字を見たとき、カモメ(갈매기=カルメギ)の肉を食べるのかと相当驚いた。

もちろんカルメギ肉はカモメの肉ではなく、豚の横隔膜と肝臓の間にある肉のこと。筋肉質で脂肪がなく、軟らかくもあるが歯ごたえもあるという肉で、高級肉の部類に入るそうだ。この店では500gで15,000w。

店内は韓国の焼き肉店によくある、各テーブルに天井から排気ダクトがのびているタイプ。注文すると、火のついた練炭が運ばれてくる。たくさんの穴から吹き出すほどの火の勢いだ。

まずはこの店のメイン、カルメギから。思いがけず、店員さんの1人は日本語を流暢に話す。肉の焼き方など日本語で丁寧に教えてくれる。「当店では、火の強さを調節することができません。だから、肉はこうやって常に転がしながら焼きます」

炭火なら、送風の強弱によって火の勢いを調節することができるが、この店は練炭を使っており火力の調整ができないので、「火の勢いに合わせて肉を焼く」 ことになる。火の上に肉を置いたままにしておくとすぐに焦げてしまうので、焦げないようまんべんなく肉を焼き網の上で転がすようにして焼くのだ。



カルメギは初めて食べたがなかなかおいしい。肉厚でコロコロなので、食べごたえも充分。そのままでもおいしいが、醤油ベースのタレにタマネギのスライスを加え、それをつけて食べるとよりおいしい。

カルメギを食べ終わったので、次は모듬(盛り合わせ)を頼んでみた。こちらは600gで15,000w。껍데기(コプテギ=皮)や막창(マクチャン=盲腸)、항정살(ハンジョンサル=首~肩の肉)、そしてカルメギ肉がセットになっている。

日本語堪能な店員さんが、皮(▼)は脂気が多いので火の真上を避けて焼くように、と教えてくれる。皮の部分は適当な大きさに切り分けて、콩가루(きな粉)をつけて食べるとおいしいとのこと。想像していたより歯ごたえがあり、独特の食感だ。



マクチャン(中央▲)は内蔵特有の食感で、なかなか噛みきりにくいが、噛めば噛むほど旨味が出てくるようだった。首~肩の肉(▼)はかなり脂っぽく、たくさんは食べられないような感じだった。やはりカルメギが一番おいしいと感じた。



締めは冷麺(▼3,000w)。テンジャンチゲやキムチチゲなどもある。



元同僚の方との久しぶりの再会に、寒い空気もはじきかえすような、明るい笑顔と笑い声があふれるひとときとなった。





서래갈매기(ソレカルメギ)広安里店
釜山市水営区広安2洞192-2
(051) 755-2692
営業時間:午後4~午前4時

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