2008年10月7日(火)東莱パジョン

dilbelau

2008年10月07日 17:54

秋晴れの朝。同じ韓国語の学校に通っていらっしゃるMさんにお誘いいただいて、梵魚寺に行ってみることにした。梵魚寺に行く前に、同じ方角にある東莱で「東莱パジョン」を昼食に食べていくことに。




まずは地下鉄「東莱」駅下車。



真っ黄色の駅舎が目を引く。





この駅は地下鉄の路線ではあるが、地上に駅舎があり、線路の下の空間を利用して遊歩道が作られてある。

遊歩道の空間にはこのようにテニスコートまである。

写真では見えにくいが、黄色の駅舎の建物の真下にはに川(?) 用水路(?) が流れいている。

コントロールが悪いとボールがすぐ落ちてしまいそう。上級者向け??






遊歩道はかなりの距離があるようで、サイクリングする人の姿も見かける。






さて、駅から賑やかな繁華街を通ってしばらく行くと 「동래할매파전」(トンネハルメパジョン=東莱のおばあちゃんのパジョン)という店に到着。店の前には樹齢350年という榎の木が立っていた。
















2005年APEC開催時の公式レストランに指定されていたそうだ。店の入り口には瓦や大きなカボチャ、ホオヅキなどがディスプレイされてあり、落ち着いた雰囲気。














メニューには、東莱パジョンの由来や作り方などが一部日本語も交えて書かれてある。日本人客も多いのだろう。












早速「東莱パジョン ・ 小」(20000ウォン)を注文。パジョン以外にもおかずが出てくるので、2人で小1枚でちょうどいいぐらいだとのこと。店内も落ち着いた雰囲気。座敷もある。

店内ではガラス張りのしきりの向こうでパジョンを焼く様子が見学できるようになっている(写真撮影は禁止)。生地が柔らかいので難しいのだろうが、おばさんたちは慣れた見事な手さばきで次々にパジョンを焼きあげていく。














開店の12時ちょうどに入店したときはまだ客がまばらだったが、その後続々と客が入りすぐに満席に。

いよいよ焼きたてのパジョンが登場。



一見お好み焼きのようだが、お好み焼きよりも生地がもっとフワフワ、トロトロしている。もち米粉で作った生地。ネギも日本のネギというよりはワケギのような感じ。

ネギ(ワケギ?)はもちろんたっぷり入っているのだが、それ以外にも魚介類もたっぷり入っている。また、生地には秘伝のタレをかけて焼いているそうで、パジョンそのものもほんの少しピリ辛。




2つの陶器製の中に入ったタレを好みでつけて食べる。しょう油風味のタレと、辛そうな「赤い」タレ。

真ん中の小さな容器の中には山椒粉。これが味のアクセントになってとてもおいしい。




「웃지지(ウッジジ)」というとてもかわいらしいお餅(左)と、ゴマだれがかかった豆腐、白菜のシソ漬け(右)。「웃지지(ウッジジ)」の上にトッピングされているのは、ナツメのスライス。



















食後に出ていた「カボチャのシッケ」。

甘ったるすぎることもなく、カボチャの優しい甘味が非常においしかった。




本当に、小1枚を2人で食べてすっかりおなかいっぱいになった。生地がパリパリに焼けたジョンとは対照的なフワフワ・トロトロの生地なので好みが別れるだろうが、これがこの「동래할매파전」の特徴なのだろう。とてもおいしかった。

* * *






2002年に、高円宮ご夫妻がこの店を訪れたという写真パネル。






高円宮ご夫妻は、この年開催されたサッカー・ワールドカップ日韓大会のため、韓国を公式訪問され、開会式にも出席、19試合を観戦されたそうだ。しかしその半年後の11月、高円宮様は心不全のため急逝された。

* * *




レジ付近にある鳥の巣をデザインしたランプシェード。

ちょっとしたところにも、趣向を凝らしてある店内。





釜山に来る前から、是非一度食べてみたいと思っていた「東莱パジョン」。李朝時代、王様に献上されて以来、国中に知られる名物になったそうだ。70年続く老舗だという店の落ち着いた雰囲気の中で、Mさんとのおしゃべりを楽しみながらとてもおいしくいただくことができた。

さて、おなかもいっぱいになり、いざ梵魚寺へ…。

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