イスラム聖院の細密画 1

dilbelau

2013年02月23日 09:41

少し前、韓国の地方紙 「釜山日報」 に、釜山市金井(クムジョン)区にあるイスラム聖院の礼拝堂の細密画作業が終わったという記事が掲載されていた。トルコ政府から10人の専門家が派遣され、約1カ月かけて描き上げたとのこと。夫と見学に行ってみた。

場所は地下鉄1号線두실(ドゥシル=斗実)駅の近く。私たちは市内バス50番を利用したが、家のある南川(ナムチョン)エリアからだとかなり遠く感じた。釜山も狭いようでけっこう広いとあらためて実感。目指す 「イスラム釜山聖院」 は大きなバス通りから少し入ったところにあった(▼)。





そもそも信者でない私たちが見学できるのかどうかも分からないまま訪ねたが、建物内部にいた男性に尋ねると快く中に入れてくれた。私たちのような見学希望者はほとんどいないようで、男性は 「たまたま通りかかったのではなく、わざわざ来たの?」 と不思議そうにしていたが、これを見て来たと新聞の記事を見せると 「あー、新聞ね」 と合点がいったふうだった。

早速、礼拝堂の細密画を見せてもらった。



やはり写真で見るより実物はもっと美しい。一部ステンドグラスになっており、光が差し込んできれいだった。





内部を案内してくれた男性は韓国人で、この聖院のイマーム(礼拝の導師)だそう。突然訪ねた私たちに、気さくにいろいろ教えてくださった。

韓国には現在イスラム教徒が約3万人いるのだそうだ。そのうち釜山には150~160人で、韓国人もごくわずかだがいるそうだ。このモスクは1980年に、当時、世界各地でイスラム聖院建立を支援していたリビアの閣僚出身の人物が、個人のお金50万ドルをリビア政府の名前で喜捨した資金で建てられたそうだ。



当初は壁や天井なども真っ白のペンキが塗られているだけだったのを、このたびトルコ国際協力開発機構(TIKA)が支援して細密画を描き、じゅうたんも新調したのだそうだ。

つづく

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