2010年06月17日

ミュージカル 『이순신(イ・スンシン)』

先日夫と、釜山市民会館で上演された創作ミュージカル 『이순신』 を観に行った。

이순신(李舜臣=イ・スンシン) とは、言わずと知れた文禄・慶長の役 ()時の朝鮮の将軍。字(あざな)は여해(汝諧=ヨヘ)。死後に奉られた諡(おくりな)が충무(忠武)であったため、충무공(忠武公)とも呼ばれる。朝鮮水軍を率いて日本軍との戦いに活躍し、韓国ではその功績を評価し、国民的英雄となっている。

)文禄の役は1592年(文禄元年)に始まって翌1593年(文禄2年)に休戦。韓国では当時の干支をとって、임진왜란(壬辰倭乱=イムジンウェラン)と呼んでいる。

また、慶長の役は1597年(慶長2年)講和交渉決裂によって始まり、1598年(慶長3年)の秀吉の死を受けた日本軍の撤退をもって終結した。同じく韓国では干支から정유왜란(丁酉倭乱=チョンユウェラン)、または정유재란(丁酉再乱=チョンユジェラン)と呼んでいる。

さて、少し早めに会場に到着したので、会場前のスペースで腰掛けていると、やけに女子高校生の姿が目に付く。みな同じ制服を着ている。制服姿の男子生徒は見かけなかったので、どこかの女子高から先生に引率されてきているらしいのだが、その数がはんぱではない。一学年全員、あるいは全学年かと思われるほどの多さだった。

また女子高校生以外にも、親に連れられて来ているまだ小学生ぐらいの子供の姿や、おじさん・おばさん、もっと上の年代の方まで幅広い年代層の観客だった。イ・スンシンがいかに韓国で人気がある人物であるかということを感じた。

さて、幕が上がりイ・スンシン役の민영기(ミン・ヨンギ)氏が舞台に登場しただけで、会場内は大きな拍手に包まれる。そのときは知らなかったが、ミン・ヨンギ氏はミュージカル俳優として韓国では大変人気があるのだそうだ。ちなみに今年の5月3日に女優の이현경(イ・ヒョンギョン)氏と結婚したばかりの、ほやほやの新婚さんなのだそうだ。

それはともかく。

彼の素晴らしい声と圧倒的な声量・確かな歌唱力に、私たちもあっという間に引きつけられる。中でも、ミュージカル 『이순신(イ・スンシン)』 のテーマ曲と言われる 『나를 태워라』 という曲は、休憩をはさんで2時間半のステージの中でも一番の盛り上がりだった。

日本語に直訳すると 『私を乗せてくれ』 という 『나를 태워라』 は、イ・スンシンが壬辰倭乱のときに建造した、亀の形をした朝鮮水軍の船 「거북선(コブクソン=亀甲船)」 (▼)を歌った歌だ。実に素晴らしい歌声に聞き惚れた。

ミュージカル 『이순신(イ・スンシン)』

コブクソンはこのように船の甲板部分が亀の甲羅(▲水色の部分)のようになっており(開閉可)、表面に鋭い鋲状の突起がいくつもついている。このため敵(日本軍)がコブクソンに乗り移ってこようにも、突起で足に怪我をするため飛び乗ってこられない、というものだ。

ミュージカル 『이순신(イ・スンシン)』

以下、その歌の歌詞。

『나를 태워라』

먼 옛날 아주 먼 옛날
남쪽 해안에 거북이가 살고 있었네
바다로 떠난 거북이는 다시 돌아와
새 생명을 낳지
그래서 거북이가 되고 싶어
바다로 떠난다네
그래서 항해가 시작되었고
거북족도 바닷물길을 일찍 열었지
그들의 꿈이 얼마만큼 넓은지
상상할 수 없다네
그래서 그들의 배는 신화가 되었지
저 배 저 붉은 돛 저 푸른 용머리
불뿜는 아가리
아 황홀하구나 황홀하구나
나를 태워라 나를 태워라
나를 태워라
태워라
저 배 저 붉은 돛 저 푸른 용머리
불뿜는 아가리
아 황홀하구나 황홀하구나
나를 태워라 나를 태워라
나를 태워라
태워라

つづく


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