レンジでラーメン
普段はATMを使うので銀行の窓口を利用することはあまりないのだが、たまに用事があって窓口に行くと、顔なじみの銀行員さんが笑顔で迎えてくれる。いつ頃だっただろうか、ある日窓口に行くとその銀行員さんが 「〇〇」 って日本語でなんて言うの?と尋ねてきた。私が答えると 「ありがとう」 と日本語で答える。聞けば、大学時代に日本語を勉強していたそうだ。
その後も、たまにしか行かないのだが行くたびに、主に銀行業務に関する日本語を質問されるようになった。窓口に日本人が来たときに備えてとのこと(実際には日本人はほとんど来ないそうだが)。「今日の日本語ワンポイントレッスン」 だ。
先日は、違う窓口に座ったのだが、いつもの銀行員さんと目が合ったので 「今日の日本語は?」 と聞くと、 「자동이체를 끝다.」(自動引き落としを止める)は何て言うの?と。かなり実用的な日本語だ。
私の対応をしてくれていた銀行員さんも、そのワンポイントレッスンのやり取りを聞きながら、日本語で 「そうですね~」 と。この人も日本語が分かるのだ。知らなかった。ほんとに少しだけと謙遜されていたが、やはり勉強したことがあるのだろう。
他の都市ではどうなのかよく知らないが、釜山ではこういうことがよくある。学校で日本語を勉強していそうな若い人だけではなく、一見日本語とは縁がなさそうに見える意外な人の口から日本語が出てくることが時々あるのだ。それもけっこう流暢な日本語が。
さて、日本と同じくこちらでも、預金した時などにサービスでちょっとしたプレゼントをくださる。これまでにも洗剤やまな板、ビニール袋などいろいろいただいたが、この日のプレゼントはちょっと変わっていた。
その名も 「Well-being ラーメン器」。電子レンジ専用の調理器具だ(陶磁器)。
説明書によると、まず 「ラーメン器」 に水を入れ(内側に300cc、500ccの表示がある)、そこにインスタントラーメンと粉末スープ、ネギや卵を入れ、フタをして電子レンジで7~8分加熱すると出来上がりだそう。
この 「ラーメン器」 で、ラーメンの他にもいろいろ調理できるそうで、フタの裏にレシピが書いてある。「キムチとサンマの蒸し料理」、「オデンタン」、「ふぐスープ」、「わかめスープ」、「ツナ入りキムチチゲ」、「卵の蒸し料理」。いずれも、材料と調味料を入れてレンジでチンするだけと簡単で、この器のまま食卓に出せるというのが利点だ。
どの調理例も加熱時間が10~13分とけっこう長いので、ガス火で加熱した方が早いような気もするが、火事の心配もなく、鍋を洗う手間も省けるので、上手に活用すれば重宝してくれるだろう。
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