'09.9.28(月)カムジャタンはジャガイモじゃない?!

dilbelau

2009年09月28日 15:38

先日、夫の教え子が2人家に遊びに来てくれた。2人のうち1人は金海出身で、数ヶ月前私たちに金海を案内してくれた2人だ。

2人とも日本への留学経験があり、日本語はかなり流暢。見事なまでに自然な表現を、いとも簡単に使いこなす。努力の賜物なのだろう。

日本で生活していたため、「日本の味」 にも慣れている。
せっかくなので日本の家庭の味を用意し、食卓を囲んで4人で楽しく食事。

いろいろおしゃべりしている中、あることから 「감자탕(カムジャタン)」 の話が出た。
先日、私のブログを読んでくださっている ”う~にゃん” さんが釜山にいらしたときに入った 「이바돔」 という店のカムジャタンは、ジャガイモの量より骨付き肉の量の方が圧倒的に多かった、という感想を話した。

私たちは 「감자탕=감자(ジャガイモ)の탕(スープ)」 だと思っていたので、ジャガイモのスープというわりにはジャガイモが少ない、と感じたのだ。

ところが!!

教え子のうち1人が、驚くべきことを教えてくれた。

「감자탕(カムジャタン)の감자(カムジャ)はジャガイモを指す감자(カムジャ)ではない」 というのだ。

今まで何の疑問もなく、肉が入った 「ジャガイモのスープ」 だと認識していたカムジャタンが…。

彼女によると、カムジャタンに入っている骨つき肉のことを감자(カムジャ)と呼ぶことから、カムジャタンという名前がついたのだそうだ。
これは彼女を除く3人にとっては初耳で、かなり驚いた。

それを教えてくれた彼女自身も、最近知ったことだそうで、韓国人でも知らない人は多いと思うとのこと。
調べてみると、彼女の教えてくれた通り、

『①豚の脊椎骨の中にある脊髓を감자(カムジャ)と言うということに由来する、という説と、
②豚の脊椎骨を部位別に分ける時、감자뼈(カムジャピョ)という部分があり、これを入れて作ることに由来する、という説がある』 そうだ。



カムジャタンは高句麗・百済・新羅の三国時代に、養豚で有名だった現在の全羅道地域(百済)でうまれ、全国各地に広まった韓国の伝統料理。

農耕に利用される貴重な牛の代わりに、豚の骨から抽出されるスープで食べ物を作り、骨が弱い老弱者や患者たちに食べさせたのだそうだ。

同じ料理でもその由来を知って食べると、よりそのおいしさが伝わってくる気がする。

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