'09.6.4(木)「鼻が楽しい」って…

dilbelau

2009年06月04日 20:21

つづき

さて、「口が楽しい」 と 「鼻が楽しい」 とは…。

正解は、「홍어회(エイの刺身)」 だった。

そうだった、そうだった。  
数ヶ月前に、夫がとある食事会で初めてエイの刺身を食べてきたと聞いて、どんなものだろうかと調べてみたとき、主に全羅道でよく食べられ、材料のガンギエイの主産地は木浦市だと書いてあったのだった。

なるほど。確かに 「鼻が楽しい(?!)」 料理だ。

3人の学生さんのうち、1人はまさにこの木浦出身の女子学生で、「홍어회(エイの刺身)」 についていろいろと詳しく教えてくれた。



このエイの刺身、木浦市のある全羅道では結婚式などのお祝いの席には欠かせないもので、何はなくてもこのエイの刺身の料理がないとお祝いの席とは呼べない、と言われるほど人々に親しまれている料理なのだそうだ。

ただ、その独特のアンモニア臭から、いくら木浦の人とはいえやはり好き嫌いがはっきりする食べ物で、彼女の家族の中でも好きな人と食べられない人に分かれるそうだ。ちなみに彼女は好きなのだそうだ。

また삼합(三合=サマップ)といって、写真のようにエイの刺身(皿の右半分)をキムチ(皿中央)とサムギョプサル(皿の左半分)と一緒に食べる食べ方が人気があるのだとか。

肉と魚を一緒に食べるというのは不思議な感じがするが、サムギョプサル(豚の三枚肉)の脂分がエイの刺身の独特のにおいを中和するのだそうだ。

そして、彼女はさらに驚くべきことを教えてくれた。

「홍어회(エイの刺身)」 の材料となるガンギエイ、普通5~10キロほどもある大きなものなのだそうだが、そのガンギエイの身の中でも特に臭いの強い部位があるそうで、それは何と…、



「鼻」

なのだそうだ。

思わず、「鼻???」 と聞き直してしまった。
そもそも魚に鼻が存在するかどうかなんて考えてみたこともなかったし、どこが鼻なのかも知らないが、まあ目や口があるのだから魚にも鼻ぐらいあるか…、

と思ったが、それにしても鼻の部分の身が特に臭いが強いというのは、驚きだった。
鼻の近くに臭いを分泌する腺でもあるのだろうか。

じゃあ…、

*鼻の周りの部位が特に臭いが強い
*鼻は1匹のエイに1つしかない=稀少価値あり
*通の人は独特のアンモニア臭があってこそおいしいと感じる
        ↓   ↓   ↓
ならば、

「エイの刺身が大好きな通の人は、その鼻の周りの部位を喜んで食べるのか」 と思って聞いてみたが、
『いくらエイの刺身が好きな人でも、その部位は臭いがあまりに強すぎるため、好んで食べる人はいない』 らしい。
なるほど。そんなに強烈な臭いなのだ。

そして、木浦のおいしい料理としてもう一つ紹介してくれたのは、タコ。

つづく

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