2008年11月16日(日)こんなものまで?! 釜山緑色連合

dilbelau

2008年11月16日 16:27

午前中、いつもの韓国語・日本語の勉強会のため、韓国人の友人Kさんがご来宅。いつもとは雰囲気が違って、まるで今から登山にでも行くかのようなスポーティな服装。それには理由があって、ひとつ提案があるとおっしゃる。

Kさんが3年ほど前から会員になっている、「釜山緑色連合」(녹색연합)・別名「Green Korea」の活動が今日あるのだが、もし興味があったら一緒に行きませんかとのこと。

「釜山緑色連合」とは、月に1度(第3日曜日)にメンバーで集まって海辺の掃除をする奉仕団体。海辺に落ちているゴミを拾って、分別作業も行い、その後一緒に昼食を食べる(無料で提供される)というものらしい。10年ほど前から活動しているそうだ。

先日、ちょうど偶然に、家の近くで「生活ゴミ写真展示会」の写真パネルを見かけ、ゴミについて少し考える機会があったばかり。いい機会なので、夫と一緒に参加することにした。

少し日本語・韓国語の勉強をしてから、Kさんが運転する車にのせてもらって出発。今日の活動場所は松亭(송정)海水浴場付近。活動は松亭の他にも、多大浦でも行うそうだ。



話を聞いたときは砂浜のゴミを拾うのかと思ったが、砂浜ではなく砂浜近くの岩場にたくさん落ちているゴミを拾うのだそうだ。砂浜は区の職員らしき人が掃除している姿を時々見かけるので、砂浜の掃除は比較的行き届いているということだろうか。

集合場所で名前を告げ、軍手と緑色(緑色連合なので)のベストのようなもの、そして大きな丈夫なゴミ袋を受け取りいざ岩場へ。



すでに多くの人たちが活動を開始していた。面識はなかったが、夫の職場である大学の大学生も2人参加していることが分かった。



Kさんから、「(ゴミの種類で)ないものは無い」ほどいろいろなゴミが落ちている、と聞いていた通り、あらゆるゴミが捨てられている。また潮が下げているときは、もう少し沖側まで行けるのだが、あいにく今日は潮が上げてきており、行ける範囲が限られていた。



それでも、本当にたくさんのゴミが捨てられていた。紙コップ・焼酎の空き瓶・ジュースの空き缶・ペットボトル・ライター・ゴムチューブのようなもの・大きな発泡スチロールの容器などなど…。中でも一番多くて一番拾いにくかったのは、タバコの吸殻。これは本当に無数に落ちていた。

そして空き瓶も、割れているものがけっこう多くて、破片を拾い集めるのはなかなか手間がかかった。

さらに、韓国特有と言ってもいいのだろうか、「こんなものも?!」と思うようなものもあった。

これは、岩場にひっついたロウ。韓国では、何か願い事などがあるときに、夜の海に一人で来てロウソクに火をともし、海に向かってお祈りすることがあるのだと、Kさんが教えてくれた。夜の海に一人でお祈りをするというのはちょっと怖い気がするが、韓国ではわりとするらしい。言われて見れば、岩場のあちこちにこういうロウがひっついている。固まっているので、非常に除去しにくい。



また、紙コップの中がロウソクになっているものもあり、その残骸もたくさん落ちていた。紙コップの側面には「所願祈祷」と書かれてある。この場合は、岩場にロウがひっついているということはないので拾うのは簡単だが、後で分別するときに紙コップとロウソクを分けねばならず面倒だった。

さらに私が驚いたのは、これ。豚の頭蓋骨だそうだ。



韓国では굿(クッ)と呼ばれるムーダンが行う祭祀のとき、豚の頭部を茹でたものを供物としてお供えするそうだが、それと同じく、この海辺でお祈りをする際に供物として用いられた豚の頭部がそのまま放置され、このように頭蓋骨だけになったのだろうと。

つづく

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