2011年04月11日

マグロ丼

中央洞にある 「けんちゃんカレー」 は、釜山のことが好きなご夫婦がご主人の定年退職後に開いたお店。私も釜山に暮らし始めて3ヶ月ほど経った頃に一度だけ食べたことがある。目立って特別なカレーという感じはしないが、誠実そうなご主人の人柄を表している優しい味だったのを覚えている。

韓国人にも大変な人気で、お昼も12時を過ぎるといつもすごい行列ができる。何事も 「빨리 빠리(早く、早く)」 とせっかちな性格の人が多いと言われる釜山の人が、何十分、ときには1時間も待ってまでも食べたいと思うのだから、その人気ぶりがうかがえる。

夫も今まで2~3度店の前までは行ったもののあまりの行列に諦め、いまだに食べたことがない。少し前の週末、思いついて訪れてみたが12時を5分か10分回ったぐらいだったのに、すでに20分ほど待たなければならないと言われ、またもや断念。

ならばと、その日の昼食に選んだのは 「けんちゃんカレー」 からほど近いところでたまたま見かけた、本マグロ専門店。まだできて間もなさそうな雰囲気の店は、店頭に主なメニューが値段入りで表示されているので入りやすい。2軒隣にも日本食レストランがあるのだが、そこは価格帯も分からず入り口もすりガラスで中の様子が全くうかがえずちょっと入りづらい。

刺身や寿司は韓国と日本で好みも食べ方も随分違うので、日本風を求めて食べると期待はずれということもしばしば。この店も本マグロ専門店とのことだが、さてお味はどうかなと思いながら入ってみた。間口は狭いが奥行きは広く、予想以上にたくさんの客が入っていて驚いた。日本のお寿司屋さんのようなカウンターの向こうでは、白い帽子・白い上っ張りの男性が2人、忙しそうに作業している。フロアーの女性店員さんは、日本の着物とチャイナドレスを合わせたようなちょっと変わったユニフォーム。

マグロ丼

夜は2万5千~7万ウォンのコース料理のみだが、ランチタイムには手軽な値段で楽しめるようメニューがいろいろ用意されている。盛り合わせ寿司(7,500w)というのにもひかれたが、今までの経験から韓国のお寿司はワサビがききすぎていて安心して味わえないことが多いので却下。

“つぶつぶ” に目がない私の好物 「알밥정식(とびこ丼定食)」 にもひかれたが、やはり本マグロ専門店なのでまずは 「참치회덮밥(マグロ丼)」 (6,500w)をいただくことにした。

まず、野菜サラダや漬け物・キムチ類が出てくる。白菜キムチはコチュジャンを使っていないタイプのようで、白い。一見日本の白菜の漬け物のようにも見えるが、酸味がけっこうある。

マグロ丼

続いて思いがけず、酢豚風の一皿が運ばれてきた。食べてみると、豚肉ではなくタコが使われていた。

マグロ丼

さらにミニうどんや、卵の蒸し焼きまで登場。こんなに脇役が多いとは思っていなかったので驚いた。ミニうどんのスープは青唐辛子の辛さがピリリときいている。

マグロ丼

マグロ丼

そして、いよいよ主役のマグロ丼が登場。マグロの切り身の他に、キュウリ・人参・大根・キャベツ・サンチュの千切りと海苔がトッピングされている。そして控えめであまり目立たないのだが、青唐辛子のスライスも少々のせられている。これはけっこう辛そうなので、心穏やかにいただくためにお行儀が悪いが青唐辛子はよけさせてもらった。

マグロ丼

韓国人はこれに초장(チョジャン)という酢とコチュジャンを混ぜたソースをかけて、ピビムパのようによく混ぜて食べるのが一般的。でも私たちは、チョジャンの代わりに日本式に醤油をかけていただいた。見た目には気が付かなかったが、ごま油が回しかけられているようだ。香りがふんわりと広がる。

マグロはまずまず。日本のマグロ丼とは随分違うが、これはこれでおいしい。何よりこんなにボリュームたっぷりで6,500wはお得感がある。韓国人にも人気のようで、後から後から客が入って来て私たちが店を出る頃には待ち客も出ていたほどだ。食後にはざくろジュースのサービス。おいしくいただいた。

マグロ丼

本참치
釜山市中区中央洞4街45番地
(051) 463-3737


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