15,000分の1の偶然 2
つづき
さて、8時頃になると、10kmと5kmの参加者はスタート地点(広安大橋上の料金所付近)まで歩いて移動する。夫は少し身体をほぐしてからスタート地点へ移動するとのことだったので、私は一旦夫と別れて、集合場所の人々の様子を眺めていた。
するとふと、目の前に立っている男性のジャージの胸元に、日の丸と太極旗の小さなワッペンが1つずつついているのが目に入った。太極旗はともかく日の丸をつけているので、もしかして日本人ではないかと思った。連れの男性と話している言葉も、周りがざわついていてはっきり聞こえないがやはり日本語のようだ。
そこで 「もしや・・・」 と思うことがあった。
大会の少し前に、このブログにコメントを寄せてくれた男性も、日本からこの大会に参加すると言っていたのだ。しかもハーフを1時間10分台で走るのが目標とのこと、普段からマラソンをやっている人のようだった。
男性がコメント欄に残した 「あきひろ」 という名前と大会の冊子の名簿から、その男性のぜっけん番号は 「213」 だろうと見当をつけていた。もし、会場で213番の男性を見かけたら、声をかけてみようと思っていたのだ。しかし何しろ15,000人もの人が参加しているので、見かける確率は低いだろうなとも思っていた。
すると間もなく男性がジャージを脱いだ。中のランニングシャツについていたゼッケンは、何とその213番。あ、この人に間違いないと思い、思わず声をかけた。やはり 「あきひろ」 さんだった。連れの男性は 「あきひろ」 さんのお兄さんだった。
こんな偶然があるんだなと思いつつ、とりあえず挨拶だけして一旦別れたのだが、後に 「あきひろ」 さんがこの日の主人公になろうとはこの時は思っていなかった。
そうこうしているうちに、10km・5kmの参加者が移動し始めた。
まずは10kmコース参加者が広安大橋に向かって移動(▼)。スタート地点まではこうやってぞろぞろ歩いて行く。
沿道では、来賓や関係者が手を振って参加者を見送る。
10分ほどして5kmコース参加者も移動していく(▼)。
そして最後にハーフ参加者の登場。10km・5kmコースはスタート地点が広安大橋の上だが、ハーフはここがスタート地点となる。
ハーフコースのスタート(▼)。
一斉に力強く駆けていく。
ハーフコースはまず冬柏(トンベク)島を一周して中洞(チュンドン)まで行ってから折り返し、広安大橋を渡りきってまた戻ってくるというコース。
つづく
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