ヒディング・ドリーム・フィールドⅦ 2

dilbelau

2013年02月19日 08:54

つづき

この日私たちが見学に来た 「情報通信補助機器体験活用館」 は、釜山視覚障害者福祉館の新館2階にあるとのこと。早速、本館のすぐ裏手にある新館へ行ってみたが、ちょうどその体験活用室では機器を見学に来た視覚障害者の人々に授業を行っているところだった。

担当者は、「昼休みの空いた時間になら体験活用館を案内できますので、それまで少しお待ちください。福祉館には食堂もあるので、そこで昼食も食べてください」 とおっしゃる。ならばと、昼食時間まで付近を少し散歩することにした。

福祉館もかなり高い場所にあるが、そこからさらに上り坂が続いている。適当に上っていると、大きな高校に行き当たった。ちょうど女子高生が1人校門から出てきた。こんな高いところまで毎日通学するのは、いくらバスがあるといってもかなり大変だろう。足腰が鍛えられそうだ。

その高校のそばに急な階段があった。上には何があるのだろうと上ってみると、階段を上りきったところにも住宅があった。乗用車も止まっていたので、ここまで車で上がってこられるようだ。振り返ると、クラクラしそうなほどの高さに思わず階段の手すりを握った。



遠くに洛東江(ナクトンガン)が見えた。



階段の先には登山口があり、1人、2人と山歩きの人が下りてきた。



上ってきた階段を、転げ落ちないように注意しながらゆっくり下りる。すでに足がプルプルしている。つくづく、こういう高いところで生活するのは容易ではないと感じる。自家用車があればまだいいが、車の運転ができない高齢者などは、バスを利用するにもバス停までかなりの急勾配を上り下りせねばならない。

さて、福祉館の敷地内には人工芝のサッカー場があった。



このサッカー場は、釜山の視覚障害を持つ子どもたちの夢と才能を育てようという趣旨でつくられたもので 「ヒディング・ドリーム・フィールドⅦ」 という名前だそうだ。2002年ワールドカップの韓国国家代表サッカーチームの監督だったフース・ヒディングと恋人のエリザベスが設立した 「フース・ヒディング財団」 の寄付により造成されたものだそう。釜山広域市が土地を寄贈し、釜山視覚障害者福祉館が管理している。

つづく

関連記事