力づくで列車のドアを 12

dilbelau

2013年04月18日 08:33

つづき

帰りの列車の時間に合わせてウォンドン駅に戻ると、駅前や駅舎内には人々があふれていた。帰りの切符を買う人々で窓口には長蛇の列ができていたが、どの列車も座席はほとんど売り切れで立ち席しかないようだった。やはり帰りの列車も予約しておいて正解だった。

どういう状況だったのかは分からないが、窓口の職員にどなっている客の声が駅舎の外にまで聞こえてきていた。


ホーム脇の桜(▼)。木によって差はあるが、まだ開花して間もない木が多かった。



線路脇の鮮やかな黄色はケナリ(チョウセンレンギョウ▼)。


ホームに停車しているのは、私たちが乗る列車の1本前のムグンファ号(▼)。


このムグンファ号にちょっとしたトラブル発生。


ぎゅうぎゅう詰めに客が乗り込み、後は発車するのみという段階になっても、なかなか発車しない。先頭車両のドアが閉まらないのだ。他の車両のドアは閉まっているのに、先頭車両だけが(▼)。駅員さんもいろいろやってみるのだがうまくいかない。


そのうち乗客の1人のおじさんが力づくでドアを押したり引いたりし始めた。私たちを含め、次の列車に乗る予定の乗客が見守る中、けっこう大胆に力いっぱいドアを無理やり閉めようとする。

そのうちドアが車体から外れてしまうんじゃないかと心配になるほど、おじさんは渾身の力をふりしぼってドアを閉めようとする。

「もしドアが外れて(ちぎれて)しまったら、ドアがないまま発車するのかな」、「まさか、いくらなんでもそれはないだろう」、「でもこんなにたくさんの乗客をどうやって振り替え輸送する?」 などと夫と話していると、めでたくドアが閉まった。様子を見守っていたホームの乗客の拍手に送られ、無事、発車した。

つづく

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