'09.6.1(月)おでん天国

dilbelau

2009年06月01日 19:52

昨日、夫とチムジルバンへ行きスッキリした帰り道、バス停の近くでふと 「おでん天国(오뎅전국)」 というまだオープンして間もなさそうな店を見かけた。

ちょうど小腹が空いていたところなので、寄ってみることにした。

こじんまりした店内の中央には、仕切りつきのステンレス製の入れ物の中に、長い串にさしたおでんタネがダシの中に無造作に入れられている。



日本ならば、大根・こんにゃく・ちくわ・ジャガイモ・昆布・卵など、タネの種類が多いので、このような仕切りが有効活用されていると感じるが、韓国のおでんは種類が限られているため、実はこれだけの仕切りは ”あってもなくてもいい” ようなもの。

タネの種類ごとに一応分けて入れてはあるが、韓国のおでんのタネは大きく 「練り物系」 と 「餅系」 と 「こんにゃく」 の3種類ぐらいしかない。

「練り物系」 の中には、日本のさつま揚げのようなものやごぼ天などのようなものがあるが、味はどれも似ている。「餅系」 には細長い白い餅。떡볶이(トッポッキ)に使われる餅に似ている。「こんにゃく」は、日本のような灰色のものではなく、白い。

これらのタネがそれぞれ長さ40センチほどもある長い串にささって、ツユの中で出番を待っているのだ。
手で持って食べるには長過ぎると感じるほどだが、どこの店でもたいていこの長さ。

仕切り板は必要ないように見えて、実はこの長~いクシがツユの中で絡み合わないようにする、という役目があるのかもしれない。

さて、このおでん台の周りには小さい丸椅子が置いてあり、各自座って好きなタネを取っていただく。1本500ウォン。横にあるステンレス製のカップには、ツユをすくい入れて飲む。ここのツユは青唐辛子のヒリリとした辛さが少し感じられる。

醤油ベースのタレにタマネギを入れたものを出してくれるので、これにつけて食べる。
食べ終わったら、串をレジへ持っていくと 「本数×500ウォン」 で計算してくれる仕組み。



食べながら店内の壁に貼ってあるポスターが気になった。
「떡심꼬치」 という名前で、「牛・豚肉と餅のおいしい出会い」 だそうだ。試しに1本頼んでみる(1500ウォン)。



席まで運んできてくれる間に、お皿の上でゴロンと転がってしまったのでマスタードがあちこちについてしまったが、もともとはホットドッグのようにきれいにマスタードをつけてくれていた。

これは、一言で言うならば 「子供が好きそうな味」。
決してまずくはないのだが、中に入っている餅の存在感が、周りの肉によってなくなってしまっている感じがする。
可もなく不可もなく、といったところ。

またメニューに、見慣れない 「스지(スジ)」 という文字があったので、それは何かと店員に尋ねてみたら、おでんの串の1本をツユから取り出して見せてくれた。まさしく 「牛スジ」 だった。

こんなところにも日本語が残っていた。「오뎅(オデン)」 という言葉そのものも、日本語が韓国語として定着したものだが、韓国で言う 「오뎅(オデン)」 は、上の写真(2枚目)のような練り物全般を指すそうだ。

気軽に小腹を満たすにはちょうどよい 「おでん」。
学生たちが夜遅く、塾通いの帰りに立ち食いで食べている姿もよく目にする。
韓国になくてはならない軽食メニューの一つだろう。



오뎅전국(おでん天国)
(051) 611-1093

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