12年ぶり 『友へ チング2』
先日、クァク・キョンテク監督の映画 『친구2』(友へ チング2)を夫と観に行った。観客820万人を動員したという前作 『친구』(友へ チング)から、実に12年ぶりの続編ということもあり、話題になっていた。
11月14日に公開後、各シネコンで、多くは複数のスクリーンで上映し、公開3日で100万人を突破したとのこと。
私たちはセンタムのロッテシネマで観た。料金は映画館によって差があるが、この日は早朝割引で5,000w。この安さは本当にありがたい。
入場時間になるまでロビーで待っていたところ、同日午後15時ごろから上映する映画 『ザ・ファイブ』 で舞台挨拶が予定されているという案内文が目に入った。主演のキム・ソナをはじめとする出演者や監督が来場予定とのこと。
『
ザ・ファイブ』 はこの日のちょうど1週間前に観たこともあり、舞台挨拶も是非見てみたかったが、1週間前に観た映画をまた観るのもなんだし、この日は 『チング2』 も観るし、ということで、舞台挨拶はあきらめた。
この時は、この日の午後、思いがけずキム・ソナの姿を見られることになるとは夢にも思っていなかった。
さて、『チング2』 の観客はほとんどが中高年。前作を見た人たちが多いのだろう。
私は前作を観ていなかったので前作と本作のあらすじはざっと調べて行ったが、やはり何カ所か不明なところがあった。見終わってから夫とあのシーンはどうだったとかこうだったとか話し、それでも分からなかった部分はネットで調べて参考に。
一番印象に残ったのは、前作に引き続き준석(ジュンソク)役を演じたユ・オソンと、前作で殺された동수(ドンス)の息子성훈(ソンフン)役を演じたキム・ウビンの演技。オ・ユソンは、寡黙ながらものすごい存在感をかもし出すところが少し高倉健に似ていると感じた。キム・ウビンも俳優としては活動期間がそれほど長くないようだが、堂々たる演技力が際立っていた。
また見覚えのある釜山の風景がたくさん出てきたのも嬉しかった。広安里(クァンアルリ)沿いの食堂や水営江(スヨンガン)沿いにあるカフェ、海雲台(ヘウンデ)沖で撮ったと思われる場面では、「あ、あそこ!」 と思わず声を上げそうに。
本作では釜山と並んで蔚山(ウルサン)での撮影も多かったそうだ。そう言えば、独特の雰囲気をかもし出す工場地帯の風景が何度も出てきた。
会長が、ジュンソクの父親・철주(チョルジュ)との思い出を回想するシーンでは、日本人やくざが登場する場面が何度かあった。長いセリフを話していた 「日本人やくざ」 は実際に日本人だったと思うが、漁船でのもみ合いに出てくる 「日本人やくざ」 の日本語は明らかに日本人のものではなく、ガクッときた。せっかくならそこも日本人を使ってほしかったなと。
回想シーンといえば、今回はチョルジュの若い頃の話がいろいろ出てきたが、もしも 『チング3』 を作るとしたらチョルジュを中心に描いてみたいと監督がインタビューで話していた。もしそれが実現したら 『チング3』 も、そして前作の 『チング』 も是非見てみたい。
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