ミルクパッピンス釜山上陸
ワタリガニを堪能して店を出ると、友人が 「おいしいパッピンスの店があるから食べに行きましょう」 と。あらかじめそのつもりで、ワタリガニの締めのラーメンを今日は控えておいたのだった。向かった先は、凡一洞(ポミルドン)の現代(ヒョンデ)百貨店9階の 「밀탑(Meal Top)」。文字通り、「全ての食べ物の頂上」 という意味だそう。
1985年、ソウルの現代百貨店압구정(アックジョン)本店のオープンと同時に、同百貨店内で開店したのが最初だそう。今年で28年になる。釜山では2012年にオープンしたそうだ。他に、テグやウルサンにもあるようだ(いずれも現代百貨店内)。
ソウルではそのおいしさが評判となり、番号札を引いて空席を待たねばならないほどの人気だそう。「30秒に1つ売れる」 と言われるほど、まさに飛ぶように売れているそうだ。
それほどまでに人気だというパッピンスは、その氷に特徴がある。牛乳を凍らせたものをかいてかき氷にした 「ミルクパッピンス」 なのだそうだ。プレーンなミルクパッピンスの他に、イチゴパッピンスや果物ピンス、抹茶パッピンス、コーヒーパッピンス、ぜんざいなどもある。値段はいずれも7,000w。
注文は店員が座席まで聞きにきてくれ、代金はその時先払いする。住宅街などにある “地元のパッピンス屋さん” ではたいてい先払いだが、밀탑はおしゃれなカフェっぽい空間でいかにも後払い式のようなのに実は先払い、というのがちょっと意外な感じだ。店はオープンスペースで決められた出入り口がなく、どこからでも客が出入りできるため、管理上、先払いにしているのかもしれない。
こちらが7,000wのミルクパッピンス。あんこと餅がトッピングされている。
氷は、友人が話してくれていた通りきめが細かく、とてもふわふわだ。口の中に入れるとさーっと溶け、ミルクの味が口いっぱいに広がる。よくあるパッピンスとは確かに違う。普通のパッピンスに牛乳をかけたものもあるが、これは氷そのものが牛乳なので濃厚な味わいだ。
韓国ではパッピンスを食べるとき、まずあんこと氷を全体によく混ぜ、「あんこの氷水」 のような状態にしてから食べるのが一般的。しかしこの店のメニューには 「当店のパッピンスは氷がふわふわなので、混ぜるとすぐに溶けてしまいます。混ぜずにそのまま召し上がる方がおいしいです」 と注意書きがしてあった。
この日はワタリガニを食べておなかいっぱいだったせいか、けっこうボリュームがあるように感じた。2人で1皿でも充分なほどだ。また、店内に表示されてはいないが、お代わりも可能なのだそう。お代わりはパッピンス1皿につき1回のみ、「氷」 か 「あんこと餅」 のどちらか1つ。
非常においしかったが、値段(7,000w)もなかなかのもの。店に 「プレミアム・パッピンス専門店」 と書いてある通りだ。食事1食分に匹敵する。これが 「
소예(ソイェ)」 や 「
チムタッ定食」 と同じ値段かと、比較してしまうと食べられなくなってしまう値段だ。
밀탑(Meal Top)
釜山市東区凡一洞62-5 現代(ヒョンデ)百貨店9階
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