来年はもう少し・・・
本日閉幕式を迎えた第16回釜山国際映画祭(BIFF)。今回の最大の話題は、何といっても専用館 「영화의 전당(映画の殿堂)」 だった。1,678億ウォン(現在のレートで約112億円)の予算を投入し、丸3年の工期で建設された 「映画の殿堂」 だが、最後の方は開館予定日(9月29日)に何とか間に合うよう突貫工事が行われていた。
本当に開館予定日に間に合うのかと心配する声とともに、そんなに急いで工事して安全面に問題はないのかと心配する声もあったが、今日、そんな心配が的中してしまうようなアクシデントが起きてしまった。
今日の釜山は久しぶりに一日中たくさんの雨が降っていたのだが、何と 「映画の殿堂」 で雨漏りがしたのだ。
ポタリポタリと水滴が少し落ちる程度ではなく、ジャージャーと屋根の隙間から滝のように雨が漏っている。1ヶ所や2ヶ所ではない。建物内のあちこちが水浸しだ。(写真は연합뉴스より)
夜に行われる閉幕式で監督や俳優らが歩くはずのレッドカーペットも、一部は雨漏りのためにびしょ濡れ。床にできたのは 「水たまり」 ならぬ 「水のプール」。関係者たちが必死の形相で、水をシャベルですくってはバケツに移したりモップで拭いたりしていた。
テレビニュースで紹介されていた工事関係者のインタビューでは、「仕上げの段階でかなりタイトなスケジュールだったため、こういうことが起きてしまったようだ」 とのこと。
それはその通りだろう。ごく自然な考え方だ。しかし驚いたのは、同じニュースで放送されていた別のインタビューで、「もともと雨が降ったら漏ってくるようになっている設計なのではないか」 と、理解しがたい発言をしていた関係者がいたこと。苦し紛れにもほどがあるだろう。
これ以外にも、肝心の映画の上映にトラブルが発生し、予定通り上映できず払い戻しとなった作品もいくつかあったと聞く。
今年は 「映画の殿堂」 で開かれる初めてのBIFFなので、多少のアクシデントには目をつぶらないといけないのかもしれないが、あの雨漏りはちょっとひどい。(ちなみに閉幕式終了後の閉幕作 『わが母の記』 は予定通り上映されたそうだ)
来年のBIFFでは今回の反省点や問題点を改善し、多くの映画ファンたちの期待を裏切らないような映画の祭典にしてもらいたいものだ。
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