Busan nikki 1 (2008～2013)

つづき

試合開始の17時には日差しがまぶしいほどだった空も、19時を過ぎると少し薄暗くなってくる。グラウンドの照明にも明るい光が灯り、電光掲示板の文字も読みやすくなる。



衣装を替えたチアガールの4人組と共に、ファンたちも精一杯応援するが、わずかに一歩及ばず結局4対5でハンファに敗れてしまった。



試合は敗れたものの、野球に詳しい教え子さんにいろいろ教えてもらったおかげで、とても楽しく観戦することができた。イ・デホのホームランも見られたし、釜山カルメギも聞けたし、オレンジの袋や新聞紙ポンポンで応援もできたし、大満足だ。

試合が終わるや、観客たちは先ほどまで頭にのせて応援していたオレンジの袋を頭から外し、今度は袋の中に周囲のゴミを入れ始める。そして袋の口を結んで各自手に持って去っていく。飲食物の容器以外にも、新聞紙がたくさん散乱している。新聞紙は、球場の客席の座面が汚れているためにじかに座らず、各自が新聞紙を敷いて座るために使ったものだ。

やはり拾い残されたゴミはあるとはいうものの、それでも各自でこのごみ収集の作業をしなかったら、一体どれほどのゴミが残されることになるのだろうと想像すると、実に合理的なアイデアだと感心する。

応援にも利用し、ごみ収集のためにも利用するオレンジの袋。すぐれものだ。

球場を後にする大勢の人で混雑するので、少し人の波がおさまるのを待って私たちも席を立った。客席から出ると、通路のあちこちにそのオレンジの袋に集められたゴミが置かれている（▼）。すごいゴミの山だ。





球場の建物を出ると、建物の正面あたりに人だかりが（▼）。



そこは試合を終えた選手たちが出てくるところだそうで、大勢のファンたちが待ち受けている。



選手たちがある程度球場から出てしまうと、球場スタッフ側は付近の混雑解消のため、待ち受けているファンたちに 「本日はもう全ての選手が帰りましたので、お引取りください」 とうながすのだそうだ。

選手の中には、試合後すぐには球場を後にせずしばらく練習してから帰る人もいる。しかし本当に全員の選手が出てくるまで待っていると、大変遅くなってしまうので、球場スタッフはそのようにうながす。すると、ファンたちの方がよく知っていて 「まだ〇〇〇選手は出てきてないじゃないか！」 と、スタッフの軽い嘘を見破ってしまうのだそうだ。

つづく