2010年10月21日

12枚の虹の押切り

つづき

さらに巨大な刃物と刃物(▼)の間には、

12枚の虹の押切り

いかにもよく切れそうな鋭く研がれた刃物が、さらに10枚ほど並んでいる(▼)。

12枚の虹の押切り

もしや・・・と思ったが、やっぱりそうだった。会場に置いてあったパンフレットによると、これらの刃物は全てムーダンが素足で上に乗ったり、さらにただ乗るだけではなくその刃の上で踊りを踊ったりするための刃物なのだそうだ。

こちらの階段状に組まれた刃物(▼)は 「12枚の虹の押切り」 だそうで、実際に階段のように12の刃の上を1段ずつてっぺんまで上がるのだそうだ・・・。

12枚の虹の押切り

実際に上がったところの写真がパンフレットにのっていた(▼)。刃物の階段の上に置いてあった、赤い 「福の巾着」 を身体につけ、またお供えの豚の横に置いてあったカラフルな衣装を身に着けている。

12枚の虹の押切り

この女性、송옥순(ソン・オクスン)さんというムーダンだそうで、普段は実際に굿(クッ=ムーダンが行う祭祀)を行いもし、文化芸術的な行事としてこういう技を披露しもする方なのだそうだ。

主に、起業・事業の成功を祈る儀式として、この 「12枚の虹の押切り」 を使うようで、実際に事業の成功を祈る儀式を行っている様子(▼)もHPに載っていた。

12枚の虹の押切り12枚の虹の押切り




















事業運・昇進・進路・試験・愛情・財運・子授けなどの願がけ、また四柱・結婚運占いなど、安東市にある ”龍王寺” というお寺が活動の拠点だそうだ。

もともとは神と一体になる、神に近づく、という意味合いで刃物の階段を高いところまで上がっていたようだが、今は このように人が大勢集まる場などで文化芸術的に披露するようにもなったのだそうだ。
「人間には到底できない、神にしかできない巫俗と芸術を兼ねた神業」 というのが、この刃物技のキャッチフレーズ。

今までに出演した行事は各種民俗祭りや芸術祭など多数で、2002年にはワールドカップ・ベスト16進出祈願祭にも出演したそうだ。

こんなに鋭い刃物の上に裸足で乗っかるというだけでも恐ろしげなのに、さらに体重120キロもある豚をまるごと1頭背負った状態で、刃物に乗ったりもするのだそうだ。

舞台脇にあった豚(▼)はお供えの意味もあるが、そのためにも使われるのだ。また、豚の横にあったカラフルな衣装(▼)は、송옥순(ソン・オクスン)氏がこの刃物の階段を上る際に身に着けるものだ。

12枚の虹の押切り

12枚の虹の押切り

この 「洛東江戦闘戦死者慰霊祭および6・25有功者敬老慰安会」 には、함경도(咸鏡道)、울산(蔚山)、구포(亀浦)など各種 ”굿(クッ)保存会” からの特別出演がいくつもあったようなので、先ほど舞台上で舞っていた女性(▼)が刃物の階段を上る송옥순(ソン・オクスン)氏なのか、別のムーダンなのかは分からない。

12枚の虹の押切り

それにしても、ギラギラと不気味に光るあの大きな刃の上に乗ったり歩いたり踊ったりするとは・・・。タイミング的にこの日私は見られなかったが、この場でもその技を披露したのだろうと思う。今後もし機会があれば実際に見てみたいような、怖くて見たくないような、でもやっぱり見てみたいような・・・。


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