手作りソンピョン
韓国ではチュソク(旧暦8月15日)に송편(ソンピョン)というお餅を食べる習慣がある。「송편」 の 「송」 は 「松」。お餅を蒸すときにお餅同士がくっついてしまわないようにするため、松葉を敷いた蒸し釜で蒸して作ることからその名がついたそうだ。
お餅同士くっつかないようにという目的で使われる松葉だが、蒸している間にお餅に松葉の爽やかな香りが移るという利点もある。
また韓国ではこのソンピョンを作るとき、見栄えよく形作ることができれば、かわいい女の子を授かるという言い伝えがあるそうだ。
先日、ご自宅に招待してくれておいしい手料理をご馳走してくださった韓国人の
友人が、「今朝作ったんだけどよかったらご主人と食べて」 と、とてもかわいらしいソンピョンを分けてくださった。ソンピョンにもいろいろな形があるようだが、この日いただいたのはまん丸の一口サイズ。色合いも美しい。
中にはゴマと蜜(?)が入っている。甘すぎず、もちもちして非常においしく、もう1つ、もう1つと手がとまらない。
ソンピョンはチュソク(秋夕)のときによく食べられるが、チュソクのとき以外でも時々作って食べるのだそうだ。
「お口に合うかどうか分からないけど、せっかく韓国にいるんだから韓国の食べ物を食べてみてもらいたくて」 と。主人も私も大好きですと言うと、「そう?それはよかった。食べてなくなったらまた言ってね。また作るから」 とおっしゃる。
ソンピョンを作って私たちのことを思い出してくれたお気持ちに感謝して、大変おいしくいただいた。ご馳走さまでした。
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