キムチと豚肉 8

dilbelau

2010年12月24日 21:23

つづき

ここで午前の作業は終了。セマウル婦人会の方々が、ボランティア作業員のためにおいしい昼食を用意してくださっていた。

干した大根の葉で作ったスープ 「시래기국(シレギクッ)」 にご飯を入れてクッパにしたもの、茹でた豚肉、そして古漬けキムチ 「묵은지(ムグンジ)」 など。先ほど作ったキムチも、小さすぎて家庭にお配りするには中途半端なものを取っておいて、私たちの昼食用に出してくださった。



自分たちで作ったキムチを早速いただく。本当においしくてもう一口、もう一口と食べてしまう。キムチは塩漬けした白菜を使って作る、漬け物の一種だ。おいしいからと言って食べ過ぎるのは、塩分の摂りすぎになってよろしくない。そう思うことで、ようやく箸を止める。

茹でた豚肉も、ムグンジや味噌などと一緒に食べるとこれがまた絶妙の味。豚肉とキムチは本当に相性バツグンだ。アツアツのスープのおかげで身体も温まり、おなかいっぱいになった。

この日のボランティア活動、私は午前のみの参加とさせてもらったが、午後は私たちが作ったキムチを福祉館へと届けるという作業も続いた。キムチを詰めた発泡スチロールの箱を車両に積み込み、釜山総合社会福祉館などへ。



到着したらここでもまたバケツリレーならぬ ”キムチリレー” 方式で車から降ろす。



運び込まれたキムチはこの福祉館から、独居老人家庭や経済的な理由でキムジャンを漬けることができない家庭などに届けられるのだそうだ。



セマウル婦人会の方によると、ボランティアで届けられるキムジャンを必要とする人は年々増えているのだそうだ。また、今年受け取った人はまた来年もと、楽しみに待っているのだそう。そのことを思うと、寒くて大変な作業でも頑張ってやろうという気になるのよ、とおっしゃっていた。

私などは家でキムチを漬けるわけでもなく、ただこの場で少しお手伝いしただけだが、婦人会のおばさんたちは自分たちの家用のキムジャンも漬けるという人がほとんどだ。家庭の主婦でも20代や30代という若い世代は、自分では漬けずに実家やご主人のお母さんからもらう、という人が多いようだが、40代後半や50代以上の人は自分で漬ける人が多いようだ。

自分の家のキムジャンだけでも大変なのに、さらにこのボランティア活動もとなると、かなり大変。それでも ”楽しみに待ってくれている人がいる” ということが大きなモチベーションになるのだろう。

ほんの一部だが、私も参加させてもらったキムジャン。受け取った人がおいしく食べてくれますように。

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