「いちばん」 の秘訣

dilbelau

2011年12月23日 08:54

ここ数年で、釜山にも日本式のラーメン店が随分増えた。思い浮かぶだけでも 「美味堂(うまいどう)」、「火の味」、「秩父ラーメン」、「螢」、「わたる」、「ラーメンさんぱち」、「HAKOYA」・・・など、たくさんある。

その中でも、私たちが釜山で初めて入った日本式ラーメン店で、また夫が一番お気に入りのラーメン店は釜山大学近くにある 「いちばんラーメン」だ。ずっと、店名は 「いちばんラーメン」 だと思っていたが、よく見ると店のロゴは 「らめんいちばん」。韓国語には長音がないので、「ラーメン」 をハングルで書くと 「라멘(ラメン)」 。それをひらがなで書いて 「らめん」 だ。



12月20日付の釜山日報に、この 「らめんいちばん」 のことが取り上げられていた。

「らめんいちばん」 は2007年釜山大学前にオープン。大学生を中心にすぐに人気が広がり、現在ではロッテ百貨店の釜山本店・光復店・仁川店など、全部で6店舗にまで増えたという。それぞれの店舗で1ヶ月の売り上げ目標額を、平均3,000万wに設定しているというほどの大繁盛だ。

「らめんいちばん」 の 박성환(パク・ソンファン)社長(46)は、最初からラーメン店を開こうと思っていたわけではなかったそうだ。もともと釜山大付近にレストランを開いたが、思ったように売り上げが伸びず断念。その後カルビ店を開き順調に経営していたが、奥さん(英語講師)が熱心に留学を勧めたため店をたたみ、経営学を学ぶため2000年に2人でハワイへ行くことになった。

しかし、ハワイでのパク社長は、経営学の勉強よりも飲食店創業に対する関心が強く、現地でも韓国料理屋や日本料理屋でアルバイトをしていた。そして、ハワイでも有名な日本式ラーメンの 「太陽ラーメン」 でアルバイトすることになり、韓国に戻ったら日本式ラーメン店を開こうと決意。「太陽ラーメン」 の社長からノウハウを伝授してもらったパク社長は、帰国後、韓国人の口に合うように工夫を加え、2007年に釜山大付近に1号店をオープンしたのだそうだ。

今でも時々日本へ行き、自分の作るスープの味が本場・日本の味からずれていっていないかどうか、自分で直接確かめているのだそう。成功に安住せず常に努力を続ける姿勢が、大人気の秘訣の1つなのだろう。

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