紙おむつにまで影響が
日本製の紙おむつは品質がよいと韓国の母親たちにも人気がある。そんな日本製紙おむつも、放射線に汚染されているのではないかという心配から、買うのを控える母親が増えているという。以下、3月23日の国際新聞より(写真も)。
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22日国内流通業界などによると、日本の大地震発生直後は一部の韓国人主婦は日本製乳児用品を 「買占め」 までしていたのに、原発事故による放射線汚染のニュースが入るや、今度は一転して買うのを避けるという事態が起こっている。
日本製の輸入の割合が高い乳児用製品は、地震発生直後には供給量不足が予想されたため、幼い子供を持つ母親の一部では買占めに走る人まで出て、売り上げが急増していた。
オープンマーケットで直輸入販売されている 「GOO.N」 や 「メリーズ」 などの日本製紙オムツは、地震直後には需要過多となった。普段は7万ウォン台前半の価格が8万ウォン台中ほどまで上がり、一部の日本製乳児用品は品切れ・品薄状態になっていた。
日本製の乳児用品が品質や機能面で韓国製の製品より優れているために好まれ、一度日本製の紙おむつを使い始めるとずっと使い続ける母親が多いためだと見られている。
しかし、先週末から放射能汚染のニュースが伝わってき、赤ちゃんを育てる母親たちの間では日本製の乳児用品に対する不安から、韓国製に変えるという雰囲気が広がってきている。あるポータルサイト内には、「日本製の製品は大丈夫なのでしょうか?」、「日本製から韓国製に変えようと思いますが、どのメーカーのものがいいでしょうか?」 などといった書き込みが、一日に数十件も上がっている。
一部の母親は 「すでに買ってある製品は使っても大丈夫でしょうか?」 など、買いだめしていた製品の放射能汚染の可能性に対する不安を訴えたり、いつ以降生産された製品を使わないようにすればよいのかを尋ねる書き込みもある。
2歳の女児の母親は、「日本の乳児用品は子供の健康にもいいようなので、新生児のときから紙おむつや哺乳瓶などほとんど日本製のものを使ってきた。でも放射能問題が起こり、幼い子供が使う製品に少しでも安全性に問題があってはならないという思いから、製品を変えようかといろいろ調べている」 と話す。
これらの状況によって国内の輸入業者や流通業者は、今後の需要の鈍化に備え消費者の動向に注意している。日本製の乳児用品を輸入・販売する国内業者のある関係者は 「日本の現地工場は大きな被害を受けておらず特別に生産量の変化はないが、国内の消費者の反応がかなり敏感なので、今後の状況を見ながら輸入量を調節する計画」 だと話す。
国内のある専門家は 「福島原発爆発事故の影響圏外にある工場で生産されて韓国に輸入された製品は、心配しなくてもまず大丈夫だ」 という慎重な反応を示した。
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直接口に入る水道水や食品などならともかく、紙おむつまで放射能汚染を心配しているとは驚いた。大切な我が子の健康に万が一でも何か影響があっては困るという母親の心理は理解できなくもないが、日本製の紙おむつだというだけで買うのをやめるというのは過剰反応のような気がする。
放射能の影響が出ているのは今のところ日本でも一部地域に限られているのに、紙おむつの件に限らず 「日本=放射能漏れ=危険」 という発想になってしまっているとしたら悲しいことだ。
放射能は目に見えないこと、後々まで健康被害を及ぼす可能性があるということなどから、誰にとっても恐怖の対象だ。しかしその恐怖心を抑え、 「見えない敵」 と命をかけて闘ってくださっている関係者の皆さんのことを思うと、本当に頭が下がる。彼らに放射能の影響がありませんように。
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