海を一望 「VESTA」
つづき
VESTAは、サウナ(お風呂)だけの利用だと6,000w、チムジルバンも利用すると10,000w。やはり
数年前に来たときより値上がりしていた。
カウンターで料金を払うと、ロッカーキーとタオル2枚(女性のみ)を貸してくれる。男性は脱衣場に備え付けてあるタオルを使うというのはだいたいどこの銭湯・チムジルバンでも同じ。女性のみ決められた枚数のタオルを貸し出すのは、備え付けのタオルを使うようにすると、大量に使ってしまう人がいるからだろうか。
大浴場は女性は2階、男性は4階。大浴場は男女ともに大きなガラス窓(マジックミラー)から海が一望でき、明るく開放的な雰囲気だ。内風呂は湯温の違う浴槽がいくつかと水風呂がある。
ヒノキ風呂やナノタラソテラピーの浴槽もある。案内文によるとナノタラソセラピーの湯は、海水から発生するナノバブルや酸素、ミネラルを豊富に含む湯だそう。炭酸泉のようなものだろうか。入ってみようかと思ったが 「ナノタラソセラピーの湯の適温は42~43度です」 と表示があり、実際の湯温もそれくらいに保たれていた。私には熱すぎて入れなかった。あかすりコーナーや、子ども用の浅いぬるま湯、サウナもあった。
また屋根つきの露天風呂もある。柵に目隠しを取り付けてあるので、露天風呂の湯につかると海は見えないが、湯もぬるめなので長くつかっていものぼせにくく、私好みだ。露天風呂では、売店で買った冷たい飲み物を飲みながら入っている人も多かった。
20代と思しき女性3人組は、露天に入ってきてしばらくすると喉が渇いてきたようで、中でも1番年下と思われる女性が代表して売店へ飲み物を買いに行った。よく冷えた飲み物が入った容器を3つ、いかにも冷たそうに抱えて帰ってきた。すると少しして今度は、年上2人と思しき女性が年下の女性に、容器に水を足してくるように頼んだ。年下の女性はまた言われた通りに。
露天なので当然、行ったり来たりするたびに寒い思いをする。一見気の毒にも見えるが、韓国では年下が積極的に動くのが当然という風潮なので、このシーンも韓国ではごく当たり前のこと。その代わり、年上は年下に食事をご馳走するなど、年上には年上の、年下には年下の役割があるのでうまく成り立っているようだ。
さて、韓国の銭湯ならではと言えばあかすり。最近では日本のスーパー銭湯でもあかすりをするところが珍しくないようだが、韓国ではどんな小さな銭湯でもほぼ100%ある。あかすりは、自分でするか、一緒に来た人同士互いにしあうか、または銭湯で働くあかすり担当のおばさんにお金を払ってしてもらうか。いろいろな方法で皆さん熱心にあかを落としている。
もう1つ、韓国の銭湯ならではと言えば歯磨き。身体を洗ったりシャンプーするついでに歯も磨く人がけっこういる。大浴場では頭のてっぺんから足の先まで、身体中きれいにするのだ。歯ブラシはそれぞれ持参するが、大浴場内に歯磨き粉を備え付けている銭湯も多い。VESTAもそう。持ち帰られないように歯磨き粉をヒモでくくりつけて上の方からぶらさげてあった。
のんびりゆっくりお湯につかってリラックス。ほかほかに温まってタルマジを後にした。
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