2009年11月18日

09.11.18(水)それでも生きていかねばならないという事

釜山で起きた、今回の痛ましい射撃場事故。
実に10名の方の尊い命が一瞬にして奪われ、またひどい方は全身の85~90%という広範囲の熱傷を負い、今なお治療を受けている。

それぞれのご家族の心中をお察しすると、本当に胸が痛む。
「何故こんなことに」、「何故うちの人が」、「何かの間違いであってほしい」、「夢なら早くさめて欲しい」・・・。
いろいろな思いが胸の中で交錯したり、あるいは頭の中が真っ白で何も考えられない方もいらっしゃるだろう。

夢であってくれたらどんなにいいか・・・。

しかし現実は容赦ない。

誰も 「人違いでした」、「実はご無事でした」 とは言ってくれない。

目の前の物言わぬご遺体、そして全身包帯で覆われ器械や管につながれているベッド上の愛する家族の姿は、紛れもない現実だ。
そしてどの方も重度の熱傷のため、見るに耐えない痛ましい姿になってしまっている。

「これをどう理解すればいいのか」、「どうやって受け止めればいいのか」、「この悲しみ・悔しさ・苦しみを誰にぶつければいいのか」、「これからどうやって生きていけばいいのか」、「どうやって乗り越えていけばいいのか」、「いつかこの悲しみが癒える日がやってくるのだろうか」・・・。

”絶望”

まさに絶望のどん底に突き落とされたご家族。生きていくよりどころを失った方もいらっしゃるだろう。
それでも ”生きていかねばならない” ということ。

今回、偶然この事故の被害者やご家族の方々とわずかながらも接する機会をもったことで、他人事ではない実感として感じたそれらの方々の苦しみ。

でもよく考えてみれば、世界中では毎日のようにこの事故のような、あるいはもっと規模の大きい事故や事件が起こっている。そのたびに、それぞれの事件や事故の裏には、今回の方々のように絶望の淵で苦しむ大勢の人がいることをあらためて感じ、またいつ自分がその大勢の人の1人にならないという保証はないのだということも感じた。

どんなに悲しくても苦しくても、時間は止まってはくれない。
苦しみはすぐには癒えてはくれない。終わってくれない。

それでも生きていかねばならない。それを乗り越えていかねばならない。
そこから逃げ出すのでもなく、自暴自棄になるのでもなく、全てを放棄してしまうのでもなく、ただ、時間をかけて少しずつ苦しみを昇華させていくしかない。

平凡な日常がいかに得難いものであるかということをあらためて感じつつ、今まさにそんな苦しみの真っ只中に置かれた方々の心に、いつの日かまた希望の光が差しますことを心からお祈りします。

09.11.18(水)それでも生きていかねばならないという事



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