曇り空ではあったが、風もなく穏やかな天気だった先週の日曜日。
以前、天丼を食べてそのおいしさに感激した、「
kitchen 三谷屋」。他のメニューも食べてみようと、「kitchen 三谷屋」 が入っている新世界百貨店センタムシティー店へと、夫と向かった。
散歩がてら家から百貨店まで、海辺・川辺経由で歩いて行く。のんびり歩いて1時間強。いい運動にもなる。
「kichen 三谷屋」 に到着したのは13時ごろだったが、店内はほぼ満席状態。運よく2人席が一つ空いていたのですぐ案内してもらえたが、先に来ていた家族連れは席が空くの待っていた。
前回食べた天丼のおいしさからすると、他のメニューも相当期待できそうだ。
天ぷら・トンカツ・刺身・うどん・そば・丼もの・・・と、完全に日本食レストラン。味も日本の味そのもので、キムチが小鉢でついていなければ、ここが韓国だということを忘れてしまいそうになるほどだ。
百貨店の高級レストラン街にあるだけあって、お値段もなかなかのもの。よくある庶民的な韓国料理の食堂のメニューに比べると、3~4倍ほどの値段の品が並んでいる。
にもかかわらず!
”韓国の味ではなく完全に日本の味” であり、かつ ”値段が高い” にもかかわらず、店内は満員。ここに食べに来るのはこの日が2度目だったが、前回もほぼ満席状態だった。
20年ほど前の韓国を知っている夫に尋ねると、やはり人々の生活が豊かになったと実感するという。当時は今のように、日本食やイタリア料理などのレストランもなかったし、そもそも外食する機会自体も今ほどなかったように記憶していると。
高いお金を出してでも、しかもそれが韓国の味ではなくても、おいしいと感じるものを楽しんで食べたいと思い、またそれを実現させ得るだけの経済的な余裕も出てきた(もちろん一部の人だろうが)ということだろうか。20代半ばぐらいと見受ける、比較的若い世代も大勢入っているのにも驚く。若い人ほど味覚も多様化してきているのだろう。
さて、さて。
メニューを一通り見る。私は前回来たときから気になっていた 「三谷屋弁当(20,000ウォン)」、夫は 「ローストンカツ定食(9,000ウォン)」 を注文。「三谷屋弁当」 は、私たちの普段の外食予算に比べてかなりお高いが、食べたいと思うものを食べたらいいという夫の言葉に甘えて・・・。
店内満席のわりに、注文の品はわりとすぐ運ばれてきた。
私の 「三谷屋弁当」。
豪華、豪華!! 大きなエビフライにトンカツ数切れ、天ぷらに刺身にサラダ・・・と、実に充実した内容だ。
この他に、お味噌汁・キムチ、トンカツの横には千切りキャベツ・ポテトサラダ、漬け物・しし唐の素揚げも。
どれからいただこうかと、思わず目移りしてしまいそうになるほどの豪華さだ。
中でも私の目を引いたのは、お刺身。釜山は海に面した街なので、お刺身を食べさせる店は多いのだが、お刺身の食べ方・味の好みなどが日本のそれとは微妙に異なるため、韓国のお刺身は私の口にはどうもいまひとつしっくりこない。
しかし、今目の前にあるこのお刺身は、日本のお刺身そのものに見えるではないか。
早速お刺身から箸をつける。
おいしい!!
小骨が残っている(その食感がおいしさの一部でもあるそうだ)韓国式のお刺身ではなく、食べ慣れた日本のお刺身の味。サーモンとマグロと白身の3種。実においしい。韓国で食べたお刺身の中で、「1位タイ」 ぐらいにおいしいと感じた。もう一つの1位は、昨年ある
シーフードビュッフェレストランで食べた、大トロ。
天ぷらもサクッと軽く揚がっていて、特にエビ天は絶品。揚げ方がとても上手だし、使っている油も上質のものなのだろう。食べ応えのあるプリプリのエビがたまらなくおいしい。ほかにカボチャ・ナス・しし唐もサクッと。しかも、天つゆがまた実においしい。日本人が作ってるのかと思うほど、日本の味だ。
トンカツもエビフライも、衣サクサク、中ジューシー。エビフライは身の横に、頭部を素揚げしたものも添えられてあり、見た目にも豪華。
どれもこれもおいしくて、これなら少々高くても2万ウォンの値打ちは充分あると感じた。夫にも少し味見してもらいながら食べたが、食べ終えたときには相当おなかいっぱい。普段からたくさん食べる私でも、これを1人で全部食べるとなるとなかなかのもの。かなりのボリュームだ。
夫のロースカツ定食も、”韓国で食べたトンカツの中で一番おいしい” そうで、ご飯のお代わりもできる。
大満足、大満腹で店を出た。ご馳走さまでした。
kitchen 三谷屋
釜山市海雲台区佑2洞1495 新世界百貨店センタムシティ店9階
(051) 745-1955