ツアーイン春海に到着 3

dilbelau

2013年07月29日 08:35

つづき

旧ソウル駅舎内の展示会を見学し、私たちは地下鉄で宿に向かった。釜山とは違ってソウルの地下鉄は網の目のように複雑に延びており、土地勘のない者にとっては、目指す駅が何号線のどのあたりにあるか探すだけでも一苦労だ。

まずは4号線でソウル駅から1駅の숙대입구(淑大入口)駅を目指す。地下鉄の連絡通路は意外にレトロな感じで、大阪の地下鉄の雰囲気とよく似ていた。建物の古さ加減や、天井の高さ(やや低め)、照明が微妙に薄暗いところなどそっくりだと感じた。もっとも、あとで他の駅を利用したら、もっと近代的な雰囲気の駅もあり、駅によっていろいろだなと思った。

釜山でも歩行者の右側通行が呼びかけられているが、ソウルの地下鉄の通路には信号灯のような 「↑」「×」 まで設置されていた(▼)。


上り・下りだけではなく、どこ行きの列車かという表示もされていた。釜山の地下鉄はどの線も端(終点)から端まで運行されているが、ソウルの地下鉄は途中の駅どまりのものがあったり、途中で2方向に分岐するものもあるそうなので、乗るときには注意が必要だ。



昔ながらの年季の入った売店も健在(▼)。


地下鉄の車両は、釜山のものより幅(奥行き)が広いと感じた。また、車内は大きな声で話す人が釜山より少なめで静かな気がした。ここはソウルなんだと意識しているからそう感じただけかもしれないが。

숙대입구(スッテイック)駅に到着し、今回の宿 「ツアーイン春海」 を目指して歩く。無料朝食付きのゲストハウスだ。淑大入口駅からは5分ほどで到着。後で教えてもらったのだが、1号線の남영(南営)駅からも同じく徒歩5分くらいだ。


このゲストハウスを選んだのは、『ソウルは今日も晴れのち嵐』 の著者・大西憲一さんが、ご自身のブログやコラムで絶賛されていたからだった。大西さんはビジネスマンとして長年韓国に駐在されていた韓国通。日本にご帰国後に始められたブログ 『釜山カルメギ』 は、韓国での体験などが温かい目線で綴られていて、私も愛読している。その大西さんが薦めていた宿なら間違いないだろうと、ここに決めたのだった。

「ツアーイン春海」 の 「春海」 はここを切り盛りされている女性のお名前。韓国語では춘해(チュネ)さん。春海さんとご主人・お嬢さんも、このゲストハウス内で生活されているそうだ。春海さんは日本語が堪能で、またソウルナビなどでも紹介されていることもあり、宿泊客のほとんどが日本人なのだとか。

玄関を入ると、この家の看板犬・ルミちゃんが出迎えてくれた。前の飼い主の方が声帯を手術したそうで、鳴き声は “声にならぬ声”。少々かわいそうだった。玄関を入ってすぐの壁には、宿泊客の記念写真などがたくさん貼ってあった。


そのルミちゃんの声で気づいて春海さんが出てきてくれ、館内の説明をしてくれた。聞いていた通り日本語はペラペラ。高校時代から勉強していたそうだ。説明の途中でふと 「前にも利用してくれたことありますか?」 と。どこかで私の顔を見たことがあるような気がするのだと。私は韓国ででも日本ででも、よく誰かに似ていると言われる。親戚のおばさんだったり、友達のお母さんだったり。よくある顔なのだろう。

1泊目は2階のベッドの部屋。ベッドの部屋は2室のみで他はオンドル部屋だ。部屋中に韓国的な雰囲気が漂っている。掃除が行き届いていて清潔な部屋だ。各部屋にはエアコンやテレビ(NHKも映る)、小さな冷蔵庫もあり、とても快適に過ごすことができる。


壁にかかっている韓服は自由に試着できる。


どの部屋もトイレ・バスつき。カーテンの奥にトイレとお風呂がある(バスタブつき)。掃除が行き届いていてどこもピカピカだ。ゲストハウスにしては珍しく、タオル・バスタオル・シャンプー・リンス・ボディーシャンプー・ドライヤー・歯磨きまで各部屋にあり、とても便利だ。歯ブラシだけ持参すればよい。


2階には部屋がいくつかあり、その中央部分にはピアノやウォーターサーバーがある。ご自由にどうぞと美容パックやクリームなども置いてあった。


つづく

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